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キャッシュレスやデジタル通貨

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徐々に生活インフラとして、その地位を固めつつあるキャッシュレスサービス。一方でQRコード決済はサービスが乱立しており、ユーザの利便性を下げてしまっている一面もある。 またデジタル… もっと読む
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記事一覧

なぜ給与デジタル払いだけがやり玉にあげられるのか

なぜ給与デジタル払いだけがやり玉にあげられるのか

 今春から解禁予定と発表がされていた、給与のデジタルマネー払いについて、どうやら先送りとなりそうだ。

 既にPayPayをはじめとするQRコード決済事業者において、銀行口座からチャージされているにもかかわらず、なぜ給与のデジタルマネー支払いだけが規制の対象となるのか。既存の法律がある中で、網にかかることは仕方のないことではあるものの、解禁が先送りとなってしまうのはいかなる事情なのだろうか。

 

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LINE PAYは消滅しない

LINE PAYは消滅しない

 一昨日の発表から多くの報道において、「LINE PAYがPayPayへ統合される」と報じられておりますが、私はLINE PAYは消滅しないのではないかと考えています。

LINE Pay、PayPayの統合マイルストーン 今すぐLINE PAYというブランドがなくなるわけでは無く段階的に移行をしていくという計画です。

2021年4月

 今年の4月下旬以降から、LINE PAYでもPayPay

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世界初の中銀デジタル通貨Bakong(バコン)をもっと知りたい人に

世界初の中銀デジタル通貨Bakong(バコン)をもっと知りたい人に

 世界初の中銀デジタル通貨(CBDC)である、Bakong(バコン)について、以前よりもっと詳しく知りたいと思いネットで色々検索するも、なかなか核心的な情報が見つからない日々が続いていました。

 そんなモヤモヤっとする日が続く中、二つの情報を発見することができたので、今日はそちらの紹介を簡単にしたいと思います。

▼Bakongに関しての過去記事です▼

ソラミツ 世界初の中銀デジタル通貨「バコ

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デジタル通貨・仮想通貨・電子マネーの違いや特徴について説明してみる

デジタル通貨・仮想通貨・電子マネーの違いや特徴について説明してみる

 一昨夜前のWeeklyOchiaiをご覧になったでしょうか?

 異常な値上がりを見せているビットコインに関するテーマであったため、興味関心のある方には非常に有益な内容であったのではないでしょうか。

 私は別の作業をしていてなんとなく聞いていたのですが、妻から矢継ぎ早に質問が飛んできました。

「CB何とかってナニ?」
「リブラがつまんなくなったって、どういうこと?」
「ビットコインって、どこ

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ビットコインで大根を買える日は来るのか

ビットコインで大根を買える日は来るのか

 ビットコインでテスラ車が買えるようになるようですが、大根を買える日は来るのでしょうか?

ビットコイン決済普及のハードルは3つあります。

①値動きの激しさ
②手数料
③税金 

 これらのハードルもあり、ビットコインが日常の決済手段として我々の手元にやってくる日はまだまだ遠い。むしろやってくることは無いと思う。

 それでは、ニュースを紐解きながら、大根が買えるようになるのかどうか少し考えてみ

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給与がPayPayに振り込まれる日がやってきた -給与デジタル払い-

給与がPayPayに振り込まれる日がやってきた -給与デジタル払い-

 お久しぶりです。けいえすです。

 おおよそ1カ月ほどnoteの更新が滞っておりました。本日より気持ち新たにやっていきたいと思います。

給与がPayPayに振り込まれる日がやってきた 復帰第1回目はキャッシュレスにまつわるニュースをピックしたいと思います。題名の通り、我々サラリーマンの給与がPayPayはじめとするデジタルマネーとして振り込まれる日が近づいてきたようです。
※正確に言うと、Pa

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ANA Payはアフターコロナを見据えての戦略か

ANA Payはアフターコロナを見据えての戦略か

 先日もnoteで書かせていただきました「ANA Pay」ですが、本日正式にリリースがなされたようです。

 コロナ云々に関しては一切言及されておりませんでしたが、このANA Payはアフターコロナを見据えての戦略的アプリなのか?あるいは、苦し紛れの顧客引き留めアプリなのか?

