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音楽を作るために考えていること

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#エッセイ

「将来どうなりたい?」

これから先「将来どうなりたい?」なんて話をすることが何度あるだろうか。あの頃は、それを毎日していたように思う。

僕たちは明日の予定も無いのに、将来に漠然と期待していた。トゥモローではなくフューチャー。「あしたのジョー」に出てきた意味合いの"あした"なら自分たちにもあると信じていたのだ。だから横丁のあの店の、あの時間帯はいつも「将来どうなりたい?」で埋まっていた。

0時まではサラリーマンや学生を

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友人の出世

友人の出世

「友人の出世を喜べないのは普通」という回答で終わる夜がある。

問いは容易に想像できるがありがちな話だ。特に二十代は目立ってくる同い年、年下に劣等感を感じざるを得ない。

馬鹿な考え!

子どもの頃、インターネットはこんなに発達していなかった。というより十年前、震災の手前もここまで発達はしていなかった。

SNSのおかげで、たくさんの個人の言葉を聞くことができるようになった。

クリエイター以外のひとこそ、自分の心の声をポロポロとそのまま書いてしまう。クリエイターは作品化してしまうからだ。

こんなに素人の声が飛び交う時代はかつてなかった。

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救われる!

「支えてくれるひと」がいるとずいぶん違う。

情勢が悪いときはギリギリ自分を諦めない救いになる。

男女の関係だけでなく、男同士でも命綱になる。

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立派な人間!

「立派な人間」というのは一言で言うと、「毎日コンスタントに仕事をやれる人間」なのではないだろうか。

あまり例外が無い。少なくとも僕の周りの「偉いひと」はそうである。だから彼らは自然とリスペクトを集める。

「偉い人間にロクなやつはいない」というねじれた認識を持つひとがいる(僕もそうだった)

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人間関係を見直す!

人間関係を見直す!

「人付き合い」には耐久力がある。反証的に話すと「永遠の愛」というものは存在しないと言える。

結婚式で言われる「永遠の愛を誓いますか!?」というのはありえないということだ。

ファンの方の結婚式で「現実と非現実。」という僕の書いた歌が流れたことがあるそうだ。

サビで「確実に失くなる現実ー!」叫ぶ曲だ。身も蓋もない結婚式になった、と聞いてじつに痛快だった。

人間関係は、都度最新ベースでリスペクト

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心配させると後悔するのは

「悲観的か楽天的か」と聞かれると、「楽天的です」と答える。

他人から見て、僕がどう見えているかは分からないが、自称「楽天的な人間」だ。
人生がどう転んでも受け止めるつもりだし、トラブルに大慌てしたことも、さしあたって思い当たらない。

いい意味で「どうなっても構わない」と思っている。

これは投げやりになっているわけではない。

「俺にはどんなシチュエーションになっても、悲劇的結末を迎えないぐら

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コンクリートの布団!

この季節には無理だが、暖かい時期、よく道で寝ていた。

若くて奪われるものを何も持ってなかったからだろう。梅田のピアスタワーのあたりで、眠りにつくのが趣味だった。

地理関係が大阪のひとしか分からない話で申し訳ないが、長距離バスがやたらめったら発着する位置になる。

コンクリートで一晩眠ってすごすのはいいものだ。

宿泊代も浮くし、星空も気持ちいい。
まわりはバッチリ都会で、そんなところで眠りに着

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独り!

ぼっち。一人の状態。ソロ活動。

リア充。現実世界が充実している状態。

最近は「リア充」の意味が歪曲してきている。
「友達が多いひと」的な意味になっている。

以前、僕が書いた歌詞に『毎日のお仕事やお付き合い、かけがえの無いお友達、輝く毎日、でもそれが全てじゃない』

というフレーズがある。

自分でも気に入っている。録ったものをよく聴いている。

何故こういう歌ができたのだろう。

じつはあ

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老人はひとのいうことを絶対に聞かない

老人はひとの言うことを絶対に聞かない。

夏になると「熱中症が増えているのはなぜか。ほとんどが高齢者だ」と、市役所などが悩んでいるが「冷房をつけましょう」と言っても、老人たちは昔ながらの方法で涼んでいる。

職員が自宅を訪問し「今日は冷房をつけてくださいね」と爺さんに優しく指導しても、うちわを使っているか、庭に水を撒いて窓を開けているのだ。

絶対に若いひとたちの言うことは聞かない。それが老人だ。

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自分のために働く!

ENEOSでゴリゴリに営業された。ちゃんと聞いたし、ちゃんと買ってしまった。

あまりにゴリゴリなので、ガッチリ話を聞きたくなった。聞くと、なんとその社員は十九歳だったのだ。二ヶ月前まで高校生である。僕と一回り違うせいで、もはや偉そうに言ってしまうが、じつにあっぱれな男だった。

僕が彼の年齢いだったときと比べると、雲泥の差だ。リトルリーガーとイチローぐらいの差がある。
改めて大学なんて行くよりも

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全部終わる!

弾き語りをしたりしていた。いろいろサーキットへの出演が増えてきた。新潟で一件増えた。来週月曜は東京コーリングである。

僕はこれまで「失くなってしまうこと」をよくよく歌っているし、書いてきている。

そして「喪失」を嫌悪するもの、恐怖の対象といった見方ではなく、受け入れていきたいとしてきた。

「いずれは失くなる」というのはこの世で唯一の真理だ。だからこそイマは尊いし、愛しいのだ。ダチは大好きだし

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資本家とサラリーマンとバンドマン

「人間は皆同じ。平等」だと教わってきた。小学校からそう習ってきたのだ。

しかし僕が見てきた限りでは、世の中は明らかに真逆にできている。人間は「皆違って、極めて不平等」にしか見えない。

基本的人権の精神を説明しているならば、全然良い。

しかし、そうであるならば、その根底に「人間は同じではない」という事実を据えないとわけわからん話になってくる。

なぜなら人間がマジで平等にできているならば、そも

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どんな風に生きるか

「どんな風に生きるか」という正解は無い。

無いのだけど、「どんな風に生きるか」と決めて進んでおくと、メリットがある。

「好きなように生きる」vs「堅実に生きる」の図式はよくよく登場する。

特に音楽やら何やらをやっていると出くわしがちだ。出くわすたびに「生き方ってこんな極端に0と1では出来てませんがな」となるのだけど、まぁ「分断本能」というやつらしい。

しかし、現実は細分化して、アナログに考

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