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自己啓発本の棚の前で
本屋さんに行って、自己啓発本の棚の前に行くと、なんだかほっとしたような、愛おしいような気持になる。
そこにある大量の「こうすれば人生が楽になる」とか「幸せになるための十か条」とかの本を書いた人がいるということ、そしてそれらを読む人たちがこんなにもたくさんいるということに、人間のどうしようもなさと愛おしさを感じるのだ。
たぶん、人生はそんなに簡単なものではない。これさえ読めば絶対に幸せになる、
堂々と好きっていうことが正義なの?
読書好きなんです、という後輩が「目が悪くても、本さえ読めればいいんで」なんて言うのを聞くと、なんだか困ってしまう。こっぱずかしいような、反発したくなるような、なんとも言えない気持ちになるのだ。
そのまっすぐさがまぶしいのだろうか、好きなものをどれくらい好きかを言うことにためらいのないその姿勢が目に染みるのだろうか。
そんな気もする。でも少し違うような気もする。
大きな声で言えば、それだけそ