▼前回のnoteはこちら▼

ANA Payの全容

 ANA Payユーザになるためには、条件があります。

ANA

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リブラは国境を越える

リブラは国境を越える

 英紙フィナンシャル・タイムズは、Facebookが主導するデジタル通貨「リブラ」が来年1月にも発行される可能性があると報じました。もともとリブラは複数通貨を裏付け資産とすると報じられていましたが、まずはアメリカドル版リブラから始めるという。

 2019年6月、世界24億人のユーザを抱えるFacebookはリブラ構想を発表し、世界中の注目を集めていましたが、その後アメリカ政府の公聴会に召喚され、

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ANA Payは起死回生の一手となり得るか

ANA Payは起死回生の一手となり得るか

 昨日の日経新聞で、航空会社のANA全日空とクレジットカード大手のJCBが提携し、新たにANA Payというサービス名称でQRコード決済事業に参入するというニュースがありました。

 新型コロナウィルスの影響で旅客需要が大きく落ち込む中、ANAは航空需要に左右されない事業の育成ということで、マイルやクレジットカード会員などの顧客データを活用した事業を広げていく考えのようです。

 果たしてこのAN

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カンボジアデジタル通貨[バコン]リープフロッグ二段跳び

カンボジアデジタル通貨[バコン]リープフロッグ二段跳び

 まさにリープフロッグと言える現象がカンボジアで今起きている。それも二段跳びだ。カンボジアは日本どころか、世界の国々を後目にCBDC(Central Bank Digital Currency:中央銀行デジタル通貨)の正式運用を先月開始した。

PR TIMES記事より抜粋
 2019年7月からカンボジア全土でパイロット運用が開始され、中央銀行賞を受賞したブロックチェーンベースの中央銀行デジタル通

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デジタル人民元はAliPay・WeChatの競合となるのか

デジタル人民元はAliPay・WeChatの競合となるのか

いよいよデジタル人民元の社会実装に向けての実験が本格化してきましたね。中国政府は2022年開催予定の北京冬季オリンピックまでに実用化を目指しているとのこと。

今回の実験ではデジタル人民元を1人200元(約3100円)ずつ抽選で配り、総額1000万元分が同区のスーパーや飲食店など3389店で使えるようだ。

中国と言えばAliPayにWeChatPayもあり、国民のほとんどがキャッシュレスサービス

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銀行系Payは何者なのか?今後、普及する可能性を考えてみた

銀行系Payは何者なのか?今後、普及する可能性を考えてみた

以前、JPQRの記事を書いた時から気にはなっていたのですが、なんとなく通り過ぎていました。JPQRのHPに、JPQR対応のスマホ決済ブランドロゴが並べられていましたが、何かお気づきにならないでしょうか。

ほくほくPay?YOKA/Pay?OKI Pay?

響きからしてあそこの地方限定のペイメントですよね、となんとなく気にはかけていたのですが、正直スルーしていました。いつの間に、こんなにもPay

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世界キャッシュレス地図が作れたら面白いかもしれない

世界キャッシュレス地図が作れたら面白いかもしれない

先日、とあるフォロワーさんとコメント欄でやり取りしていた際に、日本や中国アメリカのキャッシュレス事情は新聞でも目にするし、自分自身もそこそこのことは知っているけど、その他の国の状況を全然知らないことに今さらながら気づきました。

ここで言うキャッシュレスというのは、アメリカはクレジットカードが主流ですってことではなくて、どのようなフィンテックアプリが伸びているか?であったり、個人間送金なのか?C2

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もしも[デジタル日本円]が発行されたら我々の生活はどう変わるのか

もしも[デジタル日本円]が発行されたら我々の生活はどう変わるのか

EUがLibraに対して警戒心を高めているようだ。また、日本も遅れをとりながらも、日本銀行が決済機構局決済システム課に「デジタル通貨グループ」を設置した。

今後加速していくかもしれないデジタル通貨。もしもデジタル日本円が発行されたら、我々の生活にどのような影響を与えるのかを考えてみた。

まずはここで言うデジタル日本円が一体何なのかの定義と、前提情報をインプットしたいと思います。

定義
デジタ

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