裳岸ワカ

17 拙文よ、はるか遠くのあなたまで

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17 拙文よ、はるか遠くのあなたまで

最近の記事

わたしの怪物こぼれ話 何度か言及したことのある圧倒的最推しバンド・神聖かまってちゃんの楽曲に、「ズッ友」というのがありまして、そのMVがめちゃくちゃ怪物なんですよね。特に最後。 曲自体も個人的にイメージソングなのでぜひ聴いてみてほしいです

    • 『怪物』/わたしたちはこの世を

      『怪物』を観た。 最初から最後までずっと目が離せなかった。エンドロールまで見届けてしばらく、映画のことで頭がいっぱいだった。彼らのゆく先を考えてしまって。 映画の感想を文章にしたためたことは未だかつてない。映画に込められたメッセージを深く理解できている気もしないし、私のような人間の話すことはあまりにも軽いだろうが、エンディングに対して考えたことを、ちょっとだけ吐き出してみようと思う。 以下、ネタバレ 絶対映画を観てから読んでくださいね! 大丈夫ですか?でははじめますよ

      • 花曇り、足元にドクターマーチン

        類は友を呼ぶ、という言葉に殺されかけています 自分という人間を明確に表現できないまま生きてきたせいで、周りに心から信じられるひとがいない 一挙手一投足、言葉の端々に気を遣うようになって、また気を遣っていないと落ち着かなくなってしまった 今のはウザくないか、キモくないかと 私は何を間違えたんだろうか。どこをどう直せば、信じるに値するひとと巡り会えるんだろうか 類は友を呼ぶというのだから、私に悪いところがあるんだろ、だから誰か教えておくれよそれを また死にたくなった なにかある

        • イントロデュース・マイセルフ!

          4月になったので自己紹介しちゃお うそ 本当はnoteのオリジナルグッズ詰め合わせが気になるから。 名前は、裳岸 ワカ です もぎし わか と読みます 歳は言いません、でもだいたいお分かりかと思います 勉学に勤しんでいます 音楽と漫画とアニメ、それから本も好きです。 音楽は神聖かまってちゃんが最も好きです 「美ちなる方へ」と「ぺんてる」がおすすめかな〜 あとはヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに。、米津玄師、椎名林檎、コトリンゴなど あんまりアーティストで音楽を聴いてなく

        わたしの怪物こぼれ話 何度か言及したことのある圧倒的最推しバンド・神聖かまってちゃんの楽曲に、「ズッ友」というのがありまして、そのMVがめちゃくちゃ怪物なんですよね。特に最後。 曲自体も個人的にイメージソングなのでぜひ聴いてみてほしいです

          ひめたることのよわりもぞする

          ひめていることは、わるいことだろうか 去年の夏の終わり、文化祭の打ち上げカラオケに参加したときのこと。 まあまあ大規模な集まりだった。みんな思い思いに好きな曲を予約して歌った。私は、催促されるまで黙って聴いていようと思っていた。単純に人前で歌うのがいやだった。 おまえも歌え、といよいよ急かされ、曲の羅列を繰って歌う曲を探し始める。テンポは速い方がいいよな。みんながノれる曲。みんなが知っている曲。なにより、個人的な趣味を絶対に露呈しない曲にしなくては! そうやって捻り出した

          ひめたることのよわりもぞする

          15分だけ意地を見せたわたしへ!

          今日、というか昨日、高校3年生1日目を、ひねもす怠けて過ごした。 ずっと椅子に座ってたはずなのに、気づいたら日が傾いていた…また私は1日を空費したのかとげっそりした。どうして、過ちに気づくのは犯してしまった後なのだろうか ペンを持っても青チャートを解く気にはなれない。英語もいや、世界史もいや。 でも、このままで今日を終わるのがいちばんいやだと思った。夜更かしはしないと決めているから、15分だけ、最後全力で勉強することにした。この15分頑張れた私は、反省と確たる決意を胸に寝

          15分だけ意地を見せたわたしへ!

          左利きAB型RH−三つ子

          あらゆることに効率を求めんとする現代社会に辟易している 自転に合わせて日が昇ったり傾いたりする「ように見える」地球の時の巡りに、勝手に単位を定めて数字を割り振ったのは人間だ それさえなければ、わたしたちは絶えず流れゆく時に身を任せて生きてゆけた そう、お腹が空いたら食べ物を探して、眠たくなったら眠って、いつともなく老いて死んでゆく生き方 自分の意思を瞬時に的確に表現できる人間の神格化に辟易している なんかのアニメかドラマか ある登場人物が問われる、あなたの本当の気持ちが

