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ストームクイーン ダーコーヴァ年代記(著:マリオン・ジマー・ブラッドリー)【読書紹介を読んでみたら女の子だったの。だから私、ううっ】

地球を遠く離れた惑星ダーコーヴァ。
人類文明が崩壊して再建されるまでの間、
ダーコーヴァに植民した人間たちは独自の文明を築きました。

環境への適応と進化の果てに、超能力を身につけたダーコーヴァ人。
生まれ持った超能力(ララン)の強さで、貴族が生まれ、
貴族に支配される社会が生まれます。

そんな中、とある貴族に娘が生まれます。
彼女は嵐を呼ぶことができる、最強の貴族。
ダーコーヴァ貴族は女性の方が、ラランが強いのだ。

ただしダーコーヴァ人の女性は、力の強い娘を産むときに、
娘のラランによって命を落とすという悲劇が必ず起こります。
その悲劇はダーコーヴァ人の貴族女性が持つ宿命。
彼女もまた、自分の母を殺して生まれ、いつか自分の娘に殺される運命。

孤独な彼女を巡る人々は・・・・

********

ダーコーヴァ年代記は本来、
ずっと文明世界から孤立してきた植民地が、
再び文明と接触したときの衝撃を描いた作品シリーズ。

しかし本作「ストームクイーン」は、
まだ再接触前の鎖国時代(?)のダーコーヴァが描かれます。
つまり外伝ですが。

私はこのシリーズで結局これしか読んでいません(爆)

ただ独特すぎる世界観は、私の人生にずっと影を残したのでした。
基本は悲劇です。

また本筋とは微妙にずれますが、
作中では自分の運命を受け入れる保守的な貴族女性が、
自分自身のために子どもを産まないという進歩的な価値観になっていく、
いわゆるダーコーヴァ版の女性の権利運動みたいなものが出てくる。
(このシリーズはあんまりそういう傾向がないらしいのですが)

どちらかというと主人公の少女より、
周辺人物の語り手たちの方が主役という感じですね。

ずっと後になって「あの頃には姫様がいた」みたいに、
後書き風に語っている印象を受けます。
(文体自体はリアルタイムで進んでいるのでしょうけど)

ダーコーヴァ史の史実の1ページですが、
フィクションと言うこともあり、神話的で抒情的です。
読了してからずっと経っても、
たまに姫様のことを何度も思い出してしまう自分がいます。

心の中に姫様を住まわせたい人には良いのかもしれませんが、
昔の本なので見つけられるかどうか。
また変なのを紹介してすみません。

日本のアニメにならないかな~

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