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2023年J1第34節鹿島アントラーズ-横浜FC「終わらない歌」

時を超えた青いリボン 時は鹿島戦の前に遡る。第33節湘南戦でクラブが試合会場で配布していたフラッグにプリントされていた、横浜のエンブレムの中央上部にある青いリボン…

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5か月前
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2024年J2第13節横浜FC-水戸ホーリーホック「穀雨すぎて」

春名のに ゴールデンウィークだが、すでに汗ばむ初夏の陽気。異常気象かもしれないが、それが何度も繰り返されると異常気象ではなく通常になる。ちょっと前までは25度く…

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5日前
71

2024年J2第12節ブラウブリッツ秋田-横浜FC「温さと温かさは紙一重」

後半40分まで横浜は選手交代は行われなかった。山根の後半30分のゴールを見て、時間の消費を計算しつつ3枚替えを行った。そして残りの2枠も記録上90分を過ぎてから。三田に…

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7日前
51

2024JリーグYBCルヴァンカップ2回戦ファジアーノ岡山-横浜FC「ふぞろいのうちの子たち」

中野が蹴ったPKはゴール左隅に吸い込まれていった。GK永井の周りに広がる歓喜の輪。(永井を弄りすぎて若干苛立たせた後輩もいたようだが。)横浜は久しぶりの120分の死闘…

おかき
12日前
51

2024年J2第11節V・ファーレン長崎-横浜FC「かもめの唄」

今、まさに岡山に向かう電車の中でこれを書いている。車の免許はあるが、所謂ペーパードライバーの私にとって電車やバス、はたまたフェリーは移動の手段として欠かせないし…

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2週間前
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2024年J2第10節横浜FC-藤枝MYFC「Easy Come, Easy Go」

後半17分になるまで横浜は前半の中盤からずっと耐える試合を続けていた。「耐える」の表現は、藤枝にボールを握らせたと見るか、握られたと見るかによって異なるだろう。私…

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3週間前
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2024年J2第9節横浜FC-いわきFC「白羽の矢」

翔と翔 彼の事を思い出していた。「熊川翔」彼は2020年に1年だけ横浜に所属した選手。2019年J1昇格を決め、2020年にJ1に挑戦した際に右サイドの補強で白羽の矢が立ったの…

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4週間前
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2024年J2第8節ファジアーノ岡山-横浜FC「晴れの国に雨が降る」

試合の前週からこの日は雨予報。週間予報も外れることも多いので楽観的にいたのだが、月曜になっても雨マーク。もちろん前日もその予報はかわらないどころか、強くなる兆し…

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1か月前
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2024年J2第7節横浜FC-ベガルタ仙台「生き残るのは、変化できる者である」

そのシュートが外れる度、何度も私は天を仰いだ。 中村拓海の至近距離からのシュートも、ユーリララのヘディングシュートもゴールラインを割ることはなかった。 横浜はベガ…

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1か月前
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2024年J2第6節鹿児島ユナイテッドFC-横浜FC「鹿児島×雨=???」

「またか。」 5年前と同じだった。大雨でずぶぬれになりながら勝利の余韻に浸る間もなく、速攻着替えて撤収したのは。そして、手にした勝ち点も。 窓を叩く雨。博多から…

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1か月前
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2024年J2第4節栃木SC-横浜FC「サウダージ ~キョウシュウ~」

「次に日本に帰ってくる時は、必ず日の丸を背負って帰ってきます。そして次のW杯で点を取るのは僕です。」そう言ってヨーロッパに旅立った男がいた。小川航基は、22年のJ2…

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1か月前
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2024年J2第3節横浜FC-モンテディオ山形「きっかけ」

選択肢一つ オフシーズンの坂本亘基の山形への移籍には、非常に強い反発があった。「でも僕はこんなもんじゃないです。もっとやれるし、もう一度、価値を証明します。」と…

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1か月前
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2024年J2第2節大分トリニータ-横浜FC「浸り続けていられない」

