繊月

折々の月のように、日々変わっていく日常のよしなしごとを綴ってみたい。 片意地はらずに素…

繊月

折々の月のように、日々変わっていく日常のよしなしごとを綴ってみたい。 片意地はらずに素直に、しなやかに軽く。さして面白くも書けないが。

記事一覧

瞑想のとき

夜が明けるのが遅くなった。 漆黒の空を眺めながら、noteを開く。 何を書くとも決めてないのに下書きに向かう。 習慣、惰性もある。 何より落ち着く。 静まり返った時間。…

繊月
4か月前
7

閉じ込められた!

今朝は雨。 予報でわかっていたけどやはり降っている。 疲れ果てて眠りについた。 嫌な夢も見ず眠れたようだ。 ぼんやりしながら、雨の音をきく。 コーヒーが苦い、疲れて…

繊月
5か月前
5

昨日の続き

今朝もまた窓から金星と三日月が見える。 太陽の、お目見え前の刻。 鳥も起きていない、風もない静かな静かな時間。 ポンカン収穫は最盛期で連日仕事に出ている。 始まっ…

繊月
5か月前
9

家電を買い換える

有明の三日月が凛として浮かんでいる。 いい朝だ。 昨夕の仕事帰りの夕焼けも壮厳で眩しく、バイクを止めて見入った。 こんなに美しい景色に会えるのは滅多にない。 自然の…

繊月
5か月前
7

十二月八日の朝に

有明の月を撮ろうと庭に出たら、吹き飛ばされそうになった。 今ごろから春のはじめまで、気まぐれな北西の風に悩まされる。 ヒューン、ガタガタ、バタバタ(家が古いので)と…

繊月
5か月前
9

怠け者の処方箋

夜はこたつでこのまま寝てしまおうかと思うし、朝は布団から出たくない。 誰かに叱ってもらわないとしゃんとしない怠け者がいる。 温度は低くないのに風が唸る朝。 今日も…

繊月
5か月前
7

渡に舟の外出

こたつから離れなければと意気込んでいるところに、民宿から連絡があった。 掃除の依頼。 まさに渡に舟、タイミングがよい。 願ったり叶ったり。 一石二鳥。 渡に舟とは法…

繊月
5か月前
6

傷つくひともいる

二日間、こたつから動かなかったらいい加減、嫌になってきた。 急な農作業の疲れをとろうと、安楽に過ごしすぎた。 忙しくしている中の、ほっと一息、忙中閑ありは、気分転…

繊月
5か月前
18

休日の朝に

仕事が続き、やっと休みがとれた。 家事がたまっているのに、こたつから動けないでいる。 ひとり暮らしは自分に甘くなり、何事も後回しにしてしまう。 元来怠け者なのに、…

繊月
5か月前
7

臘月尽

「看看臘月尽」 看よ看よ臘月尽くという禅語を知った。 茶道では十二月に使われる掛け軸の言葉のようだ。 中国ドラマで、よく「かんかん」と聞く。 「みる」という意味だ…

繊月
5か月前
5

ぶれないように

農作業のある日は、前夜から徐々に気持ちを盛りたて、元気で出かけられるようにしている。 もう長いこと働いているのにいっこうに慣れない。 作業のシュミレーションをしな…

繊月
5か月前
7

今宵は満月

今宵は満月、天気が芳しくないが見られるだろうか。 今頃は、日の出と月の入りが同じ時間帯。 日の入りと月の出も近い。 さよなら、おはよう。 さよなら、こんばんは。 ポ…

繊月
5か月前
5

逞しく悲しき犬たち

動物の物語に弱い。 人間の物語では冷酷なほど涙腺は緩まないのだが。 動物、特に犬が出てくるともういけない。 いつものように図書室で借りた本だ。 「アラシ」 大正半ば…

繊月
5か月前
9

眠りは個性

ポンカンの収穫が始まると十二月、今年も終わりに近づく。 寒がこないと色がつかないので今年は遅いと思っていたら、特別早かった。 一時期の寒さとその後の暖かさで、ミカ…

繊月
5か月前
9

落語を聴こう

仕事から帰ってきたら玄関が開いていた、全開きである。 鍵を掛けていないのではない。 「閉めるのわすれた!」 「泥棒?」とは浮かばない。 とうとうここまできてしまっ…

繊月
5か月前
7

違うペンネーム

以前のnoteのアカウントは、自分用に残しているが、まだひとり二人と訪れてくれる。 終了したnoteなのにフォローしてくれる人もいて、心苦しい。 読んでくださる人が多くい…

繊月
5か月前
7
瞑想のとき

瞑想のとき

夜が明けるのが遅くなった。
漆黒の空を眺めながら、noteを開く。
何を書くとも決めてないのに下書きに向かう。

習慣、惰性もある。
何より落ち着く。
静まり返った時間。
日中の雑多な思いが消えるとき。

言葉が出てくるのをじっと待つ。
創造力はないので、思い浮かぶのは卑近なことばかりだ。
ないものねだりは栓なきこと。
毎朝変わりもしない頭の中を言葉にしている。

私のnoteは瞑想のようなもの。

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閉じ込められた!

