成れの果て

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馬券のポリシー

ツイッターの140文字では書ききれないエピソードを書くという縛りでnoteを始めたら、けっこうすぐにネタ切れしてしまいました。 せっかく始めたものなので、これからは過去のエピソードだけでなく、今のこともいろいろ書いていこうと思います。 文体も今まではあえてオタクの早口のように書いていましたが、その方がしっくりくる内容のとき以外は普通にしようかなと思います。 新型コロナのため、休日は徒歩2分のコンビニか、赤ちゃんを連れて近所に散歩に行く以外は外出を控える生活が続いています。

    • 墓石の営業の話

      こないだ大きな墓地の近くにある石材店の前を通りかかって思い出した話なんですけど、うちの父は20年ほど前に亡くなってるんですけど、亡くなった次の日、我々家族が深い悲しみに暮れているそんなところに石材店から電話がかかってきたんですね。「墓石のほうの御用命はございませんか」って。信じられます?なんちゅう商売だよ。もう母親は怒り狂っちゃって「少しは人の気持ちも考えてください!」って受話器を叩きつけてオイオイ泣いてましたよ。当時のおれはまだ社会に出たばっかりで世の中のこと何もわかってな

      • 多摩川の河原でなんかやってた連中の話

        以前めちゃめちゃ暑い日に自転車で新宿から二子玉の方まで行ったことがあったんですけど、汗だくで死にそうになりながら多摩川の土手を走ってたら、河原の真ん中に売店みたいなテントが立ててあって、その周りに人が何人もいたから、なんかイベントでもやってて飲み物とか売ってんのかなと思って降りて行ったら、大学生みたいな男女15人くらいがテントの周りでラジカセで音楽かけてウェイウェイ飲んでるだけだったんですよ。でもテントには段ボールにマジックで「ZIMA 500YEN」って書いて掲げてあったか

        • 母親の車に知らない子供が乗っていた話

          うちの母親の話なんですけど、路駐可のところで車を停めて、近くの施設で用事を済ませて車に戻ってきて乗り込んだら、助手席に小学校高学年ぐらいの見知らぬ男の子が乗っててギョッとしたんだって。男の子めちゃめちゃ怯えてて、母親も何がなんだかまったく理解できなかったらしいんだけど、落ち着いてよく見たら違う人の車だったんだって。母親が車を離れてる間に、まったく同じ色の同じ車種がたまたま母親の車のすぐ後ろに停めたらしく、何の疑問もなくそれに乗り込んじゃったんだって。男の子にしてみれば、いきな

        馬券のポリシー

          東北本線で地元に帰ったときの話

          上京したばかりのころ、一回だけ東北本線で地元に帰ったことがあって、何時間も乗ってたから疲れ切ってウトウトしちゃって、夜の10時ぐらいに地元の駅に着いたところでハッと目が覚めて、あわててドアの方に行ったんだけど、田舎の電車って車内にドアの開閉ボタンあるのわかります?ドアの横んとこにボタンがついてて、それを自分で押さないとドア開かないんですよ。で、そんときドアんとこに高校生のカップルがいて、男の方がちょうどその開閉ボタンのある位置でなんかカッコつけて寄っかかって女と話してたんです

          東北本線で地元に帰ったときの話

          たけちゃんのキャッチボールの話

          前の職場にたけちゃんっていう25歳ぐらいのちょっと太ったオタクみたいな男の子がいたんですよ。ボーッとしててどんくさいけど穏やかで素直な性格だから、いじられキャラという感じでみんなから可愛がられてて。おれ昼休みに野球好きのおじさん社員と毎日キャッチボールしてたんですけど、ある日いつものようにキャッチボールしてたらたけちゃんが近くを通りかかったから「たけちゃんもやろうぜ」って誘ってちょっとやらせてみたら予想をはるかに超えるぐらいヘタクソで。よく「女投げ」とか言うじゃないですか。そ

          たけちゃんのキャッチボールの話

          弁当屋でおっさんに先を越された話

          ほっともっとに弁当を買いに行ったんですけど、車で駐車場に入るときに、たまたますぐ後ろを走ってた車もおれのあとに続いてほっともっとに入ってきたんですね。で、おれが店の入り口近くの駐車スペースに車をバックで停めようとしてたら、あとから入ってきたその車が店の入り口からはちょっと離れてるけど数台分並んで空いてる停めやすそうなスペースにけっこうな勢いで頭から突っ込んでるところだったんですよ。「あ、こいつ、車を素早く停めておれより先に店に入ろうとしてるな」って思って。注文してからまあまあ

