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子育てエッセイ

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自分で書いた子育てに関するエッセイで、特にお気に入りをまとめました。
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ポケモンが気づかせてくれたこと。両手から片手を握る日々へ。

ポケモンが気づかせてくれたこと。両手から片手を握る日々へ。

「ママ、何のポケモンがいちばん好き?」
「んー、ピカチュウしか知らない」

年長さんの息子がポケモンに興味を持ち出したのは、確か去年の夏頃。保育園のお友達や従兄弟の影響で、アニメを見たこともないのに、どんどんキャラクターを覚え出した。

今までは、おさるのジョージやアンパンマン、となりのトトロなどのジブリ系、トイストーリーなどのピクサー系を好んで観ていたのに、ポケモンに目が行くようになってからは、

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ほぼ日がくれた気づき。いろいろやらかす小1息子に向き合って分かったこと

ほぼ日がくれた気づき。いろいろやらかす小1息子に向き合って分かったこと

2021年は一言で表すと「向き合う年」だったように思う。

自分のカラダ、本当にやりたいこと、これからの働き方について、どうしたいか、どうなりたいのかを考えた。

そしてもう一つ、自分以外で向き合った対象は今年小学生になった息子だ。

長子の年齢=母親になった年齢だから、息子の初めては、わたしも初めて。小心者のわたしは、ささいなことでも息子以上にオロオロしてしてしまう。

11月までの間に3回も、

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「ママ、ほうせき見つけたよ」3歳半の娘が教えてくれた魔法の言葉

「ママ、ほうせき見つけたよ」3歳半の娘が教えてくれた魔法の言葉

最近、3歳半の娘の言葉が面白い。
どんどん新しい言葉を吸収して使っているので、思わず吹き出しそうになる場面に多々遭遇する。

朝ごはんを食べているとき、小1の息子とほっぺたにご飯粒がついていたので、

「こうちゃん、ご飯粒ついてるよ!」

と教えてあげたら、息子の真正面に座っていた娘がすかさず

「こうちゃん、いちご、ついてるよ!」

息子とお茶わんの内側にはイチゴの絵が描いてある。

↑カラスの

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「め!」「は!」 3歳半の娘としりとりをして分かった、コミュニケーションの主体

「め!」「は!」 3歳半の娘としりとりをして分かった、コミュニケーションの主体

「ママ、しりとりしよー」

目をつぶって湯船に浸かっていると、3歳半になる娘が声をかけてきた。

さっきまで一緒にお風呂に入っていた7歳の息子が、わたしとしりとりをしていたのを見ていて、面白そうと思ったのだろう。

「うん、いいよ。えみちゃんからどうぞー」

身体が温まってきて、ほわーんとした声が出る。

疲れているときは、ややめんどくさく感じてしまうお風呂でのコミュニケーションだけど、今日はそう

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絵本は、おとなが子どもに読んであげる本です

絵本は、おとなが子どもに読んであげる本です

福音館書店のフリーペーパー「絵本の与えかた」に載っていた松居直さんの言葉に勇気づけられた。

「絵本は、おとなが子どもに読んであげる本です」

子どもが苦手だった。
というより、どう扱っていいかわからない未知の存在だった。

高校の卒業文集で「子沢山になりそうな人ランキング」で2位に輝いたわたしは、見た目や雰囲気と中身のギャップがここまであるものかと驚いた記憶がある。

自分が親になった当初、子ど

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いつも心に深呼吸

いつも心に深呼吸

久しぶりに息子にブチ切れた。

前も一回やったことで、もう絶対やらないでねと念押ししたのに同じことをまたやったので、かなり怒った。

「ごめんなさいといわれても、これはもう元には戻らないのだから、どうしようもないよ。やったことを許すことはできないよ。」

かなりきつめの言葉を浴びせてしまった。

体中が怒りの空気でパンパンの中、下の娘のお迎えで保育園に。さすがに息子も凹んでいるが、そこで優しい言葉

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自分の子がジャイアンかスネ夫の立ち位置になったら

自分の子がジャイアンかスネ夫の立ち位置になったら

卒園式まであと数日。

連絡帳に担任の先生への感謝の言葉も書き終わり、いよいよ小学生かぁと感慨に耽っていたある日のお迎えの時に「こんな時に申し訳ないんですけど…」担任の M先生が話しかけてきた。

いつも園での息子の様子を丁寧に伝えてくれるM先生は、わたしの心の拠り所でもあった。先生が感じる息子の良いところ、ちょっと困ったところも、包み隠さず話してくれる。園ではこうだから、あとはご家庭でお願いしま

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おうちコーチング ママも子どももラクになる話の聴き方って?

おうちコーチング ママも子どももラクになる話の聴き方って?

「今日も怒ってしまった…」
心の中で一人反省会を開いて寝顔に謝る日々。
子どもを育てる親なら誰もが経験するのではないだろうか。

子どもと関わる時間の多いママは特に、イライラの感情と闘うことが日常茶飯事だろう。

意思疎通がスムーズにいかない子どもとのコミュニケーション。
押し寄せてくる「〜すべき」情報。
どうしたらいいのか、これで正しいのか、わたしの子育て。

正解なんてないのは分かってる。

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リズムは壊すためにあるのかもしれない

生活リズムを整えましょう。

きっと小さい子を持つ親なら、保育園や小学校から、耳にタコができるほど言われるフレーズなんじゃないかと思う。

朝は早く起きて、朝ごはんをしっかり食べる。よく動いて、夜更かしせずに早く寝る。

めっちゃ良い子だよね。

そうあるべきだと思ってたし、なるべく毎日生活リズムを崩さないようにしてきた。

だけどね、リズムをこわすことの大切さもあるんじゃないかって思ったの。

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定規でまっすぐ引いた線より、フリーハンドで行こうよ。夜更かしの語り合いで思ったこと。

定規でまっすぐ引いた線より、フリーハンドで行こうよ。夜更かしの語り合いで思ったこと。

正しさの悪っていうのが、あると思うんだよね。

友人宅でのお泊まり会。子どもたちを寝かしつけていると、聞こえてくる声。

「〜が正しいと思うんです」って、結局はただの押し付けなんじゃないかな。正しいって言葉の裏には、悪みたいなのがあると思うんだよね。

こんな話ができるのは、以前の職場の同僚たち。
働く場所が変わっても、以前と変わらぬテンポと雰囲気で語り合える。

話す内容はどちらかというと居酒屋

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最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て

最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て

「白菜4玉も食べれるかしら…」と新聞紙に包まれたラグビーボールが並んだ段ボール箱を抱えて帰ってきた正月休み。

その最後のひとつに昨日手をつけた。大ぶりの白菜を包む新聞紙を剥がしていると、思わず手が止まる。

歌人の俵万智さんが歌集を出したという記事が載っていた。ビリビリとその部分だけを破いて、夕飯の準備が終わってから読み始めた。

私は日常を大事に思う中で歌を作ってきた。コロナ禍ではその日常が壊

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