閉じ込められた!

今朝は雨。
予報でわかっていたけどやはり降っている。
疲れ果てて眠りについた。
嫌な夢も見ず眠れたようだ。

ぼんやりしながら、雨の音をきく。
コーヒーが苦い、疲れている。
カフェオレに変えよう。

今日はこのまま一日が過ぎていくだろう。
言い訳をしなくても、無為に過ごせる状況だ。
二日酔いの朝のような倦怠感。
しかし自己弁護は必要ない、仕事疲れだから。

昨夕のことだ。
鶏を揚げる準備をして、お

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昨日の続き

昨日の続き

今朝もまた窓から金星と三日月が見える。
太陽の、お目見え前の刻。
鳥も起きていない、風もない静かな静かな時間。

ポンカン収穫は最盛期で連日仕事に出ている。
始まった頃は二日で根を上げていたのが、もう四日続いている。
まだまだやればできると我が身を見直す。
出費があるので、身体も気合いがはいったようである。
循環は必要、円滑油だと改めて思う。

昨日の投稿後、「こちらもおすすめ」で、冷蔵庫と洗濯機

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家電を買い換える

家電を買い換える

有明の三日月が凛として浮かんでいる。
いい朝だ。
昨夕の仕事帰りの夕焼けも壮厳で眩しく、バイクを止めて見入った。
こんなに美しい景色に会えるのは滅多にない。
自然の営みは単調な日々に潤いを与えてくれる。

写真を載せたくて、何も考えずに書き出した。
どう続いていくか、つれずれなるままに。

先日来、洗濯機の調子がおかしい。
数年来、冷蔵庫の買い替え時期だと思ってきたが、なかなか壊れない。
愛着はあ

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十二月八日の朝に

十二月八日の朝に

有明の月を撮ろうと庭に出たら、吹き飛ばされそうになった。
今ごろから春のはじめまで、気まぐれな北西の風に悩まされる。
ヒューン、ガタガタ、バタバタ(家が古いので)と、ささやかな幸せなど吹き飛ばしてやると叫んでいる北風。

そんな風にも負けず、昨日も今日もポンカンちぎりの仕事だ。
色がついたミカンから採っていくので、大体一週間おきぐらいになる。
徐々に風はやみ、陽がさして、雲もない青空が広がっていっ

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怠け者の処方箋

怠け者の処方箋

夜はこたつでこのまま寝てしまおうかと思うし、朝は布団から出たくない。
誰かに叱ってもらわないとしゃんとしない怠け者がいる。

温度は低くないのに風が唸る朝。
今日も掃除を頼まれているが雨も降ってきそう。
「無理しなくていいですよー」と連絡あればいいのになあ。
昨日外出したから、もういいやになっている。

ほら、雨も降り出した。
風と雨のフュージョン。
コーヒーを淹れよう。
香りも参加したそうだ。

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渡に舟の外出

渡に舟の外出

こたつから離れなければと意気込んでいるところに、民宿から連絡があった。
掃除の依頼。
まさに渡に舟、タイミングがよい。
願ったり叶ったり。
一石二鳥。

渡に舟とは法華経の「渡に舟を得たるが如く、暗に灯を得たるが如し」が語源のようだ。
ちょうどいい具合にことが運ぶ。
仏教用語だとは知らずにいた。
それにしてもいつから仕事好きになったものか、我ながら感心である。
でも、渡し舟から三途の川を連想してし

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傷つくひともいる

傷つくひともいる

二日間、こたつから動かなかったらいい加減、嫌になってきた。
急な農作業の疲れをとろうと、安楽に過ごしすぎた。
忙しくしている中の、ほっと一息、忙中閑ありは、気分転換にも、息抜きにもなる。
しかし暇を持て余すと身体だけではない疲れが出てくる。

