父の愛が私に自信を呼び戻す

この瞑想の森内観研修所は、臨床心理学者の村瀬孝雄氏の著書「内観法入門」で知った。

今回私がここに来た動機は、日常生活上、あるいは仕事上、なんとなく自信がない心理的状況に時々陥り、時としてそれが何かにつけて支障となることもあり、これではいけないと思い立ったのが始まりだった。

最初は、果たしてここは診療所だろうか、医学的に病気と診断された人のみが対象なのか、などの心配があったが、全くそうではなく、悩める人はどんな人でも受け入れられるというので、安心して申し込みを決意した。

内観は母に対してから始まり、2日目の夜から父に対しての内観に移った。

これまで私は父との関係がしっくりこなかったので、おそらく今回の動機と何らかの関係があるのではと、いささか期待していた。

実際、父に対しての内観を始めて、小学校1~ 2年生の頃となった時、父に怒られたりぶたれたりと、強くて恐い父の表情が脳裏に浮かんできた。

恐ろしくて震える気持ちを一瞬覚えたが、よくよく内観していくと、それは、とんでもなくいたずらばかりしたり、ものをよく壊したり、手のつけられようのない有り様が思い出されてきた。

しかも、一通り父に対しての内観を終えてみると、私がいくつの時でも、常に愛情がなければ発し得ない言動の数々、言葉の端々、表情や眼などから、私は父の愛情を受け続けて来たんだなと気がつくと同時に、これまで父に対してとってきた私の心の通わない言動などを深く反省させられて、大変申し訳ない気持ちだった。

愛情が強いがゆえの父の言動、これに気づけて、これまでなんとなく失っていた自信を回復したことを実感したのである。

 (東京都 30歳男性 会社員)

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