さより

発達障がい当事者の大学生。 発達障がい者ならではのこと、ただの女の子としてのこと、いろ…

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発達障がい当事者の大学生。 発達障がい者ならではのこと、ただの女の子としてのこと、いろんなことを書いていきたい。 不登校、部分登校を経験し、今は大学休学中。

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自己紹介|さよりって誰なん

初めまして、さよりと申します。 ずっと始めたいなと思っていたnoteをついに始めました。 日頃つらつらと考えていることを書いていきます。  広汎性発達障がい当事者の大学生です。  たぶんみんなが想像する「発達障がい児」とはちょっとずれてます!笑  でももちろん、いわゆる「発達障がいっぽい」部分もめっちゃあります。  発達障がいについてもたくさん書くと思うので「発達障がいおもろいやん」って思ってもらえたらいいなと思ってます。笑  生粋の末っ子ですが、兄弟構成の特殊さ故に、末

    • 堂々と好きっていうことが正義なの?

       読書好きなんです、という後輩が「目が悪くても、本さえ読めればいいんで」なんて言うのを聞くと、なんだか困ってしまう。こっぱずかしいような、反発したくなるような、なんとも言えない気持ちになるのだ。  そのまっすぐさがまぶしいのだろうか、好きなものをどれくらい好きかを言うことにためらいのないその姿勢が目に染みるのだろうか。  そんな気もする。でも少し違うような気もする。  大きな声で言えば、それだけそのものが好きになるような、そういう風潮に反論を唱えたくなるのかもしれない。好きに

      • 言葉がわたしに刺さるとき

         小川洋子さんのエッセイ、「カラーひよことコーヒー豆」に、こんな一節が出てくる。 「大げさな励ましなど所詮、励ます側の自己満足でしかない。特別な才能や資格を持った人だけが、再生への光を授けられるのでもない。当たり前の愛情さえあれば、人は立ち直れる。」  これを初めて読んだとき、涙が溢れ出てきて止まらなかった。自分でも驚くほど泣いて、泣いて、しばらく読み進めても、また同じページに戻って泣いた。 「当たり前の愛情さえあれば、人は立ち直れる。」  この言葉から、わたしは母の

        • 発達障がい|パニックと見捨てられ不安

          大学に復学して、一週間が経った。 先週は木曜日あたりから崩れ始め、木曜の夜、金曜日の朝とずっとパニックを起こしていた。 パニックを起こす過程で、誤解が生じ、父に怒鳴りつけられるという事件が起きた。これにより、ただでさえひどかった、見捨てられ不安が爆増した(父も誤解によって傷ついていたので、父が悪いわけではない)。 そこで、この「見捨てられ不安」というものについて考えてみた。 まず、パニックを起こしているわたしは、すごくすごく自己肯定感が低くなる。 「こんなに授業数を減らして

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          徒然日記|憧れとの再会

           憧れと思わぬ形で再会することがある。  とある人から、何かの折にもらったプレゼントにネイルオイルがあった。中にお花が入っていて、目にも心地よい実用性のあるプレゼントだ。  それを見た瞬間、姉の部屋で「これなに?」と憧れの目で見つめていた記憶がよみがえった。姉のネイルオイルも確か中にお花が閉じ込められていて、なんだか大人の女性が持つ素敵なグッズに見えたものである。憧れてはいたものの、爪に意識を払うほど美意識が高くなかった私は、すっかりそのことを忘れていた。  プレゼントとし

          徒然日記|憧れとの再会

          徒然日記|工事現場のおじさんと仲良くなるには

           帰り道、小学生が工事現場の警備員さん(?)に挨拶しているところを見かけた。おっ、珍しいな、と思ったら、もっと珍しいことに警備員さんがにこにこと話しかけていた。ふたりは知り合いだったらしい。  なんて素敵な光景を見たんだ……! と胸がほかほかした。警備員さんとランドセルが背中よりも大きいような小学生がどうやって仲良くなったのかはわからないが、なんとも温かい気持ちになる光景だった。  わたしも、工事現場のひとたちにお世話になったことが何度もある。  実家の建て替えのときは、新し

          徒然日記|工事現場のおじさんと仲良くなるには

          徒然日記|ご褒美を選ぶひと

           スーパーで、手に持ったパンを棚に戻そうとして手を止め、しばらく考えてそれを棚に戻し、ほかのパンに目を走らせている男性がいた。その姿を横目に見つつ、わたしは深く共感してしまった。あんまり行儀のいいことではないとわかりつつも、わたしもつい優柔不断でそういうことをしてしまう。自分へのご褒美を選んでいるときなんてなおさら。  こうやって悩みに悩んだ結果、思い通りの、もしくは予想を超えたおいしさに出会えると、ほんとうに嬉しくて、なんだか勝利感まであるのに比べ、予想とは悪い方向に違った

          徒然日記|ご褒美を選ぶひと

          徒然日記|お墓と笑顔

           お墓っていいなあ、と思った。帰り道、お墓の横を通ったときのことだ。おばあさんとおじいさんが三人、お墓から出てくるところで、自転車のわたしが頭をさげるとにこにこと道を開けてくれた。そこから香ってくるお線香の匂いと、おばあさんの優しい笑顔で、お墓っていいなあ、と思った。  わたしはキリスト教の家で育ったので、もちろん仏壇というものは家になく、墓参りという習慣もない。しかし、なんとなく憧れはあった。  お墓参りというのは仏教の文化だろうか? よくわからないし、仏教を信じているわけ

