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本を読む時に使う文房具

若い頃は、一度読んだ本の内容をかなり長い間覚えていられた。漫画も、小説も、エッセイも、心に残る言葉だけではなく、なんとなく全体的に覚えていることができた。

大人になって、本の内容をしっかり覚えておくことができなくなった。
単純に記憶力が低下しているのかもしれないし、本のことばかりに記憶領域を割くことができなくなっているのかもしれない。

感受性が今よりも豊かだった頃は、心全体を震わせて読んでいたから覚えていられたのかな、とも思う。

ともかく、本の内容を忘れやすくなっている。
別に忘れてしまっても良いのだが、何かしらの形で残しておくことで思い出すきっかけが作れるのではないかと思い読書記録をつけている。

本を読むときに用意している道具たち

全ての本の読書記録をつけているわけではないのだが、読書記録をつける・つけない関係なく、読書をするときに用意している道具がいくつかある。

付箋 15mm×50mm、小さめのもの
・栞 少し大きめのもの
ノート(読書記録)
万年筆

栞と付箋

この二つは、読書記録をつけない時も必須である。
栞はもちろんだが、大事なのは付箋である。読書の際、なくてはならないものだ。

良い言葉だな、メモしておきたい、ここは重要そうだな、と思ったところに貼っておく。実用書などの場合は、まとめておきたいところに貼る。特に実用書を読んでいる最中は本が付箋だらけになる。

読んでいる最中に書き写そうとすると、現実世界に戻ってこなくてはならなくなる。小説の場合、前後の流れを切ってしまうことになるので、疾走感も失せてしまう。実用書や新書の場合でも同じで、途中で区切りながら(書き写しながら)読んでいると、全体として伝えようとしている内容を見落としてしまう可能性があるので、テーマごとに読み切ってから書き写した方が良い。

素敵な言葉だな、と思ったらとりあえずパッと付箋を貼る。
ここはまとめて記録しておきたい、と思ったところにどんどん貼っていく。

章の終わりや区切りの良いところで一度読むのを止めて、読書記録や金言集に書き写す。書き写したら、また栞の裏に付箋を戻しておく。

栞に付箋を貼っておけば、電車の中でもベッドの上でもいつでも使うことができる。
粘着性が弱くなってきたら、最後は買い物メモとして「使い切る」。

読書記録用ノートと万年筆

読書記録用のノートはなんの変哲もない、いわゆる大学ノートである。
B罫が好き。

万年筆はいくつか持っているが、読書記録の時はペリカンのスーべレーンM400、インクはロイヤルブルーを使うことが多い。
なんとなくだが、ロイヤルブルーで書くと頭に残りやすい気がする。

小説は主にあらすじと感想を書く。素敵だなと思った言葉は読書記録とは別に、金言集にも書き写しておく。

実用書や新書は講義ノートのように内容をまとめ、自分だったらどう活かすか、ということを書いておく。
インク違いの万年筆を複数用意して書くこともある。

実用書や新書は特に、読書記録に書く作業が多くなる。
読んでいる最中は「よし、自分はこうしてみよう!」などと思うのだが、本を閉じて日常生活に戻るとすっかり内容が頭から吹っ飛んでいってしまうことが圧倒的に多い…のは、私だけだろうか。

メモの魔力 にもあったように、やはり「書く」「メモする」ことが大事なのではないかと思う。
実践してみようと思っても、何をどう実践するのかぼんやりしたままでは、結局忘れてしまう。本の内容を書き出しながら、自分がどう感じたのか、自分だったらどうするかなどをどんどん書く。

「書く」ことによって反復し、記憶に定着させる。
読み直すことでまた反復し、さらに記憶に定着する
記憶に定着することで、自分のモノになっていく。

書くことが好き、読むことが好き

本を読むことが好きである。
そして同じくらい、書くことが好きだ。

インプットとアウトプットをセットにしておくことで、自分の中に入ってきたものがしっかり「自分のモノ」になるような気がする。

せっかく時間をかけて読んだのだから、少しでも自分のためになるような形で残しておきたい。
また、読書記録を続けることによって考えや感じたことを言語化する力が身につき、思考の整理がしやすくなるようにも思う。


栞と付箋、ノートと万年筆
私の大切な、読むための道具である。



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