マガジンのカバー画像

ライフワークのような

17
太平洋戦争の後半、昭和18年以降、戦局の潮目が変わり、米軍の反撃攻勢に敗退を重ねていった日本軍、とりわけ陸軍、中でも下級兵士たちが、どう戦いどう敗北潰走していったのか、また終戦後… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

直江津捕虜収容所跡地の見学

直江津捕虜収容所跡地の見学

(この記事のなかでは、以前、私の個人ブログに載せた別記事を引用しています。自分にとって大切な経験をしたと自負していますので、今回補足を加えnote に載せることにしました。)

訪れたきっかけ「ん?なんじゃい?これは?」

2016年夏のある日。私が見つけたのは、新潟県上越市の名所旧跡を紹介している、一枚のパンフレットに書かれていた、この一言であった。

「捕虜収容所をめぐる悲劇を忘れないために」

もっとみる
2回目の「東京裁判」を観た。

2回目の「東京裁判」を観た。

1,ほぼバカになりました。今年のコロナ禍下でのお盆、みなさんどう過ごされましたか?僕は昼寝していました。ずっと冷房かけて、ずっと昼寝してました。だって三人の子供たちと二人の孫、姪とその子供、誰も帰省してこないんだもん。結果、ほぼバカになりました。二桁の引き算が暗算で出来なくなりました。ただお金は余り遣わずにすみました。

2,映画「東京裁判」を観て勉強した日お盆の最終日、つまり昨日16日の朝4時頃

もっとみる

勝手に読書週間

さて、僕のプロフィールにもあるとおり、先の「太平洋戦争」での一般的戦史や美談、英雄談といったものではなく、所謂徴兵などで戦地に送られていった下級兵士達が、いかに凄惨な戦いを強いられ、死地を潰走し ドロをすすり、虫や草を食べていたのか、その結果、なぜ飢餓で140万の兵隊が死んでいったのか(藤原彰の説)を調べていこう、というのは僕の(ちょっと大仰な言い方だけど)ライフワークなのである。
毎年夏になると

もっとみる
「東京裁判」4Kデジタルリマスター版と私

「東京裁判」4Kデジタルリマスター版と私

1,はじめに私の妻は会話の時、必ず、間違いなく、「主語」を省略する。だからいつも、私の返事はまず「何の話?」から始まるのである。
妻「ほんとにもうトンチンカンでやんなっちゃう」
私「何の話?」
妻「え?決まってんじゃん、ばあさんの話だよ。やばいよ、ばあさん、話した途端に忘れていくんだよ。いいや、話す前から忘れちゃってる、ここまで来るとこわいわー」
私「ごめんな、今の今まで、来週末、東京へ行くとき何

もっとみる
NHK 戦慄の記録「インパール」再放送を見て

NHK 戦慄の記録「インパール」再放送を見て

1,はじめに変な党が国会をざわつかせているが(NHK から国民なんちゃら党)、一方私はNHKまだまだ捨てたもんじゃない、なかなかいい番組作ってるね、と時折感心して見ている今日このごろなのである。
さて、これから書くのは「戦争」についての記事である。今更ながらの太平洋戦争の記事など、今の若いみなさんは興味もないだろうし、まず読まないだろうから、ていうか読まなくていいから、おじさん、この記事の結論を先

もっとみる
映画「主戦場」を観て

映画「主戦場」を観て

(はじめに 昨日の京都アニメーション放火事件でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、ケガをされた方の早い回復完治を願っております。)

日砂恵ケネディ
朴裕河(パクユハ)
渡辺美奈
杉田水脈
櫻井よしこ
山本優美子
尹美香(ユンミヒャン)
イン・ミョンオク


私の住む山の町にもやっと「主戦場」(ミキデザキ監督)がやってきたので早速、観に行ってきた。るんるん。

感想ーーー

私は「主戦場

もっとみる
「野火」を読む

「野火」を読む

美しい女をみた。眼福とはまさにこのことを言う。
盆前のある日の昼過ぎ、私と妻は、最寄りの大きなJR駅まで、帰郷する娘を迎えに行った。里帰り客と観光客で駅全体が混んでいたけれど無事に会えた私と娘は、早速、駅ビルの一角にあるスタンディングバーへ行って、おいしい地ビールを飲むことにした。
駅コンコース寄りに位置する地域の老舗土産屋と、奥にあるレストラン街を分けるように、ちょうど真ん中あたりにそのバーがあ

