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『Killer Queens!』観劇レビュー(22.10.16)
稀に、物語を書く。
書くことは、勇気がいる。
読書家でも、文章の勉強をしたわけでもない。ずぶの素人、下手の横好き。書けば書くほどイメージから遠ざかるのがわかっているから、できるなら書かずに済ませたい。
それでも、何年も頭のすみに居座るひとがいる。書けませんよと何度言っても、頑固に押し黙ってそこにいる。
それで気の毒になって、書く。
だいたい十年にいっぺんくらい。
そんなありさまなので、作家と名乗
今年の春にエドヒガン種をはじめて現地で見て、全然、ぜんぜん違うなと思ったのと、いま咲かせるだけでその後につづかない桜の話を書こうとしているので、奥深いなと思います
そんな男子は
捨て置いてしまえ!!!
と、思います。
それはそれで可愛くなくはないですが
がんばって全部受け止めようとしてくださる方をもう知ってしまったので
捨て置いてしまえ、と、思ってしまいます。
【240/252】あおむしくん
仕事場に若者が合流した。
どうやらひと回り以上年下らしく、おののく。子どもの頃のビッグニュースといえば、地下鉄サリン事件と阪神淡路大震災だけれど、なんとその頃、生まれていない。つい、まじまじと見てしまう。
世代が違えば、常識はきっとぜんぜん違う。けれど、何でも素直に聞き入れ、気持ちの良い返事をしてくれる。けっして愛想がいいわけではないので、ますますその良さがきわだつ。おばちゃんは、いい子だいい子だ
【243/252】便利屋稼業
わけあって、知人友人のおうちをそうじさせていただく日々。修行なので、無料です。
今まで3件のご依頼に応えた。ふたりからは、次は絶対お金払うから知らせてねと言っていただいた。残るひとりのオーダーは、そうじではなく片付けで、一度で済まなかったから、月一回でしばらく通うこととなった。
反省は、山ほどある。けれど反応は、上々と思う。
いきなり主語の大きな話になってしまうけれど、結局のところ世界をどう捉え
【244/252】新世界へ
こんな夢を見た。
はやりの異世界転生もの、ではなくひと昔前のタイムスリップものだったのは、昭和生まれのゆえか。
詰襟すがたで、茫然とたたずむ。目の前は、焼け野原。ずっと信じていたひとは、神様でなく人間だった。ぼくは、これから一体どうすれば。言葉になった懊悩が脳裏をよぎるかよぎらないかで、時間を飛び越える。
着いたのはまさに今ここ、2021年。世の中は、何もかも失った昭和二十年の夏に負けず劣らず荒れ
そらごらん レモンピールの やうな月だよ
(21.07.15 唐梅)
【247/252】いやしんぼうの時間
その5分を、惜しむ。
家を出る時間から逆算する。ひとり暮らしも17年め。支度に、家事に、かかる時間は身体が知っている。それでそのとおり、ぎりぎりのぎりまで粘って、がばり。起きあがりざま、太ももを掴まれる。
毛むくじゃらの細い前脚、食い込む鋭い爪。げんなりとほっこり、複雑な感情に苦しむ。
おそらくこの夏で7歳くらい。飼い猫は深刻な甘ったれで、起きぬけと帰りざま、あとは気まぐれに飼い主にそばにいてほ
【248/252】桜のしらせ
昨晩は、乱心。まったく、お恥ずかしい。
それでも穴があったら入りたいとか、穴を掘ってでも入りたいとか、思わなくなった不惑前。歳を重ねる効用に、思いを馳せる。
そうしてきっと、それだけでない。
noteの記事のタイトルは、だいたいいつも似たり寄ったり。なんとかのかんとか、がきっといちばん多い。京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズを愛しているからだなと、ここにきて気づく。そのきまりからかけ離れたあれは、あた
【249/252】こまった、こまった
どうやら、死んでしまいたい。
それは困る。
書き言葉に置きかえるのが、むつかしい。ひとつ正しておきたいのは、今すぐ刃を首すじに当てたいのでも、そう言って耳目をあつめたいのでもないということ。言って、ではないか。書いて、が正確。それはともかく。
変わりたい。変わった先も、見えている。なのに、ここから動きたくない。
自分を外から見たときに、これは駄目だと思うような人間でいたい。ぬるま湯につかったま
【250/252】紡ぐ体力のないまま
置き換える気力のないまま、食らいつく。
今日このひと日だけで、とりどりのことを思った。
変化をおそれる気持ちについてだとか、変わろうと志したときに襲いくる業のことだとか。
書こうとすると、先に立つ。
生きるより表すが、優先。
そういうさだめだと諦めるのも、それが使命だと奮起するのも、どちらもゆるされている。
この世というところのふところは、あくまでも深い。
思い出すことなど
「たぶん、由男に必要なのは、力と愛。」
母は言った。
「愛?」
たしかこの間、純子さんもそのようなことを言った。
「あんたは理屈っぽすぎるのよ。考えすぎなの。右往左往してタイミングをのがしてはすり減るだけ。どーん、とそこにいて、美しく圧倒的にぴかーっと光ってればいいの。愛っていうのは、甘い言葉でもなくって、理想でもなくて、そういう野生のありかたを言うの。」
ー吉本ばなな『アムリタ 上』