そんな日中、弟から「誕生おめでとう」のLINEがくる。
あれ、どうしたのか、元銀行マンの几帳面な人が。
数字の並びが似ていたから咄嗟に勘違いしたのだろう。

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休日の朝に

休日の朝に

仕事が続き、やっと休みがとれた。
家事がたまっているのに、こたつから動けないでいる。
ひとり暮らしは自分に甘くなり、何事も後回しにしてしまう。

元来怠け者なのに、島に移住してからはよく働いている。
もっとも、働かないと生活できないからではあるが。
しっかり働いてきたならば、今ごろは悠々自適だろう。

選択肢がなかったからではなく、移住する前から決めていた。
土や植物を扱える仕事がしたいと。
最初

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臘月尽

臘月尽

「看看臘月尽」

看よ看よ臘月尽くという禅語を知った。
茶道では十二月に使われる掛け軸の言葉のようだ。

中国ドラマで、よく「かんかん」と聞く。
「みる」という意味だろうと思っていたが、「ためす、してみる」の意味もあり、看は使い勝手のいい言葉のようである。

それは置いといて、臘月は師走と同じく十二月の別名。
臘とはつなぎ合わせる、今年と来年をつなぐ月の意味。
もともとは中国の、猟の獲物を神に祭る

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ぶれないように

ぶれないように

農作業のある日は、前夜から徐々に気持ちを盛りたて、元気で出かけられるようにしている。
もう長いこと働いているのにいっこうに慣れない。
作業のシュミレーションをしないと安心できないのだ。

そんな朝、突然、雨が降ってきたら、小さなパニックにおちいる。
盛り上げた気分が一瞬で萎えてしまう。
しばらくすると、「やったー、休める」
でも中止の連絡は来ない。

農園の場所は降ってないのか、様子見か。
島は丸

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今宵は満月

今宵は満月

今宵は満月、天気が芳しくないが見られるだろうか。
今頃は、日の出と月の入りが同じ時間帯。
日の入りと月の出も近い。
さよなら、おはよう。
さよなら、こんばんは。

ポンカンの収穫で身体の節々が痛い。
午前中だけの仕事が続いたので、丸一日の農作業は慣れるまでが大変だ。
それに、自分で選ぶ情報ではなく、不特定の人々からの情報は止めようがなく、疲れる。
身体が慣れるとともに、聞き流しもできるようになるだ

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逞しく悲しき犬たち

逞しく悲しき犬たち

動物の物語に弱い。
人間の物語では冷酷なほど涙腺は緩まないのだが。
動物、特に犬が出てくるともういけない。

いつものように図書室で借りた本だ。
「アラシ」
大正半ばから昭和十年ごろまでの北海道の原生林。
炭焼きに携わった親のもとで移動しながら過ごした少年時代。
クロ、アラシ、タキ、ノンコの獣猟犬とともに。

当時は列車には犬は乗せられない。
山を移る際に残されていくことを知り、絶食して命を絶った

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眠りは個性

眠りは個性

ポンカンの収穫が始まると十二月、今年も終わりに近づく。
寒がこないと色がつかないので今年は遅いと思っていたら、特別早かった。
一時期の寒さとその後の暖かさで、ミカンも戸惑ったようである。

初収穫の作業で身体に負担がかかったのだろう。
珍しく、ぐっすり眠れた。
いつも眠れないのは、疲れが足りないせいなのだろうか。

起こされても起きない人がいる。
不思議である。
人間とは、こんなにも個性的なのかと

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落語を聴こう

落語を聴こう

仕事から帰ってきたら玄関が開いていた、全開きである。
鍵を掛けていないのではない。
「閉めるのわすれた!」
「泥棒?」とは浮かばない。

とうとうここまできてしまったか。
鍵を差したままは、たまにある。
これだけ開けっぴろげでは、人がいるものと思って、かえって安全かもしれないと苦笑する。
猫の入った形跡もない。
しかし由々しきこと、もっと緊張せねば。

集落の中に住んでいた時は驚くことがあった。

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違うペンネーム

違うペンネーム

以前のnoteのアカウントは、自分用に残しているが、まだひとり二人と訪れてくれる。
終了したnoteなのにフォローしてくれる人もいて、心苦しい。
読んでくださる人が多くいたのに、勝手に終わらせてしまった。
しばらく葛藤していたが、ひと月を経てなんとか落ち着いてきている。

違ったジャンルが書ければ使い分けもいいと思うが、いかんせんだ。
想像力も創造力もないユーモアもない。
日常のつぶやきを言葉にす

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