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人は、より自分らしく生きることしかできない。

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いちばん好きな映画は?と聞かれて、『タクシードライバー』(1976年/アメリカ)と答えるのはなぜかクリエイティブな分野の人たちが多いような気がする。

たぶん、自分の中に眠っている妄想の世界観こそ新たなものを生み出す原動力になっていて、少し狂気じみた主人公・トラヴィスに自分自身を重ね合わせ、かつsympathyを感じているからだとわたしは勝手に想像している。

主人公が、少しお人好しで不器用なこと。これは、名作には欠かせない要素であり、観る人はそこに自分のありのままの姿を発見することになる。

人は自分の感情を抑圧したり、怒りを閉じ込めるほど、ありのままの自分を見失い、“大人になりきれていない大人”なってしまう。体の声に従うままに生きたい自分と、それを許すことができないもう一人の自分。

そんな二つの主導権がひとつの体に共存することはまず無理で、それは心身の不調といったかたちで必ず表面化してくる。

人にとっての最大のプレッシャー、それは「自分は変わることができる」と信じ込まされることだと思っている。

誰だって、無理をすれば変われる。けど、変わることよりもっと大事なことがある。それは、勝手に変化している自分に気付くことである。

変わりたい願望を手放してみれば、いやでも変わっている自分に気付かされるにちがいない。

無理なアンチエイジングをやめた途端、自分のエイジングに敏感になるように、好きなコト、やりたいこと探しをやめたとき、人は本当に自分が求めていることや、いまこの瞬間必要としていることにいやでも気付かされるのである。

理想を追い求めること自体、まったく悪いことではない。けど、理想とは自分が生み出したものであり、その理想はいまの自分に対する“問い”であることを忘れてはいけない。そして、その問いに対して無理にポジティブな答えを用意する必要もない。

上昇志向が強すぎて、すべての努力が、より自分らしくなることに費やされないのはちょっと哀しい気がする。タンポポがひまわりになれないように、人はより自分らしく生きることしかできないのだ。

ちなみに、わたしが好きな映画は『卒業』と『アメリカン・パイ』(シリーズ4作)である。

『卒業』からは、やってはいけない恋愛方法を学び、『アメリカン・パイ』からは言ってはいけないスラング(お下劣な)を学ばせていただいた。

けど、それは裏を返せば、自分が心の中で求めている究極に燃える恋愛であり、一度は誰かの前で言って笑いのヒーロー気分を味わってみたい言葉とも言える。

だから、まだまだわたしはあきらめない。ちょっとキケンでスリルのある人生を。

Live your life !

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