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つれづれ

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考えごと。
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#エッセイ

自意識が高くて人を誘えない。

自意識が高くて人を誘えない。

珍しく忘年会や新年会が多くてデヘデヘしている。
基本、誘われたら予定が合えばお邪魔させていただくよ。何か会をやろうというときに思い出してもらえたのが嬉しいからだ。

自分から誘うのが怖い。
私に誘われたことを嫌だな、と思われるかもしれない。無理をして来てくれるかもしれないけれど、なんとも申し訳ないし、せっかく来てくれたのに「本当は嫌なのかもしれない」と穿った見方をしてしまう。

誘いを断ることは誰

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「結婚」をする理由

「結婚」をする理由

「おまえらのところはまだ子どもはできないのか。そろそろ年齢的にも厳しいだろう」

年末に実家に帰ったときに父が言った。
ああ、この年末年始、日本のいたるところでこんな会話が交わされているんだろうなあ、と思いながら、嫌な気分にはなる。

「うちは、子どもは作らないって決めてるから」

これ、前回実家に帰ったときにも言ったなあ。
そんな私に何故だ、と食い下がる父。

「子どもを産んだとしてもオットくん

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夫が最近、変わってきたよ、という話。

夫が最近、変わってきたよ、という話。

夫と交際期間を含めると今年で10年目の付き合いになる。

知り合ったばかりのころは何度会っても「初めまして」って言うような人だったし、
入籍したばかりのころは「俺だってひとりになりたい時間があるんだよ!」と静かにキレて私を部屋から追い出したことがあったし、
結婚式のあいさつでは「俺は俺がやりたいようにやるんで」的なことを言って、正面に座っている私の友達の顔をひきつらせたし。

とがっていたというか

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「穏やかだねぇ」と話す年の初め。

「穏やかだねぇ」と話す年の初め。

1月1日は、少しだけ寝坊した。
9時ごろにのそのそと起き出してあったかいお茶を飲みながら、オットくんと「今日は何しようか」という話をした。

「海老名のららぽーとに行きたい」という夫。
「絶対混んでるよ」と少し腰が引け気味の私。

「欲しいと思っていたジャケットがセールで出るみたいなんだよね」
「……私、実は元旦に電車に乗れない病気にかかっていまして」
「元旦から電車に乗りたくない?」
「うん」

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「なんか私ってやだなぁ」と思った話。

「なんか私ってやだなぁ」と思った話。

この前、夫と2人で旅行に行った。
なんだかんだで夫婦での旅行は気楽だし、くだらない話をしながら観光地巡って、夜はダラダラとテレビを観ながら寝ちゃう。
と言うか何より上げ膳据え膳最高。

そんな旅行の帰りの話。
お土産に焼酎のミニボトルやきびなごの瓶詰めを買った。
ちゃんと梱包してあるからスーツケースに入れて空港で預けようとしたのだけれど、スタッフさんに
「割れるかもしれない、保証はできない」
と言

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スケジュールの確認の仕方も夫婦それぞれ。

スケジュールの確認の仕方も夫婦それぞれ。

よく、「夫婦のスケジュールはGoogleカレンダーで共有している」ということを聞く。なんというか、いまどきだなあ、と感心する。

そういうのにちょっと憧れるんだけれど、うちの夫はパソコンにほとんど触らない。あとスマホを持っていない。ガラケーだ。スケジュール帳といった類のものも持っていない。
(そもそも自分が仕事で使うから必需品と思っていたのだけれど、パソコン持っていないっていう人も多いもんね)

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平凡な私は

平凡な私は

「本当にふくださんって真面目だよね」
「なんというか……普通だよね、平凡?」

大人になってから、周りからかけられる言葉は決まってそんなものだった。
相手は褒め言葉として言ってくれていたのかもしれないけれど、私は不快に感じたので、たぶんコンプレックスだと思っているのだろう。
真面目であることは頭が固いだとか、融通が利かないとか。