試合後すぐに大分を離れ別府へ。かじかんだ身体に火を入れるように、ジモ泉に浸かる。別府の西側は鉄輪温泉や明礬温泉が有名であるが、別府駅の東側はジモ泉とも言われる共…

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2か月前
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2024年J2第1節横浜FC-レノファ山口「立ち位置が変われば正義が牙をむく」

開幕戦で久しぶりに聞いた罵声 試合後一部の観客からブーイングや罵声に近い声が聞こえた。J1から降格した直後のシーズンの開幕戦で、昨年残留争いをした山口相手に1-1の…

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2か月前
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2023年J1第33節横浜FC-湘南ベルマーレ「アンデッド ~まだ死んでいない~」

試合後のセレモニーで社長や四方田監督が挨拶をするがどうも歯切れが悪い。勝っていたら最終節自力残留がつかめるので意気軒昂にコメントすることもできたし、降格がこの節…

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5か月前
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2023年J1第30節横浜FC-FC東京「衝動が僕らを突き動かす」

浦和戦から約3週間のインターバルがあってJリーグが再開された。その間、私事ではあるが、ラグビーワールドカップとユーロの予選の観戦にフランス、ベルギー、フィンランド…

おかき
6か月前
59
2023年J1第34節鹿島アントラーズ-横浜FC「終わらない歌」

2023年J1第34節鹿島アントラーズ-横浜FC「終わらない歌」

時を超えた青いリボン

時は鹿島戦の前に遡る。第33節湘南戦でクラブが試合会場で配布していたフラッグにプリントされていた、横浜のエンブレムの中央上部にある青いリボンがゴッソリ抜け落ちていたことが話題となった。原因究明や再発防止策の議論はさておき、ここで初めてその青いリボンの意味を知る事になったサポーターも多かったようだ。あれは横浜フリューゲルス存続活動いわゆる青い翼運動にて、参加者が揃って身につけ

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2024年J2第13節横浜FC-水戸ホーリーホック「穀雨すぎて」

2024年J2第13節横浜FC-水戸ホーリーホック「穀雨すぎて」


春名のに

ゴールデンウィークだが、すでに汗ばむ初夏の陽気。異常気象かもしれないが、それが何度も繰り返されると異常気象ではなく通常になる。ちょっと前までは25度くらいになって、そろそろ夏かなんて思っていたが今ではこの気温は梅雨を思い浮かべなければならないのだろう。もっといえば、自分より年長の方は25度だと昔は稀に起こるまさしく当時では異常気象だったのかもしれない。春なのに夏日が来るのはもう当たり

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2024年J2第12節ブラウブリッツ秋田-横浜FC「温さと温かさは紙一重」

2024年J2第12節ブラウブリッツ秋田-横浜FC「温さと温かさは紙一重」

後半40分まで横浜は選手交代は行われなかった。山根の後半30分のゴールを見て、時間の消費を計算しつつ3枚替えを行った。そして残りの2枠も記録上90分を過ぎてから。三田に至っては90分+6分と、試合終了が97分頃とすると1分もフィールドにいたかどうか。選手の入れ替えをせずとも、横浜は試合の大部分を支配して、0-2というスコア以上の完勝となった。

試合は、秋田に攻め込まれる部分はありつつもセカンドボ

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2024JリーグYBCルヴァンカップ2回戦ファジアーノ岡山-横浜FC「ふぞろいのうちの子たち」

2024JリーグYBCルヴァンカップ2回戦ファジアーノ岡山-横浜FC「ふぞろいのうちの子たち」

中野が蹴ったPKはゴール左隅に吸い込まれていった。GK永井の周りに広がる歓喜の輪。(永井を弄りすぎて若干苛立たせた後輩もいたようだが。)横浜は久しぶりの120分の死闘を制して3回戦に進むことになった。平日夜シティライトスタジアムのGATE7に集った勇者たちも勝ち鬨をあげた。試合が終わって15分程で照明を落とし始めたので「電気つけろ!電気つけろ!」と。

4月3日つい3週間前に対戦した両チームはメン

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2024年J2第11節V・ファーレン長崎-横浜FC「かもめの唄」

