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心が動いた記憶

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日々感じたことを言葉にして表現する練習。心が動いたことを、そのままにしないように、書きたいことを書きます。
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#言葉

ことばを「間」に置けるようになりたい  〈言葉の企画2020 第三回 後編〉

ことばを「間」に置けるようになりたい 〈言葉の企画2020 第三回 後編〉

先週、ひさしぶりに大学時代(広告研究会)の友人と会った。

大阪駅で待ち合わせをして中崎町まで歩いて、美味しいスパイスカレーを食べた。

【中崎町】スパイスサロン バビルの塔

定期的に誰かの結婚式があって、みんなで会えた6年間を経て、今年は結婚式がない。積もりに積もった近況報告。

既婚者の二人から、「すず、結婚式してよ〜」と冗談めかして言われる。

まったく予定なくて、ごめんやで。結婚式を絶対

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#44 好きなことば、書き続けている理由

#44 好きなことば、書き続けている理由

短いことばに、ハッとする瞬間が好きだ。
長い間こころの中でじっと時を待っていたような感情に、輪郭をつけてくれることば。

ことばを声に出してみる。音が引き金となって、感情がじわりと滲み出てくる。記憶と結びついていくのを待ってから、もう一度読む。
すると、私なりの物語が生まれてくるのだ。

それは、広告コピーであったり、Twitterに流れる誰かの一言だったり、小説の一文だったりする。日々、様々なか

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#43 やっていなかったことは諦めていたことではない

#43 やっていなかったことは諦めていたことではない

失敗が失敗となるのは、「諦めた瞬間」だという。「諦める」とは、どうすることを指すのだろう。
途中で辞めること? 目標やゴールに達することができないと決めること?

あきら‐める
1.【諦める】 《下一他》とても見込みがない、しかたがないと思い切る。断念する。 「夢を―な」
2.【明らめる】 《下一他》事情・理由をはっきり見定める。

「断念すること」であり、「明らかにすること」でもあるのか。

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#35 ”やさしさのやさしさじゃないのよ”の豊かさ

#35 ”やさしさのやさしさじゃないのよ”の豊かさ

誰かと話をしているときに、
ある言葉の意味を
辞書で確かめることがある。
ある言葉の定義について、
確認し合うことがある。

それは、認識を合わせるために
必要なことだ。

でも、ことばの意味って
辞書に載っている範囲に
おさまらないこともあると思う。

糸井重里さんが、今日のダーリンで
ぴったりな表現をされていた。

矢沢永吉は、いまじゃなくて、若くてギラギラして
「金がほしい」と言ってる時代か

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#9 次をより良くする言葉

#9 次をより良くする言葉

「駆け込み乗車は大変危険です。次回からは、お辞めください。」

聴いた瞬間、
すこしの違和感と同時に
優しいな、と感じた。

駅で扉が閉まってから発車までの
一瞬シーンとする時間に流れる
電車でのアナウンス。

聴き慣れているのは、
「駆け込み乗車は、大変危険ですのでお辞めください。」

言葉として違うところは、
「次回からは」が入っているというだけ。

この6文字が、
駆け込み乗車をしてしまった

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