          弁当屋でおっさんに先を越された話

          高橋名人に会ったときの話

          もう10年ぐらい前になるんですけど、都内で一人暮らししてた頃に家の近所で高橋名人に会ったんですよ。当時のおれのアパートの近所に高橋名人御用達のバイク屋さんがあって、いつも前を通るたびに中を覗いてチェックするという我ながらキモいことしてたんですけど、ある日おれが家でミクシィを見てたら、数分前に高橋名人がそのバイク屋の隣の食堂でメシを食ったという日記をアップしてたので、これは!と思った次の瞬間には部屋に飾ってたハドソンのジョイスティックをバッグに突っ込んで家を飛び出してたんですね

          高橋名人に会ったときの話

          ビールの売り子とおじさんの話

          こないだ神宮球場に野球観に行ったら、ビールを買うたびに売り子さんとひと言ふた言しょうもないことを話すおじさんが近くの席にいたんですよ。まあよくある光景ですよね。おじさんだってきっとわかってるんですよ。売り子さんのバイト代は歩合だから、みんな1杯でも多くビール買ってもらうためにがんばって営業で愛想ふりまいてるってことを。いつも買うことにしてるお気に入りの売り子さんが遠くから目ざとく自分を見つけてわざわざ近寄ってきて声をかけてくるのも、自分に好意をもってるからじゃなくて、ビールを

          ビールの売り子とおじさんの話

          おもしろさの平均点の話

          いまやユーチューバーって掃いて捨てるほどいるじゃないですか。まあユーチューバーにもいろんな人がいるから、一概におもしろいかつまらないかという視点では語れないものもあると思うんですけど、でも大半のユーチューバーはたぶんつまらないじゃないですか。そしてそのつまらないユーチューバーが作ったつまらない動画を世の中の小学生たちがおもしろいと思っちゃってるわけですよね。インターネットが生まれる前の、メディアがテレビやラジオぐらいしかなかった時代だったら間違いなく不特定多数の目に触れること

          おもしろさの平均点の話

          お母さんがファミコンのカセットを買ってきたときの話

          小学生にとってゲーム機とかソフトって宝物みたいなキラキラしたもんじゃなくて、実際はもっと目が血走るような生々しい”資産”じゃないですか。格差、ヒエラルキー、持つ者と持たざる者ですよ。ファミコンのカセットなんて誕生日とかお正月みたいな特別なときにお母さんにお願いしてやっと買ってもらってたような持たざる者のおれはスーパーマリオをやらせてもらうために金持ちの息子で陰湿な性格の宮川くんに媚びへつらってたわけですから。靴も舐める勢いですよ。地主と小作人みたいなもんですから。いまだに小作

          お母さんがファミコンのカセットを買ってきたときの話

          ちいさなパチンコ屋の話

          おれが大学生ぐらいのころまでは個人経営のちいさなパチンコ屋がまだたくさんあって、おれはとにかくダイナムとかマルハンみたいな混んでる大型店が嫌いだったから、駐車場に車3台ぐらいしか停まってないような哀愁漂う店にばっかり行ってたんですよ。どの店も一体どうやって成り立ってんだという感じだったんだけど、そういう店にもちゃんとホールに店員のおっさんがいるしカウンターにはおばちゃんがいて、ヒマだろな、給料いくらなのかな、毎日どういう気持ちで働いてんのかなってよく思ってました。だいたいそう

          ちいさなパチンコ屋の話

          宮川くんの家にスーパーマリオをやりに行ったときの話

          小学校4年生のときにスーパーマリオブラザーズが発売されたんだけど、同級生の中では呉服屋の息子の宮川くん(金持ち)が一番早く手に入れて学校で自慢しててめちゃめちゃ羨ましかったからやらせてもらおうと思って宮川くんの家に遊びに行ったら、宮川くんずっと一人で延々とスーパーマリオをやり続けて、最初はおれも「おー!すげー!」とか言って宮川くんを盛り上げながら見てたんだけど、いつまでたってもやらせてくれる気配がないのでちょっと遠慮がちに「次おれにもやらして」って言ったら、宮川くんは「ああ、

          宮川くんの家にスーパーマリオをやりに行ったときの話

          山辺さんとばったり会ったときの話

          10年ぐらい前、朝の通勤客でめちゃめちゃ混んでる新宿駅で山辺さんっていう大学の同期にばったり会って、卒業以来の再会(おれは中退だけど)だったからめちゃめちゃ興奮して「山辺さん!!」って呼び止めたら、突然だったから山辺さんもびっくりした顔して言葉が出ない感じで、「山辺さん、おれだよ、おれ!!」って顔を指差しながら言ったんだけどまだピンと来てなくて、「ちょっと〜!おれだよ、成れ果て成れ果て!!」って山辺さんの肩バンバン叩きながら名前を言ったんだけどそれでもわかんないみたいでめちゃ

          山辺さんとばったり会ったときの話