くらしケアグループ代表のブログ

氏名:直野武志(なおのたけし)職業:くらしケアグループ代表取締役 創業者&オー…

くらしケアグループ代表のブログ

氏名:直野武志(なおのたけし)職業:くらしケアグループ代表取締役 創業者&オーナー。住まいと福祉の知見を活かして居住支援や地域移行支援、精神科訪問看護ステーション事業、相談支援事業を行う。障がい当事者、小児がん罹患経験者、双子のパパ。

最近の記事

退院できない問題

精神看護の世界に足を踏み入れて感じたことのひとつに、退院をあきらめている人も、実は「あきらめさせられている」のではないか?という違和感。 それと同時に「医療とは治すのが前提では?」「病院は治す場所なのでは?」「治らなくていい病気などあっていいのだろうか?」と患者目線でそう思いました。 もちろんすべての人が同じようにあるべきとは思いません。 しかし、人は人に生まれた以上、その人らしい生き方、自分らしい生き方が、きっとあったはずです。 だから僕たちは患者様(利用者様)の「心

    • ドリルではなく穴。

      マーケティング界のドラッカーと称されたレビットの言葉に「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」というものがある。 ーーー これを精神科訪問看護に置き換えるなら、利用者様とご家族に求められているのは自立やその先にある明るい見通しや承認。 服薬管理や傾聴、看護テクニックそのものにニーズがあるのではなく、暮らしのなかにある課題のリフレーミングに本当のニーズがあると思うのです。 だから「くらしケア」なのですね。 違ってたらごめんね。 ※アイキャッチ画

      • 新規事業はいまの事業で利益を出してから

        新規事業を始めるなら順番を間違えてはいけない。事業を伸ばさないといけないが、今の事業で利益を出して、その利益で新規事業をやるべきである。 ーーー これは京セラやKDDIを創業者で、JALを再建した著名な経営者、稲盛和夫さんの考え方です。 実はウチが利益が出ていなかった4年前と5年前、「利益が出ていないから新規事業をやらなければ」とあせりから来る間違った考え方で利益を圧迫した苦い経験があります。 社会環境は変わりますから新規事業を始めることは変化への対応や会社の成長発展

        • 社員が会社に求める3つのこと

          社員が会社に求めるのは 環境、待遇、そして安心の3つ。この3つはつながっていてこの3つを確保するのも経営者の大切な仕事です。 社員の給料を上げるには仕事の付加価値を高めなければなりません。つまりお客様(利用者様)に求められること喜んでもらうということ。 お客様に喜んでもらえればおのずと仕事のやりがい(良い環境)も生まれます。 訪問看護のように報酬が決まっている事業者では単に付加価値で収益を高めるのは難しいですが、作業効率を上げたりサービスの質を高めていくことは出来ます。

          ハンデはいずれハンデではなくなるから悩まずとにかく笑顔でいよう

          子どものころは勉強が苦手だった。嫌いではなく苦手。現代なら学習障害と診断されてもおかしくない。 「書きかたのけいこ」という小学校低学年時代のテキストの表紙を今でも思い出すが、字を書くことからも逃げた。 そんなワケで私の文字はいまだに書き順がデタラメである。 デタラメなので人前で文字を書くことに激しい抵抗がある。過去に指摘された記憶がよみがえるからだ。 ホワイトボードに文字を書く人はすごいと思う。僕が書いたらデタラメな書き順をさらけ出すようなものだから僕にはできない。

          ハンデはいずれハンデではなくなるから悩まずとにかく笑顔でいよう

          マッチングアプリと障がい者の恋愛結婚について思うこと

          僕のライフワークは障がい者とご家族の心と身体の健康と自立を支援することだが、その実現に恋愛も有効だと思う。 障がいがあってもやはり人間。 恋愛や結婚のニーズは強い。 しかしあきらめてる人も多い印象がある。 その理由は大きくふたつだと思う。 ひとつめは自分が障がい者であることを悲観的に捉えていること。 二つめは経済的な問題だが、以下にひとつの例を紹介したい。 ーーー 僕の友人は昨年結婚式を挙げた。 彼とは約5年前にみんなねっとのイベントで知り合った。 彼はメンタ

          マッチングアプリと障がい者の恋愛結婚について思うこと

          親なきあと問題解消への近道

          親なきあとの心配や不安を少しでも解消したいなら「親なきあとの今を生きている当事者」「親なきあとの自分の人生に覚悟を持って向き合った当事者」の声や姿に触れるのが近道。 親なきあと問題がビジネスのネタになり商標登録までする人も現れている昨今、支援者の話はどうしてもポジショントークが混ざる。 これがこの問題の渦中にいる人々をかえって悩ませたり不安に陥れているような気がする。 コロナ禍が落ち着きリアル開催7回めの親なきあとセミナーを開催して感じたことがこれだった。 そしてもうこ

          親なきあと問題解消への近道

          薬よりも人薬

          治れば幸せになれるのか。 ある日突然障がい者になり絶望して未来に希望が持てない。 なのに薬を飲んで治療しようなどという気になんてとてもなれない。 そんな人は多いように思う。 治ったところで苦労が待っているなら治したって意味がないと考えるのは当たり前だから。 僕が治そうと思えたキッカケは「人」だった。 親きょうだい、友人たち、そして人として関わってくれた看護師、支援者。 あれこれ言わずただ笑顔で見守ってくれた。 そのことに気づけた瞬間、僕の身体の内側で動き始めた心を感