2024年J2第11節V・ファーレン長崎-横浜FC「かもめの唄」

今、まさに岡山に向かう電車の中でこれを書いている。車の免許はあるが、所謂ペーパードライバーの私にとって電車やバス、はたまたフェリーは移動の手段として欠かせないし、それらを使って旅に出ることはもう相棒にすら感じている部分もある。
もっともそれは日本の公共交通機関がかなり高い精度で時刻表通りに運行しているからこそ得られるものでもあるのだが。(要するに月曜書けばいいのをサボっていただけ。)

さて試合を

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2024年J2第10節横浜FC-藤枝MYFC「Easy Come, Easy Go」

2024年J2第10節横浜FC-藤枝MYFC「Easy Come, Easy Go」

後半17分になるまで横浜は前半の中盤からずっと耐える試合を続けていた。「耐える」の表現は、藤枝にボールを握らせたと見るか、握られたと見るかによって異なるだろう。私は前者として見ていた。
前線の3人が藤枝のビルドアップを限定し、後ろも決定機そのものはほぼ許していない。事故でもない限りは失点しないだろうと見ていた。ただ、それだけでは心許ない。事故はどんな盤石な状況でも起こるので時間を考えるとまだ追加点

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2024年J2第9節横浜FC-いわきFC「白羽の矢」

2024年J2第9節横浜FC-いわきFC「白羽の矢」

翔と翔

彼の事を思い出していた。「熊川翔」彼は2020年に1年だけ横浜に所属した選手。2019年J1昇格を決め、2020年にJ1に挑戦した際に右サイドの補強で白羽の矢が立ったのは彼だった。柏の育成組織時代に下平監督に指導を受けており、当時東北1部に所属していたいわきFCからJ1に一気に個人昇格した。入団時に熊川のスクワット195キロの動画を見て、どんなフィジカルモンスターがやってくるのかと色めき

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2024年J2第8節ファジアーノ岡山-横浜FC「晴れの国に雨が降る」

2024年J2第8節ファジアーノ岡山-横浜FC「晴れの国に雨が降る」

試合の前週からこの日は雨予報。週間予報も外れることも多いので楽観的にいたのだが、月曜になっても雨マーク。もちろん前日もその予報はかわらないどころか、強くなる兆しまで。雨とわかって臨むアウェイほど面倒なことはない。私事ではあるが、試合後は宿泊せずそのままサンライズ瀬戸に乗り東京へとんぼ返りして、そのまま出社予定。着替え以外にも雨用の装備を抱えて向かうのは正直しんどいのだ。

止まるんかい 止まらんの

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2024年J2第7節横浜FC-ベガルタ仙台「生き残るのは、変化できる者である」

2024年J2第7節横浜FC-ベガルタ仙台「生き残るのは、変化できる者である」

そのシュートが外れる度、何度も私は天を仰いだ。 中村拓海の至近距離からのシュートも、ユーリララのヘディングシュートもゴールラインを割ることはなかった。 横浜はベガルタ仙台に逆転負けを喫したのであった。

タフな試合になる予感

試合開始前より 両者の戦いには興味があった。 横浜も仙台もJ 2リーグでは最小失点。 つまり矛と盾ならぬ盾と盾のぶつかり合いとなった。 こうしたチーム同士の試合の場合、 前

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2024年J2第6節鹿児島ユナイテッドFC-横浜FC「鹿児島×雨=???」

2024年J2第6節鹿児島ユナイテッドFC-横浜FC「鹿児島×雨=???」

「またか。」

5年前と同じだった。大雨でずぶぬれになりながら勝利の余韻に浸る間もなく、速攻着替えて撤収したのは。そして、手にした勝ち点も。

窓を叩く雨。博多から鹿児島に向かう新幹線では5年前のことを思い出していた。5年前も大雨の試合で、最後はイバのPKで逆転勝ちだった。鹿児島とはこれで3回目の対戦だが鹿児島のホームゲームではいつも雨に祟られている。

当初平壌に行く気マンマンでこのゲームの試合

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2024年J2第4節栃木SC-横浜FC「サウダージ ~キョウシュウ~」

