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記号化の装置としてのYouTube。動画投稿サイトの現代的な意味を考える。

まえがき

この記事は前の記事を少し組み替えたものです。YouTubeなど、動画投稿サイトに論点を絞りました。他のコンテストにも出したかったので。

本文

皆、与えられるばかりで、真面目に意味を考えない時代になった。
多くの人々が「家畜の檻」に入れられてしまったと感じる。
そもそもYouTubeなど動画投稿サイトの意味を深く考えるなどしたこともないだろう。

私は、現代社会を、オリジナルがシステムとして奪われる時代と捉えている。オリジナルを発表したとたん、一瞬でオリジナルでなくなる。

例えば廃墟を紹介している人気ユーチューバーを追いかけまわして、直ぐに同じ場所で取材をする人が沢山いる。それによって、廃墟が観光地にすらなってしまう。廃墟としてのオリジナリティが奪われる。

この現象は軍艦島でも起きた。もともと廃墟感で人気があったのに、観光地化を意図したことで、そもそも人気があった理由が失われた。観光地にしてしまうことによって、観光地にしようとした理由が失われてしまったのである。ユーチューバーと同じことを国家がしている。

オランダ村やスペイン村と変わらなくなった。なぜなら軍艦島に関しては、政府が歴史性を消し去ってしまい、単に「炭鉱労働者が幸せに仲良く暮らしていた場所」と定義付けたから。
政府自ら意味を奪った。
テーマパークならリニューアルして新しい意味(価値)として復活させることもできるだろうが、観光地化した廃墟をリニューアルできるだろうか。

システムとして、急速にオリジナルが奪われる時代。
商業的な利益追求が結局意味や価値を奪って社会を均一化・記号化していく。

このような現象が、YouTubeなどの動画投稿サイトの登場で一気に加速している。

私がnoteにオリジナルの記事を上げると、バカが速攻パクって動画にして投稿してしまう。SoundCloudなんかもそう。楽曲がパクられてYouTubeに投稿される。ネットでは人間のオリジナリティが一瞬で奪われる。

YouTubeがブラックホールになってる。
パクる連中ばかりになれば、オリジナルが発表できなくなり、社会からオリジナルは消える。

フランスの思想家・ボードリャールは、大量消費社会において物のオリジナリティが必然として失われると主張し、ハイパー現実に陥った現代社会を論理的に説明した。
今は物だけでなく、人間からオリジナリティが奪われ、急速に記号化されている。システムの中で互いのオリジナリティを奪い合い、自らミンチ肉となり、最後には記号となる。

そのための装置としてのYouTube。
システムとして奪い合いを促し、記号化を高速化させている。

資本主義は結局のところ、皆を家畜化し、最終的に家畜ですらない記号=肉の塊にしてしまうのだろう。

このようなことを論点にして記事にしたら速攻パクられてYouTubeに上げられた。そのバカの主張は、「他でも誰かどうせ同じこと言っているだろ」であった。

そのバカは、何度文句を言っても動画を消さず、まだ私のnoteを見ている。
本当に恐ろしいことだ。正義が奪われ、心が奪われ、感情が奪われ、最後には資本主義というシステムの中で「オリジナルをただひたすら探すプログラム」と化している。
そしてこの記事も奪われるかもしれない。

このような状況をどう克服して行けば良いのだろうか。

以上


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