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マジで絶叫していると思う記事抜粋

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好きなものについて語っているとき、よく褒められます。
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奇跡みたいなバンド(Laura day romanceのこと)

奇跡みたいなバンド(Laura day romanceのこと)

 頭の中に思いつく限りでLaura day romanceについて綴っていきたい、それはやっぱり23時前まで働いた後に聴いた『夜のジェットコースター』の泣きのメロディ、つまるところ「ヒールが脱げてしまったなら裸足のままでこの痛みでさえも届かない悲しみ持ってレールの上」なのか『sad number』の「しま〜えば!」の愛おしさなのか『rendez-vous』の「今夜!」に感嘆符がついていることなのか

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苦境の先に見出した答えと"STAR"としての彼女たち - TWICE『Feel Special』

苦境の先に見出した答えと"STAR"としての彼女たち - TWICE『Feel Special』

TWICEの韓国最新シングル『Feel Special』が公開された。彼女たちにとって4月の『FANCY』以来約5ヶ月ぶりとなる韓国シングルで、作詞作曲の中核はオーディション番組「SIXTEEN」でTWICEを選んだパク・ジニョン氏が担い、『BDZ』以来のタッグを組むこととなった。『TT』や『CHEER UP』、近年の『What is Love?』など、人気曲はキュートなイメージ、日本のメディアか

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ハチャメチャにキラキラにバチコーン - TWICE 『The Feels』

ハチャメチャにキラキラにバチコーン - TWICE 『The Feels』

 めちゃくちゃ良かったです、TWICEの初全英語詞完全新作『The Feels』。全編英語ということでBLACKPINKやBTS『Dynamite』の存在が頭をよぎってしまう、でもTWICEの良さは明らかにそこにはない、どうかできる限り彼女たちらしい楽曲で英語詞デビューを…と懸念していましたが完全に杞憂だった。めっちゃくちゃTWICEらしいコンセプトと言えるのではなかろうか。バイブスは私の中で燦然

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星野源『光の跡』

星野源『光の跡』

 昔、いや本当に昔、小学生の頃。仰天アンビリバボーみたいな番組(色々混ざってる気がする)で前世がどうの、来世がどうの、という特集をやっていた。それを見終わったあと、風呂に入ろうか入るまいかというところで母と話した内容を今でも覚えている。「あんたの前世はなんやと思う?」と聞かれたわたしは「うーん、いない!〇〇は超新星!」と答えた。そしたら母親に「ずいぶん烏滸がましいことで」みたいなことを言われ、彼女

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星野源さんと、ネガティヴとポジティヴの混在と、『半分、青い。』

星野源さんと、ネガティヴとポジティヴの混在と、『半分、青い。』

 ものすごく、星野源さんのファンである。その程度はというと、「POP VIRUS」の発売日と東京滞在の日程がたまたま被ったから、せっかくだしタワレコ渋谷店で予約して買おう、という謎行動に出るほど。無事A賞をあててマグカップを手に入れた。そんなこんなで「POP VIRUS」のあまりのアルバムとしての完成度の高さに唸りながら、星野源さんという1人の人間に寄せた文章となる。そして、以前前半は振り返ったも

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back number『冬と春』

back number『冬と春』

 たしかに、冬に積み重ねた想いというのは春の暖かさの訪れとともに絆されていくものなのかもしれない。カレンダーを2月、3月、4月と捲っていくにつれて、わたしたちはそのコートを、マフラーを、手袋を手放して薄着になってみる。億劫だった外出もだんだん楽しみになってきて、花見という名目のもと桜の木の下で語り合ったりもしてしまう。そんな、寒い、暑いという2文字で表現できる気候の変化で、わたしたちの生活は様々な

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今泉力哉『窓辺にて』

今泉力哉『窓辺にて』

 初めて持ったiPhoneはiPhone4Sだった。中学三年生の冬のことだ。その次に買ったのが6Sで、その次が8。そして2年前から使用している12へと至るわけだが、その間わたしは一度も旧Phoneを下取りに出していない。きょーび、TwitterやInstagramのアカウントどころかLINEのトーク履歴さえ引き継げるし、写真だってGoogleフォト上に保存されるのだから、手放してその分のリターンを

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『大豆田とわ子と三人の元夫』

『大豆田とわ子と三人の元夫』

 関西テレビ系列で放送されていた『大豆田とわ子と三人の元夫』が6月15日、フィナーレを迎えた。『花束みたいな恋をした』がメガヒットを記録した坂元裕二氏、『anone』以来の連続テレビドラマ脚本作品。三回結婚して、三回離婚した大豆田とわ子が、それでも幸せを諦めず奮闘する物語——演出の美しさ、坂元裕二脚本作品特有の何度も再生したくなる台詞、私たちの意識の外にあにあることを、ふと思い出させる展開(地獄の

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『花束みたいな恋をした』

『花束みたいな恋をした』

 いい映画というものは、鑑賞直後のテンションの高まりから「これは自分の人生史上最高の作品だ…!」という感覚に陥りやすい。地下に存在するテアトル新宿から、光溢れる昼間の新宿の街へ抜け出たりすると、どうしてもその映画のおかげで視界がひらけたという気になってしまうが、実際は光の加減に過ぎない。

 『花束みたいな恋をした』については、敬愛する坂元裕二氏が脚本を書き下ろしており、それも菅田将暉と有村架純が

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