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多重「人格」のこと(まとめ)

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解離性同一性障害の治療の過程で出てきた人格達(融合してたりしてなかったり)について書いた記事をまとめました。
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記事一覧

多重「人格」のこと(1)

多重人格を扱った本には、1人の中に、名前や年齢や出生地がはっきりした人間達がたくさん存在…

misaki
3年前
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多重「人格」のこと(2)

※家庭内暴力の記述があります。 前回、最初に出てきた人格は「美意識ちゃん」だったと書いた…

misaki
3年前
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多重「人格」のこと(3)

ある晩、鏡の前で髪を乾かしていた時。髪を触る自分の手の感覚に、別の誰かの感覚が重なったよ…

misaki
3年前
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多重「人格」のこと(4)

※性的搾取、性的いやがらせの記述があります。 セックスで人と繋がるのが、一番簡単だった。…

misaki
3年前
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多重「人格」のこと(5)

ここ二日は、(頭の中が)賑やかだった。 別の人格、というかまあ自分ではあるから別の特性とい…

misaki
3年前
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多重「人格」のこと(6)

約半年ぶりに、人格がやって来た。仮に、「希死念慮さん」と呼ぶことにする。 「希死念慮さん…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.1)

先日初登場した人格、「希死念慮さん」。言葉をほとんど発しないが、その存在感たるや、私本体よりも大きい。 思えば、「希死念慮さん」と出逢う前から、その存在には気付いていた。というより、その圧倒的存在感は、気付かない事の方が難しい。 「希死念慮さん」に背を向けながら、気丈で軽薄な人物を演じていた時ですら、半身で、その存在を感じていた。 「希死念慮さん」は、冷たい海のようだ。曇った日の日本海のように暗く、湖のように静かだ。深い悲しみの涙で出来ているような様相で、こちらをじっと

多重「人格」のこと(6.2)

ソファでうとうとしていた私の隣に、「希死念慮さん」は相変わらず居た。目を覚ますと、丑三つ…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.3) +雑記

※家庭内暴力について、少し触れました。心配な方は、読まれない事をおすすめします。 先日登…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.4)

「希死念慮さん」は、自転車の補助輪だっただけでなく、気を失った時に倒れ込むセーフティネッ…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.5) + 恐怖心の溶解

※家庭内暴力について、記しました。心配な方は、読むのを控えることをお勧めします。 私の中…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.6)

「希死念慮さん」が喋ったので、記録する。 9月上旬に初登場して以来ずっと一緒にいたものの…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(6.7)

「希死念慮さん」は、自分の半身であった。そしてその半身には、中身も心も備わっていた。自分…

misaki
2年前
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多重「人格」のこと(7)

すっかり出尽くしてもう居ないだろうと思っていたけれど、まだ居たようです。しかも、かなり自分の核のような気がしています。 『健全な子さん』と仮に名付けます。 実はここ最近、もやっとした希死念慮に包まれて、低調気味でした。トリガーはおそらく、間接的にお世話になった方が急に亡くなられたこと、そして、普段はとても優しく可憐な方々が、亡くなって日も浅いその故人についての罵詈雑言をSNSで並べていたことだったと思います。その人達個人個人というよりは、巻き込まれないようにダンマリを決め