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授業をして考えること、思い出すこと。

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日々、教室の中で感じたことを思い起こして文章にしています。日本語の先生に関心がある方。言葉の伝え方、授業についてのお仕事をされている方に読んで頂けると嬉しいです。勿論、様々な違う… もっと読む
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自己研修型の人について。

自己研修型の人について。

3ヵ月間の変化

今学期最初の模擬授業があった(模擬授業の話題ばかりが続いて恐れ入ります)。
基本的に、新しい学期、クラスで模擬授業を最初にする受講生はしんどい目に遭う。これが養成講座に入学したばかりの新入生になると、さらに圧がかかるはずである。
僕がこれまでに見てきた限りでは、順番が後続になればなるほど多くの人の模擬授業を見学できるので、吸収するものは多くなるし、避けられるミスも学べることになる

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最初の模擬授業をする前に。

最初の模擬授業をする前に。

「採用試験の模擬授業をする前に」という文章を少し前に書いた。
こちらは、数回の模擬授業と教壇実習を経験して、養成講座を修了した方々について書いたものだが、では、そもそも模擬授業というものも知らない、外国人へ向けての授業そのものがイメージできないという人々もいるということに気づいた。

以下、毎学期、養成講座に新入学される受講生の方にお話をしながら、頭に浮かべていたことを整理する。

1.他人と比べ

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採用試験の模擬授業をする前に。

採用試験の模擬授業をする前に。

4月に入り、日本語学校では軒並み新学期を迎えている。
新しく異国からの留学生、新入生を多く迎える時期であるが、同時に新しく日本語の先生としてのデビューを果たした人々にとっても、生活が変化する時期でもある。新しい先生にとっても、新入生にとっても、まず環境に慣れることが一番ではないかと思う。できるだけ右往左往するということは避けたい。

一方で、せっかく養成講座を修了したのに、日本語学校の面接と模擬授

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学期末に想うこと。

学期末に想うこと。

1月から3月にかけての学期が無事に終わった。
本当に無事であったのかと云うと、もちろん、そんなはずはないのだが、授業を受けに来てくださる方々と大きな揉めごとを起こしたとか、学期中に大病をして授業に穴を開けたとか、命からがら逃げるような学期の終え方ではなかったのは確かである。

毎回、感じることだが、僕が仕事で出会う人々は、実に幅が広い。
それは、職歴におけるキャリアが多彩で、普通一般の人々とは異な

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日本語の先生の養成講座で見つかるもの。

日本語の先生の養成講座で見つかるもの。

日本語教師の資格をとってみたいだけで、本来の目的は別にある、という方が多い。
たとえば、誰かと触れ合える場所が欲しい。何かについて語り合える人が見つかるのではないか。模擬授業なるものをやってみて、自分を表現してみたい。更には、とにかく今の現状から脱したいという人もいる。
最近では、人前で話すことが苦手なので、それを克服するには言葉を教える講座が良いと思った、という人にも何人か出会った。

僕がこの

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