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20代の年相応むず過ぎる(5月エッセイ①)

20代の年相応むず過ぎる(5月エッセイ①)

 仕事終わり、会社の飲み会にみんなで向かう途中、上司と隣だった。こういう時の会話は何を話せばいいのかいつも困る。一般的に、天気の話から入るのが定番ということは僕も知っている。だけど、新卒2年目の自分がいきなり天気の話をしてきたら、『この子、気を遣って無理矢理話そうとしてくれてる…』、『雑談の仕方をどっかで覚えてきたのかな…』と思われないか心配になる。こいつ無理してんなと思われたり、そんな気を遣わな

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ネガティブ封印、そして。(1月エッセイ④)

ネガティブ封印、そして。(1月エッセイ④)

朝通勤中に、商店街を横切ろうとしたらそれなりの速度で車が来て、轢かれかけた。
通勤時間帯に人通りの多い場所で速度を出すドライバーは危険だ。どんな人が運転していたのだろうと気になった。一応顔をチラ見しようとしたら、運転手が僕の顔を3度見してきた。ほとんど睨んでいた。

僕は運転手をヤバい奴だと思ったけど、運転手は僕を飛び出してきたヤバい奴だと思ったのだろう。僕は、3度見してないで前見ろ、前方不注意だ

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寿司打(11月エッセイ①)

寿司打(11月エッセイ①)

最近ブラインドタッチができるようになっていることに気づいた。
社会人になって半年が経った。いつもキーボードを見ながら、とろとろタイピングをしていたのに、ある日突然画面を見たまま文字を打てていた。

自分の携わっている仕事内容への知識は全然身についていなかったけれど、何かひとつでも成長していることがあると思うと、少し前向きに頑張れる気がした。

たまたま見たYouTubeで寿司打というPCゲームをや

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今のうちだけだよ(10月エッセイ④)

今のうちだけだよ(10月エッセイ④)

社会人になってからの方が圧倒的にフットワークが軽い。
当日飲みに誘われても、基本行く。
前日にチケットを取り、翌日ライブに行くことも頻繁にある。
最寄駅から1時間、会社から1時間半かかる場所での路上ライブに気づいたら向かっていた。

大学4年生で9か月ほど授業も予定もなかった去年よりも、参加したライブやイベントの数が倍になっていた。遠征に行くことも厭わなくなっている。お金がたまらないこと以外は、楽

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どこまでも日常(9月エッセイ④)

どこまでも日常(9月エッセイ④)

駅前の書店でふらふらしていると「ん〜、巾着で」という女性の控えめな声がレジの方から聞こえてきた。
プレゼント用の包装を選んでいるようだった。どんな本を送るのだろう、それとも生活雑貨だろうか。巾着という選択が贈る相手のことを最大限考えた結果、悩んで出した答えのような気がして、何だか心が温かくなった。

街なかで見かけた人の頭の中やその人を取り巻く生活を勝手に想像して気分がよくなることがある。
自分で

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色眼鏡(9月エッセイ①)

色眼鏡(9月エッセイ①)

小学生の頃、100円ショップをうろうろしていたら、突然、後ろから何かが頭を覆ってくる感覚があった。慌てて振り向くと、知らないおばあさんが僕の頭に麦わら帽子を被せようとしていた。怖くて立ちすくんでいる僕を意にも介さず、「ふん」と鼻を鳴らしながら、おばあさんは次々に帽子を被せようとしてきた。
僕は意味が分からず、走って母親の元へ逃げた。「変な人がいる!」と助けを求めた。母親は特に心配する様子を見せず、

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レスとギャップ(7月エッセイ④)

レスとギャップ(7月エッセイ④)

アイドルが目線や手を振るなどのレスをくれたり、自分のことを覚えてくれたりすると、すぐに好きになってしまう。
客観的に見たら、”そんなことで好きになるのか?”と疑問を投げかけてしまいそうになる。人の名前を覚える、目を見て話す、社会では当たり前のようなことがアイドルにとっては武器になる。

最近新しくライブに足を運ぶようになったアイドルグループがいる。一応推している子がいるのだが、好きになった理由は、

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フェスティバルに近寄れない(7月エッセイ①)

フェスティバルに近寄れない(7月エッセイ①)

音楽フェスを食わず嫌いしている。
フェスとか対バンって、そのアーティストの定番曲やリリースしたての曲をやることが多く、色んなアーティストのにわかをしている自分にとっては絶対行くべきなのはわかっている。ただ、見たいアーティストはワンマンか、ナタリーの対バンに行くことがほとんどだ。

アイドルが好きだけど、アイドルフェスにも行ったことがない。
外だし、暑いし、インドアの僕には向いていない。そもそも“祭

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それ自体は良いこと(6月エッセイ④)

それ自体は良いこと(6月エッセイ④)

飲食店で食事を済ませ、そろそろ出ようかなくらいのタイミングで、水のお代わりを満タンに注がれると、お店を出づらい。
出づらいし、注がれたら飲み干さなきゃと思ってしまう。
思ってしまうし、ゆっくり飲んでいると、また水を注がれてしまう。
結果、振り出しに戻って出づらくなる。
半分以上は残しておいて、自分がお店を出たいタイミングで一気に飲み干す。いざ会計を済ませようと立ち上がると、お腹がたぷたぷになってい

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スープカレーの店で(6月エッセイ③)

スープカレーの店で(6月エッセイ③)

細かいことは気になるのに、クレーマーになりたくないという意識がある。
苦手な人でもなるべく事を構えないようにするし、飲食店などで店側が明らかに悪くても気にしていないふりをしようとしてしまう。

そうした自分の性格は自分の父親の性格が要因であるように思う。
父は店員に不手際があると、正論で詰めるタイプだ。無料にしろとか、サービスしろとか過度な要求をする悪質なクレーマーではない。だが、店員がミスに対し

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思ったことをそのまま言葉にしてみる

自分は狭い価値観で生きていると常々痛感させられる。

自分の苦手な人間がたくさんの人から好かれていたり、自分が正しいと思って起こした行動が叱られたりする。

人に前提を合わせることが苦手だ。
「なんで〇〇のこと嫌いなの?」と言われても、〇〇に対して好きが前提にある人に対して嫌いな理由をいくら並べたところで、僕の味方になってくれるわけもさらさらなく、「あぁ、そうなんだ」と受け流して、その話を当の〇〇

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星野源と若林正恭と

なぜ、自分がnoteを始めようと思ったのか。それは今から4年前にさかのぼる。

と、その前に7年前の話をしよう。当時中学3年生だった私はアニメにはまり、特に声優さんのラジオをとにかく聞き漁っていた。アニゲラ!ディドゥーーンや胃痛ラジオをはじめ、音泉や響などを使ってとにかく聞いていた。しかし、その中でも一番聞いていた番組は声優さんではなく、「鷲崎健」という人のラジオである。

2h(超A&G+)や思

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