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シン映画日記『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』

ユナイテッド・シネマ浦和にて鈴木亮平主演映画『劇場版TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜』を見てきた。

2021年7月から9月にTBS系「日曜劇場」で放映されたテレビドラマ「TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜」の劇場版。最新の医療機器とオペ室を搭載した緊急車両(ERカー)で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施す救命救急のプロフェッショナルチームで東京都知事の直轄部隊「TOKYO MER(Mobile Emergency Room)」の活躍を描いた医療ドラマで、
本作はそのテレビドラマ版の続編。

ストーリーの軸は
「TOKYO MER」の専任チーフドクター・喜多見幸太の離婚、再婚からの別居騒動と
厚生労働大臣、厚生労働省主導の「YOKOHAMA MER」と賀来賢人が演じる厚生労働省のエリート音羽尚の駆け引き、
それと音羽尚と「YOKOHAMA MER」のチーフドクター・鴨居友との大学時代の同級生のエピソードと主にこの三つのエピソードで構成し、
中盤から横浜ランドマークタワーでの大規模な火災事故発生からの、管轄の「YOKOHAMA MER」と近隣MER部隊になる「TOKYO MER」との連携を取りながらの現場対応になる。
そこで「TOKYO MER」の喜多見と杏が演じる「YOKOHAMA MER」のリーダー・鴨居友や厚生労働大臣との方針の食い違いによる軋轢や駆け引きが見所の一つで、
そこに日曜劇場らしさがある。

その劇場版として、
横浜ランドマークタワーを事故現場の部隊にしたのは見事で、
和製『タワーリング・インフェルノ』や和製『バックドラフト』さながら。
事故が起きてからは救助と避難と現場での緊急オペの連続で飽きない作りになってはいるが、
喜多見をはじめとするMERスタッフが危機に陥ると寸前で誰かが助けに来る、という連続というかわんこそばが続き、
終盤はやや都合がいい展開になってしまっている。

テレビドラマのエピソードというか映像挿入も回想で上手く入れ、ドラマ未見でも「こういうエピソードがあったのね」ぐらいで済むかな。
渡辺真起子が演じる白金眞理子元厚生労働大臣はいい所でカメオ出演というぐらいで、「YOKOHAMA MER」推しの現厚生労働大臣の両国隆文と「YOKOHAMA MER」中心のエピソードが多目なので、比較的テレビドラマ未見者に寄せた作りになっている。
それでも、喜多見の妹のエピソードや喜多見の元妻の高輪千晶とのやり取りはテレビドラマを見ていた人の方がいいかも。


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