もっとみる
NHK取材班「責任なき戦場 ビルマインパール」を読んで

NHK取材班「責任なき戦場 ビルマインパール」を読んで

「週刊現代」3月31日号No books No lifeでは古谷経衡(ふるやつねひろ)氏の「我が人生最高の10冊」を紹介している。
私は彼の推薦している書名を見て、誠に失礼ながらヒャッホー!嬉しくなってしまった。私の推し分野そのものだからで、そこには太平洋戦争というわが国の歴史史上最大の失敗に関する書籍が並んでいたからでもある。古谷氏は、太平洋戦争における日本軍、とりわけ軍首脳が行った作戦の持つ本

もっとみる
「戦慄の記録インパール」読後に東電強制訴訟を考えた

「戦慄の記録インパール」読後に東電強制訴訟を考えた

今回読んだ本「戦慄の記録 インパール」は同名のNHKスペシャルとして2017年放送され、その後大きな反響を呼んだものを、補完し書籍化されたものである。DVDも発売されているようである。
この本の貴重かつ有益なところは、インパール作戦を、計画、承認、遂行 敗退、と時系列的に正面方向から分析するのではなく、側面、つまり作戦に参加し生還した元兵士や、作戦遂行当時、途上の村で日本兵と関わった現地の人たち、

もっとみる
恋愛もしているからと思う猪瀬直樹

恋愛もしているからと思う猪瀬直樹

このnoteに集まっている、君たち優秀な諸兄と違って、私、閑職につき基本ヒマなんですよ。定時退社からの毎夜、リビングに作ったコタツに首まで潜り込んでは、YouTube、あれやこれやずっと見てます。検索はその時々の気分で入力、宇宙の真理から天地真理(あまちまり)まで、ありとあらゆる動画拾っては閲覧しています。
天地真理は「恋する夏の日」がお勧めです。
さてそんなYouTube、いつものように口を開け

もっとみる
「日本軍兵士」を読んで

「日本軍兵士」を読んで

先週の月曜日の夜、激しい悪寒に襲われ、そのまま撃沈。1週間ほど流行の波てやつに乗ってきた。「インフルエンザ」初体験てやつ。
翌火曜日より戦国の武将真田信繁「真田丸」よろしく徳川(妻)から蟄居を命じられ、九度山(書斎)へ幽閉の身となり、真田紐を編んで(読書)数日を過ごしたのである。
今週初めより出社。初日などはインフル明けおじさん実にオドオドと、一応マスクなどして、職場友人への態度はまことに控えめ、

もっとみる
靖国神社の奥に問いたい

靖国神社の奥に問いたい

そもそもnote記事の殆どは、家の机上ではなく近くのマクドナルドで、夜の9時も過ぎてお客がほとんどいなくなった時間帯を狙って出かけていき、こっそりと書いたものだ。コソ書きってやつね!しかも店の奥隅、トイレの手前、多少おいにーの漂う角(かど)席。ヘッドホンして鼻歌している変なおじさんいつもいるしー、なんだかキモイー、と女子店員には訝しげに(いぶかし)見られている(のかもしれない)。なのでこの陰気な環

もっとみる
靖国神社と遊就館から考える・・・  その1

靖国神社と遊就館から考える・・・  その1

(この記事はあくまで私の歴史認識を整理し開示したもので、個人的主観に基づくものです。誰をも攻撃したり誹謗中傷する意図はありません。)

私は前回の記事「靖国神社さんに質問があります」でも書いた通り「失敗した戦争の、失敗ざま」について、為政者や将官ではなく、むしろ下級兵士兵隊たちはどう凄惨な体験をしてきたのかを読書勉強してきたつもりでいる。その中で生まれた疑問や矛盾を解き明かそうと、今回、靖国神社お

もっとみる
靖国神社と遊就館から考える・・・その2

靖国神社と遊就館から考える・・・その2

読まなくていいよ、という割には、横書き文章で読みやすくする工夫をあれこれしてみました。改行多め、段落多め、目次入れーの、見出し増し増し、かなり読みやすくしています、これでも(汗)。

また、以下は靖国神社と遊就館に実際行ってみての、私の主観に基づく考察です。誰をも攻撃、誹謗中傷する意図はありません。

要点1,靖国神社参拝は私個人にとっては顕彰ではなく慰霊であった。
2,遊就館は戦前の体制追認をす

もっとみる