「普通」だと言われるたびに、引っ叩かれているような気分になった。周

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仕事に没頭する妻を夫はなんと思うのか。

仕事に没頭する妻を夫はなんと思うのか。

ここのところ、とびきり忙しかった。
家事は最低限。
部屋が荒れた。
夫の夕飯は手軽にできて洗い物が少ない丼メニューばかりになった。
アイロンは後回し。
あちこちに埃が溜まった。

夫は基本、何もしない人なので、キッチンの流しに食器が溜まっても
「食器が溜まってるな」
と思うだけだし、埃が溜まっていても
「埃が溜まっているな」
と思うだけだ。自分では何もしない。
(風呂掃除だけはやってくれる)

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余計なひと言、プラスのひと言、おまけのひと言。

余計なひと言、プラスのひと言、おまけのひと言。

我が家は共働きで、家事は風呂掃除以外は全部、妻である私がやっている。

来月で結婚して丸8年が経つんだけれど、8年かけてお風呂掃除をしてくれるようになった。これから8年かけて何ができるようになってもらうのがいいか……とかはあんまり考えていない。
たぶん、私が欲しいのは家事を分担してもらうことじゃなくて、労いや承認だ。(いや、家事してくれるならそれはそれでいいけど)

この前、「ごめんなさいとありが

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妻のことを夫がどう呼ぶかは妻次第。

妻のことを夫がどう呼ぶかは妻次第。

誰かの夫、妻を呼ぶときに、どう呼んだらよいか、という話題がときどき出る。

旦那さん、とか、奥さん、とか。あんまり好ましくないらしい。

「旦那」というのは「面倒を見る人」「お金を出してくれる人」という言葉からきているので、今の時代にはそぐわないのでは、という話だ。
だから、みんないろんな言い方でパートナーのことを呼ぶ。
私も夫のことを「オットくん」と呼んでいるし、あとは「相方」とかも聞いたことが

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裏切られた、と言える幸せ者

裏切られた、と言える幸せ者

裏切られたと怒るのはまあ自分勝手な話だ。

相手のことを大して知りもしないのに、
自分のことを大切にしてくれると思い、
相手のことを信用して、
自分が想像しないことをされると裏切られたと騒ぐ。

『絶対』なんてないって知ってるくせに、どうして「この人は大丈夫」って信じられるんだろう。

「人を信じないほうがいい」と言うとひどく拗らせた人間のように感じるけど、その人が何を考えているか分か

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なりたい私は誰かに認められる私だった。

なりたい私は誰かに認められる私だった。

髪のインナー部分を赤くした。
そうしたら、ちょっとウキウキできるようになって、鏡を見るのも嫌じゃなくなった。
以前通っていた美容院で「インナーを赤にしてほしい」と言ったらためらわれた。
「それは……ちょっとどうだろう?」
結果、申し訳のように赤いラインが入っただけになった。

最近、ネイリストさんに紹介してもらって表参道の美容院に変えたのだけれど、そこではあっさりやってくれた。表参道はいろんな人が

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あたしは君が好きだ

あたしは君が好きだ

「もう恋をしなくていいって幸せだ」

既婚の知人と話したときに、こんな言葉を発して頷き合った。
でも一方でこんなことも言われる。

「それはなんて勝ち組の発言なんだ」

なんとも“勝ち組”とは悲しい言葉だ。情緒もなにもない。

何十年か生きていれば分かると思うが、現実の恋物語は意外とロマンチックだ。ドラマや小説のような恋をしてみたい、と多くの人は思うだろう。しかし、自分の話だけではなくとも、周りの

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大好きな人との結婚が幸せとは限らない。

大好きな人との結婚が幸せとは限らない。

ときどき聞かれること。「結婚してどうですか?」

うーん。楽しいよ!
うちの夫は一切家事しないけど、優しいし。
友だちいなくて家でhuluばっかり観てるけど、愉快な人だし。
毒舌だけど、思ったことはハッキリ言ってくれるから楽だし。
私が作った料理に全然「おいしい」って言ってくれないけど、毎晩「今日の夕飯なに?」って聞くのはかわいいし。

結婚してから数年が経って、つくづく、好きなだけじゃ一緒に暮ら

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