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【肋骨の機能解剖学】肋骨のポジション誘導と運動療法・ピラティスの活用方法!

今回は、運動療法やピラティスで活用できる肋骨の機能解剖学を中心とした内容をお伝えさせて頂くコラムにしています。

肋骨は肩関節機能はもちろんですが、体幹機能にも関わり、脊柱にも肋骨が付着する様な構造になっているため、直接的に関わりがある部分になります。

そして、体幹部分へのアプローチを行う際にも、胸郭部分への介入をしないことは基本的にないため上半身の問題にも下半身の問題においても介入がほぼ必須になる部位だと考えています。


肋骨の機能解剖学

肋骨の機能解剖学

最近ではSNSやメディアなどで、肋骨が開く・肋骨が締まるというようなワードをよく見かける様になったと思います。

肋骨が開く動きを「肋骨外旋」
肋骨が締まる動きを「肋骨内旋」

この様に言われることが一般的には多いです。

肋骨の内旋や外旋の動きも3面上の動きとして捉えることが必要になってきますが、メディアなどで言われている肋骨が開くや締まるといった動きに関しては、「矢状面」の動きしか意味合いとしては含まれていないことが多いです。

実際に人間の身体運動としては、、

矢状面上の動きだけに限らず、前額面や水平面の動きもありますし、3面の動きが単体で動くケースは日常動作やスポーツ動作の中ではほとんどなくて、運動面が複合的に重なり合って運動を行っているケースが大半です。

そのため、、

肋骨の機能解剖学を知る上でも、アプローチをする上でも肋骨を矢状面・前額面・水平面などそれぞれを複合的に統合して肋骨の動きがどうなるかを考える必要性があります。

肋骨の動きとしては、外旋方向への誘導をするケースは臨床的にはほとんどなくて内旋方向への誘導を行うケースの方が多いので、肋骨内旋に絞った解釈をして頂ければと思います。

肋骨内旋の動きに関しては、

矢状面:屈曲
前額面:同側側屈
水平面:反対側回旋

この動きの組み合わせによって、肋骨内旋を促すことができます。

矢状面上の屈曲動作だけでも肋骨内旋の動きを促すことは可能ですが、水平面と前額面の動きを合わせて引き出すことによって、どの運動面においても肋骨内旋を誘導することが可能になります。


ですが、ただ肋骨内旋のエクササイズを行えばいいわけではなく、臨床においてエクササイズを行う際には代償動作というものをチェックしつつ肋骨に対するアプローチや運動療法を行う必要性があります。

臨床的な肋骨の動き

臨床的な肋骨の動きを知っておくことで、運動療法・ピラティスなどを行う際に有効になりやすいです。


上記でもお伝えした様に、肋骨内旋という運動は「屈曲・同側側屈・反対側回旋」によって肋骨が締まるポジションが誘導されます。


例えばですが、ヨガやピラティスの種目の一場面で、上記の様な動きをすることがあると仮にしましょう。

上記の画像の様なエクササイズに対して、、

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