          早起きとメンタルと

          早起きは人生に良い影響を与えると思う。 一時期は仕事が不調で眠れない時期が長く続いた。でもどうせ眠れないならと、読書やモノを書いたり、身支度してドライブがてら経営者の早朝セミナーに行くようにした。 すると夜は早く眠くなり10時には寝られるようになった。 いまの課題は睡眠時間の確保。会社経営に悩みや不安は避けられないからか、寝てても目が覚めるような夢を見て起きるなど2、3時間目で覚めてしまう日もまだまだ多い。 そんなときは寝るのをあきらめる。そしてやはり布団から出て読書し

          訪問看護のカリスマ

          厚労省公表によると、訪問看護師数は2021年10月時点で約10万人。看護師の総数が約130万人だから訪問看護に従事する看護師の方は全体の約7.7%という感じ。 僕が訪問看護を始めた頃の統計は3%台だったのでずいぶん増えた印象です。 実際のところ新卒で訪問看護になる方は非常に少ない。なので有資格者の方(=92.3%)がなんらかの理由で訪問看護に移動していると思いますが、高齢化やメンタルヘルスに課題を抱える人の増加、医療費など社会保障の課題を抱える日本にとって、訪問看護の担い

          しあわせになるために必要な考えかた

          経営者の朝の勉強会でいい話を聞いた。 うなずくとは「肯く」と書くように「相手を肯定すること」であると。 そして相手の目をみて話を聞くことが大切だと。 苦難は必要なタイミングで与えられる。そして乗り越えていくことで経営者のうつわが大きくなる。 企業は経営者のうつわ以上にはならないと言われるが、僕にはありがたいことに苦難がたくさんやってくる。 ありがたいとは有り難いである。難が有るという意味だ。 そして夫婦や家族を大切にする経営者でなければ絶対に成功しないとあらためて確

          しあわせになるために必要な考えかた

          会社をやめたい人へ

          「自社を理解する力は、転職の際にも強い武器となることを強調しておきます」 (記事引用。記事元は最後にて) ーーー 私は20年ほど会社員をやっていましたが、人間関係でやめた人がその後にハッピーになった話は、そういえば聞いたことがありません。 やめる理由がステップアップなど自分の要因ならともかく、「他者から受けたマイナスの要因」でやめた人は、履歴書に似たようなの理由でやめた職歴が並んでいることが多いようです。 もったいないというか、本人の捉えかた考えかたも要因にあるような

          他人と比べてしまう人へ

          結論から。 他人と比べるのは不幸の始まり。 だからやめましょう。 比べるなら自分と比べましょう。 昨日の自分、先月の自分、去年の自分。 ライバルは永遠に自分でOK。 他人と比べても比べる相手が多すぎて疲れちゃうし。 比べて良いのはスポーツなどのタイムくらい。仕事や人生は比べてもしかたない。 他人との比較では、あなたが探してる答えは永遠に見つからないと思うから。 大切なのでもう一回。 ライバルは永遠に自分。

          名前を覚えていてくれた居住支援第一号のSさん

          晴れた日曜日の朝。 めちゃくちゃ嬉しい出来事があった。 くらしケアの居住支援の原型となった第一号利用者様と、たったいま偶然に再会した。 新聞記事を見て問い合わせてくれた社会福祉協議会さんのご紹介で、犬山病院を退院支援(いわゆる地域移行支援)をお手伝いしたSさんとの再会。 なんとSさんは、僕をフルネームで覚えていてくれていた。 そして、アパートが借りられず困っていたこと、あのときの名刺はいまも持っていることを笑顔で話してくれました、 Sさんの住まいの支援は、まだくらし

          名前を覚えていてくれた居住支援第一号のSさん

          人間にのみ与えられた本能?

          大好きなマックでモーニング。 ちなみに昨日の朝もです(笑) 「仕事してます」アピールではなくホントに仕事してます。 振り返れば、今年の4月にいろいろあり、覚悟を決めてから引き寄せたが起きた。 去年と打って変わってしまった会社の状況をみんなに説明したら辞めてしまう人が現れるのではないかと不安が募った。 だけどそんな結末はひとつも起こらなかったし、逆に、ひとりひとりの社員から励まされ、働くこと、存在意義、使命、あらためて気づかせてくれた。 いままで遠慮していた、社員との

          人間にのみ与えられた本能?

          好きな看護師と嫌いな看護師

          悪性腫瘍で長期入院していたころ、好きな看護師と、どちらかといえば嫌いな看護師がいた。 あの頃を振り返ると、好きな看護師の人たちは、人として関わってくれていたとわかる。 一方、嫌いな看護師は、患者として見られていた気がする。 当時はその差を無意識に感じて区別していたのかもしれない。 自信を失い将来を絶望して心が腐ってた僕を人として看てくれていた人たちの名前は、数十年経ったいまでも覚えている。 弱音を吐ける相手だった。涙も流してくれたし、バカみたいに一緒に喜んでくれた瞬

          好きな看護師と嫌いな看護師