          左利きAB型RH−三つ子

          祈り

          東日本大震災から、13年が経った。 いつ頃からか、私は3月11日14時46分にはNHKの中継と一緒に黙祷をするようになった。 今年も5分前にアラームを鳴らし、テレビの前で正座してその時を待った。 あの日。私はまだ幼稚園児だった。 園から帰るとすぐさまテレビの前に座り込んだ。いつものように『おかあさんといっしょ』を観ようとしたけれど、画面右下には日本地図が表示されていた。縁が赤色や黄色に点滅する日本地図は、画面から一向に消えない。とても邪魔だなと思った。 私の頭に残された当

          わたしの歴史

          ここまで10日間、(おそらく)連続で投稿を行ってきました。このたび、学生は学年末試験期間に入るため、しばらくの間投稿をお休みしようと思います。 私の書いた文章が、今この瞬間もあなたを含めたくさんの方々のお目に留まっていること、とても嬉しいです。 noteへの投稿は、エッセイスト気取りで始めました。 毎日、帰りの電車で今日経験したことを反芻しながら文章を完成させました。この10日間、noteに書くネタを探すために生活していたと言っても過言ではありません。 文章にするという明確

          わたしの歴史

          ここがふるさと

          今日は家族で近所のレストラン的なところに行ってきた。 マスターは、外国で修行を積まれたあと、さながら陸の孤島なこの町に帰ってきて店を開かれた方だ。マスターのご尽力のおかげで、レストランは今やここへ旅行に来た人に自信を持って紹介できるような、小洒落た観光スポットとなっている。 私は、このどうしようもない田舎町を飛び出して都会へ出るのが夢だ。周りの大人は口を揃えて、都会へ行ってもきっとここが恋しくなって戻ってきたいと思うようになる、と言うけれど、そんなの信じられなかった。地域活

          ここがふるさと

          連作五首・クラスメート

          ストーブの上のたらいのお湯でレトルトカレーを調理する人 数学の問題でニアミスをして悔しくて地震を起こす人 小説をお供に毎日違うパンとジュースで優雅な昼食をとる人 写真集ができるくらい何枚も親友を撮る写真部の人 先生のモノマネを極め本人の前で披露して褒められる人 〜〜〜〜〜〜〜 いろんな人がいて、楽しいね

          連作五首・クラスメート

          カントリーサイド・プリキュア

          帰りの電車に乗ったら、途端にお腹が痛くなってきた。ここ数日暖かい日が続いていたのに、今日はぐんと寒かったからかもしれない。自宅の最寄り駅までは4、50分電車に揺られていなければならない。そこまで耐えきれないと判断し、途中の停車駅で降りることを決断した。お腹も穏やかになってきたので今これを書いている。 今留まっている駅には初めて降り立った。すっごい田舎なので駅員さんはとっくに業務を終えていなくなっている。 天井の高い待合室には暖房は付いておらず、だんだんと寒さが増してきている

          カントリーサイド・プリキュア

          私の悩みは誰に話せばいいんだろうね

          ある級友のお悩み相談を請け負った。友だちとうまくいっていない?らしい。詳しいことをなんにも言ってくれないからわからなかった。わたしはただ、ぽつぽつと零れるその人の言葉に、ふうんとかなるほどねえとか当たり障りない相槌を打っていただけ。 私は昔から、たくさん相談を持ちかけてもらえた。私の何がいいんだろうか、見た感じ何も考えてなさそうなところがいいのかもしれない。 悩みの大きさは人それぞれだが、なかなか重たい話をされることもあった。家族に関する悩みは特に重い。次いで人間関係。

          私の悩みは誰に話せばいいんだろうね

          音楽と帰る道

          今日は心が荒んでいた。 で、ふと「ワルになっちゃおうかな」と思い立った。ワルになるにはどうしたらいいか。…そう、イヤホンで音楽を聴きながら下校するのだ。 耳が音楽に集中している状態で歩くと、向かってきた車のエンジン音などに気が付かなくなって危険というのは周知の事実。それを破るとは、未だ手を染めたことのない極悪非道の行いである。 どうせ聴くならいい曲を聴こう。私は、その前からなぜか頭の中で鳴っていた曲を選んだ。米津玄師『LADY』だ。 前奏、少しくぐもったような音色のピアノ

          音楽と帰る道

          朝のクモ潰しちゃだめ派と夜のクモ潰しちゃだめ派の醜い争い

          朝のクモ潰しちゃだめ派と夜のクモ潰しちゃだめ派の醜い争い

          透明な軸

          クラスに、文章を書くのが本当に上手な友だちがいる。 その人は作文コンクールで学校代表になり、都道府県の規模で賞をもらっていた。私より何倍も本を読んでいて、映画もたくさん観ているらしい。その人は、カズオイシグロのこの本、おもしろいよ、と私に教えてくれた。私はカズオイシグロの本を読んだことはなかった。 仮に、Aさん、としようか。 みっともないことを言うけれど、私はこれでも国語は得意な方だと思っている。模試や定期テストではまあまあの点数を取っているし、Aさんより順位が高かったこ