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奇跡みたいなバンド(Laura day romanceのこと)
頭の中に思いつく限りでLaura day romanceについて綴っていきたい、それはやっぱり23時前まで働いた後に聴いた『夜のジェットコースター』の泣きのメロディ、つまるところ「ヒールが脱げてしまったなら裸足のままでこの痛みでさえも届かない悲しみ持ってレールの上」なのか『sad number』の「しま〜えば!」の愛おしさなのか『rendez-vous』の「今夜!」に感嘆符がついていることなのか
もっとみるback number『冬と春』
たしかに、冬に積み重ねた想いというのは春の暖かさの訪れとともに絆されていくものなのかもしれない。カレンダーを2月、3月、4月と捲っていくにつれて、わたしたちはそのコートを、マフラーを、手袋を手放して薄着になってみる。億劫だった外出もだんだん楽しみになってきて、花見という名目のもと桜の木の下で語り合ったりもしてしまう。そんな、寒い、暑いという2文字で表現できる気候の変化で、わたしたちの生活は様々な
もっとみる『大豆田とわ子と三人の元夫』
関西テレビ系列で放送されていた『大豆田とわ子と三人の元夫』が6月15日、フィナーレを迎えた。『花束みたいな恋をした』がメガヒットを記録した坂元裕二氏、『anone』以来の連続テレビドラマ脚本作品。三回結婚して、三回離婚した大豆田とわ子が、それでも幸せを諦めず奮闘する物語——演出の美しさ、坂元裕二脚本作品特有の何度も再生したくなる台詞、私たちの意識の外にあにあることを、ふと思い出させる展開(地獄の
もっとみる『花束みたいな恋をした』
いい映画というものは、鑑賞直後のテンションの高まりから「これは自分の人生史上最高の作品だ…!」という感覚に陥りやすい。地下に存在するテアトル新宿から、光溢れる昼間の新宿の街へ抜け出たりすると、どうしてもその映画のおかげで視界がひらけたという気になってしまうが、実際は光の加減に過ぎない。
『花束みたいな恋をした』については、敬愛する坂元裕二氏が脚本を書き下ろしており、それも菅田将暉と有村架純が