          徒然日記|お墓と笑顔

          徒然日記|自転車を担いだ人

           大学に行く途中で、踏切を渡る必要がある。いつもはそれほど待つことなく開くごく普通の踏切である。しかし、今日は私が踏切についたときにはすでにたくさんの人が集まっていた。踏切が全然開いていないのだ。  たぶん電車の遅延の関係だろう、ときどき“開かずの踏切”になるその踏切には一応歩道橋があり、真ん中には自転車を押していくための細いスロープすらある。しかし、かなり急な傾斜であることから、日頃は利用する人を見かけることはなかった。  左を指し示す矢印が光る。かなりの時間がたって、ゆっ

          徒然日記|自転車を担いだ人

          毎日日記|髪の毛の水分

           久しぶりにエアコンをつけた。我が家には扇風機のような形で、ファンがある場所が発熱するタイプの暖房器具があり、それに頼って今冬は生きていたのだが、いかんせん今日は寒すぎた。  しかし、エアコンをつけると乾燥する。加湿器をつけても、圧倒的な力を持つエアコンにはほとんど意味がなさそうである。  お風呂からあがって濡れているタオルを室内干し用の物干しざおにかけたら、すぐに乾いた。やはりエアコンというのはすごい。  そんなふうに乾燥のことばかり考えていたら、ドライヤーで髪の毛を乾かし

          毎日日記|髪の毛の水分

          毎日日記|観葉植物と司書さん

           図書館で「三月のライオン」を読んでいると、ばたばたばた、と走る足音と「おかあさん!ねえ!」と大きな声がした。小学校低学年……もしくは幼稚園の年長さんくらいだろうか、小さな男の子が走り回っているようだった。ちら、とそちらを見て、誰もがそうするように、私も手に持った漫画に視線を戻した。  しかし、彼はなかなかの声量でしゃべり続けた。おかあさんもたしなめたりしているのだが、一時的には静かになっても、またすぐ大きな声で話し始める。まあ子どもってそういうもんだろう。  そのうち、司書

          毎日日記|観葉植物と司書さん

          毎日日記|レジの前後の子どもたち

           業務スーパーに行って、レジに並んだ。目の前は二人の息子さんを連れた夫婦で、おにいちゃんの方が会計をしている横から買い物かごを熱心に見つめていた。 「買ったよ」と言ってもらったのだろうか、それとも会計が終わったことをわかっているのだろうか、お父さんがお金を払い終えるとお菓子の袋をふたつ引っ張り出し、弟に片方を渡していた。嬉しそうなその笑顔と、きょとんとした顔で受け取っている弟の対比がたまらなくかわいかった。弟の方に「買ってもらったの、いいねえ」と声をかけると茫然とした顔のまま

          毎日日記|レジの前後の子どもたち

          毎日日記|炊飯器感謝

           この家に引っ越してきたとき、家電がなかった。正しくは、トースターとすべてがやんわり凍ってしまう冷蔵庫しかなかった。そののち、段階を踏んで電子レンジが投入され、きちんと冷凍庫と冷蔵部分が分かたれた冷蔵庫がやってきたのだが、その際涙が出んばかりに感動したことを覚えている。特に感動したのは電子レンジで、これさえあれば、すぐ温かいものが食べられるという有難みは冬だったこともあり身に沁みた。  そして今日、思わず「ありがとうね、いつも」と声をかけてしまったのが炊飯器である。  一人暮

          毎日日記|炊飯器感謝

          毎日日記|食べ物アクシデント

           朝起きる前の半分覚醒していて、半分夢の中の状態で、実家のチョコチップクッキー入りのワッフルを食べる夢を見た。起きたときには完全にチョコチップの口になっていた。  我が家にチョコチップなどというおしゃれなものも、ワッフルメーカーもないので、近くのスーパーに菓子パンを買いに行った。チョコチップでなければ、とにかくチョコレートの気分だったのだ。しかし、なぜかスーパーの帰り道、私の手の中にあったのはカレーパンとエクレアであった。まこと、人生は不思議なものである。    また、お昼に

          毎日日記|食べ物アクシデント

          毎日日記|目を引く通行者たち

           悪夢を見た。目覚めは最悪だった。カーペットの上でうずくまって頭が覚醒するのを待った。  朝ごはんを食べていたら涙がぽろぽろ零れてきた。昔の辛かったことが夢に触発されて脳内を駆け巡る。乗り越えたなんて嘘で、今でもこれほど涙が出るんだなあ、なんて他人事みたいに考えた。  このままお家で泣くのもありだな、なんて思ったけれど、なんとなく身支度を整えた。YouTubeのおすすめに「テルーの唄」が出てきたので流す。この人はこの歌詞を書くとき、寂しかったのだろうか、それとも寂しさをわかっ

          毎日日記|目を引く通行者たち

          毎日日記|花と十二国記の日

          なぜか朝五時に目が覚めた。特に早く寝たわけでもないのに。 二度寝してやろうと思ったが、どうやら妙にすっきり目覚めてしまったようだった。仕方ないので、動き出す。丁寧に朝ごはんを作って洗い物なんかしてやったのにも関わらず、まだ六時だった。いつもならまだ寝ている時間だ。  起きた時間が早かったからすべての時間が前倒しになる。買い物にと近くの百均に行ったらまだ開いていなかった。仕方ないのでショッピングモールのまわりをぐるぐると歩いてみる。電車ががたんごとん、と高架の上を通って行っ

          毎日日記|花と十二国記の日