梨花

流浪の着物屋→闘う事務員→?転職したい28歳。読書と柴犬、合唱と美術、旅行と飲み歩きが…

梨花

流浪の着物屋→闘う事務員→?転職したい28歳。読書と柴犬、合唱と美術、旅行と飲み歩きが好物。

記事一覧

困ったことに

困ったことに、何をしたらいいか、よく分からない。 好きなように生きていいはずなのに、何をしたらいいのか、分からないのだ。 自分の好きに出来るように色々捨ててみた…

梨花
4年前
1

雪柳 それから小手鞠

別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。 川端康成  彼はなんでもよく忘れる人だった。 そして、私はなんでもよく覚えている。 「あれ、…

梨花
4年前
8

NOTE

私は精神科病院で働いている。受付に座って患者さんの会計をしたり、電話を取ったりするのが私の仕事だ。患者さんは小学生から高齢者までと年齢の幅が広く、症状もうつ病や…

梨花
4年前
5

3.11

今日は、3月11日。今日も今日とて仕事だったので、9年前に地震が発生したその時間は慌ただしく院内を駆け回って、消毒液を待合室に吹き散らかしていた。 9年前のあのと…

梨花
4年前
5

今年の目標

あけましておめでとうございます なんて言いつつ、全然お正月だなって実感がないのですが、こりゃ私だけでしょうか。 ずるずるっと2020年になってしまった感じ。 このまま…

梨花
4年前
3

「離」

私を表す漢字は「離」。24歳の秋、四柱推命の占い師にそう言い渡された。 離婚、別離、離散、乖離、離職… 冗談じゃないぜ。散々じゃないか。「離」の付く言葉を想像して…

梨花
4年前
8

あおの話

「ねぇねぇ、梨花さんはどの あお が好き?」 美術部顧問の 通称«まりちゃん»は中学生の私にこう聞いた。まりちゃんは50代(多分)で、もう何十年とこの美術室を自らの城に…

梨花
4年前
10

「流れる」

ここでは梨花、と名乗りたいと思います。 平成の初め頃に、本州の西の方で生まれました。高校卒業までを地元で過ごし、大学進学と共に京都へ。卒業後は福岡、茨城、新潟と…

梨花
4年前
15

困ったことに

困ったことに、何をしたらいいか、よく分からない。

好きなように生きていいはずなのに、何をしたらいいのか、分からないのだ。

自分の好きに出来るように色々捨ててみたのに、結局自分がどうしたいのか、分からなくなってしまった。

分からないから、分かる範囲内にしか行けないのだ。怖いから。

一般的な意見は言えるけれど、じゃあ自分の心の底からの意見なのかと言われるとそうでもない。

というか、意見などな

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雪柳 それから小手鞠

雪柳 それから小手鞠

別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。 川端康成 

彼はなんでもよく忘れる人だった。

そして、私はなんでもよく覚えている。

「あれ、そうだったっけ。」と彼はよく笑っていたけど、本当に忘れたのか、忘れたふりなのか、はたまた思い出すのも面倒なのか、私には結局最後までよく分からなかった。でも、忘れられるのは辛かった。

彼と別れて一年になる。

先週、自由に旅行も出来な

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NOTE

私は精神科病院で働いている。受付に座って患者さんの会計をしたり、電話を取ったりするのが私の仕事だ。患者さんは小学生から高齢者までと年齢の幅が広く、症状もうつ病や不眠症、認知症、発達障害と多岐にわたる。毎日色々なことが起こる。患者さんと楽しくお話する日もあれば、怒鳴られる日もある。4年ちょっとの間に、様々な患者さんと出会った。当たり前だが人生いろいろなのであって、悩みは尽きない。「事実は小説よりも奇

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3.11

今日は、3月11日。今日も今日とて仕事だったので、9年前に地震が発生したその時間は慌ただしく院内を駆け回って、消毒液を待合室に吹き散らかしていた。

9年前のあのとき、私は大阪にいた。大学2年生に上がる前の春休みで、当時付き合っていた彼氏と一緒に梅田で買い物をしていた。ビルの屋上にある観覧車に乗った後、同じビルの中のディズニーストアにいた。

あのディズニーストアは何階にあったのだろうか。かなりの

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今年の目標

あけましておめでとうございます
なんて言いつつ、全然お正月だなって実感がないのですが、こりゃ私だけでしょうか。

ずるずるっと2020年になってしまった感じ。
このままぬるぬるっと2021年になってしまわないように、今年の目標を立てておきたいなと。

①規則正しい生活
毎日決まった時間に起きる、お弁当作る。

②転職と一人暮らし
福岡(又は京都)で新しい生活を始める。そしてライタースクールへ。あわ

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「離」

私を表す漢字は「離」。24歳の秋、四柱推命の占い師にそう言い渡された。

離婚、別離、離散、乖離、離職… 冗談じゃないぜ。散々じゃないか。「離」の付く言葉を想像して、まだ経験してもいない今後の人生にうんざりした。ただでさえ最初の就職先を一年で退職し、将来を悲観していた頃だった。

それでもなんとか、その年の冬には再就職が叶い、今日で4年勤めたことになる。最初はどうなることかと思ったが、続けてくるこ

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あおの話

「ねぇねぇ、梨花さんはどの あお が好き?」

美術部顧問の 通称«まりちゃん»は中学生の私にこう聞いた。まりちゃんは50代(多分)で、もう何十年とこの美術室を自らの城にしている。

まりちゃんのすごいところは、誰と話す時も態度が同じであることだ。同僚も生徒も、父兄も大体同じ態度。上司には腰が低いとか、父兄には愛想がいい、とかそういうことではない。みんなに平等。みんなに普通。まりちゃんは、実に飄々

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「流れる」

ここでは梨花、と名乗りたいと思います。

平成の初め頃に、本州の西の方で生まれました。高校卒業までを地元で過ごし、大学進学と共に京都へ。卒業後は福岡、茨城、新潟と転勤を重ねた後に一つ目の職場を退職。今は実家で暮らしながら、医療事務員。

ひとりも好きだし、ふたりも好きです。大勢でわいわいするのは、少し苦手に思うことがあります。(いや、最近そういう機会がないから苦手だと思っているだけかも。いやいや、

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