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小論関連

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個人的な立場から書いた小論をまとめたマガジンです。
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記事一覧

連想とメタファーの構造

構造Ⅰ ガラガラポンの構造 shake
⇒瀬戸賢一のメタファーの構造を援用して、メタファーを分類してみる。縦軸を、アナロジー(類推)、メタファー(比喩)、アレゴリー(寓喩)とし、横軸を、メニトミー(近接関係)、シネクドキ(包含関係)としてみる。さまざまな種類のメタファーがガラガラポンされることで自動連想が生まれると考えてみる(図1 を参照)。

構造Ⅱ 穴あきチーズと骨組みの構造 space /

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「借りぐらしのアリエッティ」の『借り』とは何か?

2023/08/22の日記より

 「借りぐらしのアリエッティ」の『借り』とは何だろうかと考える。誰にとっての『借りぐらし』何だろうか、『借り』と『狩り』をかけているんだろうか、『借り』とはどんな意味が込められているんだろうかなどの疑問が思い浮んでくる。登場人物は個性的で主人公の台詞は唐突で意味ありげだし、ハルさんの行動も善悪で動いている訳でもない。それでも、人間と小人の、動物や自然との関係を匂わ

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外在ーひとつの生

 無記名の、無所属のひとりの人間、立場も、役割りもない人間が書く文章を誰が読むのだろうか。それは壁に書かれた匿名のいたずら書きと変わらない、意味のない文字の羅列と考える人もいるだろう。その文章や文体、言葉やその間や拍子に魂が宿ると信じる人ならば、その文章の意味から魂が、そこに宿るのを見るのかもしれない。考古学者のように、その痕跡から、その人間が過ごした生活を、社会を、読み取ろうとする人にとっては、

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面接技術のコツ

はじめに
 筆者が考える面接技術を向上させるためのコツを、面接者の基礎的な活動と呼べる〈観察→見立て→介入〉のプロセスに沿って書き起こしてみます。この〈観察→見立て→介入〉には意識的な(意図した)活動と、無意識的な(意図せぬ)活動があると考えます。最後にこのプロセスをイメージした資料を載せて おきます。ご自身が実践でされていることと照らし合わせながら検討してみてください。

観察
 観察には言葉の

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追補appendicx

série I 『観察』
1. 前提
a. 外界の認識作用
b. 限定された注意
c. 前提を外した観察
2. 定位
a. 意識水準と注意の向け方
b. 状況に対する構え
c. 方向性と行為
3. 俯瞰
a. 視座を外した観察
b. 生成の場に没入する
c. 水平の時間と垂直の時間

série II 『多水準コミュニケーション』
1. 外延と包含
a. 暗示と明示
b. 内容[報告]と関係[命令

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〈倫理〉に関する仮説と哲学の四つの原理

★仮説
1.先験的な悪というものがあるのではなく、善を間違った使い方をすることが悪となると考えてみる。

2.ケアとは他者を招きいれることであり、他者(自然のような人間以外のものも含む)を招きいれる準備をすることが、ケアの〈倫理〉となると考えてみる。それは他者への気遣いであり、自分の中に他者を招きいれる余白(スペース)をつくることであり、責任を引き受けながらも他者に自らをゆだねて、自分自身が変化す

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コミュニケーションの原則を活用する

◉コミュニケーションは相互に拘束し合う。
※コミュニケーションは互いに制限し、規定し合う。

◉先行するメッセージは後続するメッセージを制限する。
※接続詞と助詞を工夫して随伴性を活用する。

◉情報とは差異を生む差異である。
※ひとつよりふたつの方がより良い、要素と要素の差異から新たな情報が生まれる。

◉ものの名前は名づけられたものとは違う。
※言葉には意味する機能と、意味される機能がある。言

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個人な反省

関係性の内側から問いかける
 果たして現在社会で提供されているセラピーやケアと呼ばれるものはユーザーのためのサービスになっているのだろうか、そこには社会構造の歪みはないのだろうかと考えていくと、健康に対する逸脱(ドナルド・D・レインなどの反精神医学の歴史も含む)や、女性と男性、マジョリティとマイノリティ、多様性やインターセクショナリティ、共生共創(もちろん人間意外の生物も含みます)と問題が非常に複

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