2024年J2第4節栃木SC-横浜FC「サウダージ ~キョウシュウ~」

「次に日本に帰ってくる時は、必ず日の丸を背負って帰ってきます。そして次のW杯で点を取るのは僕です。」そう言ってヨーロッパに旅立った男がいた。小川航基は、22年のJ2で26点のゴールを挙げて得点王となり、23年のJ1でもチーム得点王となる6ゴールを叩き出し彼はシーズン途中で移籍していった。そして、オランダでシーズン途中ながら12ゴールを記録して、4年ぶりに日本代表復帰を果たした。

現在所属している

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2024年J2第3節横浜FC-モンテディオ山形「きっかけ」

2024年J2第3節横浜FC-モンテディオ山形「きっかけ」

選択肢一つ

オフシーズンの坂本亘基の山形への移籍には、非常に強い反発があった。「でも僕はこんなもんじゃないです。もっとやれるし、もう一度、価値を証明します。」というコメントに対して、それで移籍するのかと。ここ横浜で証明しないのかと。怒るサポーターもいた。
ただ、彼の意図は理解できる。あれだけ走り回る役目しか与えてもらえないのであるなら、出ようと考えてもおかしくない。監督も続投となれば大幅に戦術を

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2024年J2第2節大分トリニータ-横浜FC「浸り続けていられない」

2024年J2第2節大分トリニータ-横浜FC「浸り続けていられない」

試合後すぐに大分を離れ別府へ。かじかんだ身体に火を入れるように、ジモ泉に浸かる。別府の西側は鉄輪温泉や明礬温泉が有名であるが、別府駅の東側はジモ泉とも言われる共同浴場がいくつも運営されている。100円や200円で入れるのだ。脱衣所の横に浴槽があり、椅子や桶もないし、もちろんシャンプーや石鹸もなく、それらを持参して地べたにそのまま座り浴槽の湯を使って体や髪を洗う昔ながらの銭湯である。
少し熱めの湯に

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2024年J2第1節横浜FC-レノファ山口「立ち位置が変われば正義が牙をむく」

2024年J2第1節横浜FC-レノファ山口「立ち位置が変われば正義が牙をむく」

開幕戦で久しぶりに聞いた罵声

試合後一部の観客からブーイングや罵声に近い声が聞こえた。J1から降格した直後のシーズンの開幕戦で、昨年残留争いをした山口相手に1-1の引き分けでは、文句の一つも言いたくもなるのだろう。

ただ、それらの声に同調するものは少なかった。中村が一部のそうした声に反応していたようだが、断片的な声はその後に起こる拍手と歓声にかき消されていった。
5年程前であればこうしたブーイ

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2023年J1第33節横浜FC-湘南ベルマーレ「アンデッド ~まだ死んでいない~」

2023年J1第33節横浜FC-湘南ベルマーレ「アンデッド ~まだ死んでいない~」

試合後のセレモニーで社長や四方田監督が挨拶をするがどうも歯切れが悪い。勝っていたら最終節自力残留がつかめるので意気軒昂にコメントすることもできたし、降格がこの節で決まっていたらそれはそれで「降格させて申し訳ない」と紋切り型のコメントを聞くことをできただろう。湘南との直接対決に敗れ、残留の可能性は限りなく小さくなった後のコメントはまるで頭に響いてこない。心と体がまるで分離してしまっているようだ。降格

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2023年J1第30節横浜FC-FC東京「衝動が僕らを突き動かす」

2023年J1第30節横浜FC-FC東京「衝動が僕らを突き動かす」

浦和戦から約3週間のインターバルがあってJリーグが再開された。その間、私事ではあるが、ラグビーワールドカップとユーロの予選の観戦にフランス、ベルギー、フィンランドに渡航していた。ユーロの予選はこの週が通称Aマッチデーで概ね12日から18日まで試合が組まれていた。日程と予選の緊迫度を考えてベルギー-スウェーデン、フィンランド-カザフスタンを見ていた。サッカーを見たいという衝動が自分を動かしていた。

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