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コンサル会社に5000万円を詐欺られた話から学ぶこと 後編

こんにちは、アドバイザーのこうたです。


前回の続きです。

要約すると、

・無能なコンサル会社に無能と告げられず半年経った
・責任者がコンサル会社に反論をしなかったため、他の会議メンバーも無言の肯定をしてしまった


今回は、どうすれば大金をドブに捨てずに済んだのか、その改善案をご紹介します。





1.同調圧力

同調圧力とは、少数派の意見が多数派による数の力で意見を言えなくなってしまう心理現象です。

日本社会の問題とされていて、大きな企業ほど同調圧力が当たり前になっているのが実情です。


会議に参加していて、一度も発言をしないことが多い人。

私が上司であれば、もう会議に参加させません。

人件費と席枠の無駄です。

仕事をしないで食堂でサボっているのと変わりません。


たとえズレた意見を言うことになったとしても、その結果を知ることは貴重な経験となります。

後々その経験不足が足を引っ張ることになりますので、今からでもぜひ発言をする経験を得てください。



少し話がズレましたね。

前回、根拠のない発言をコンサル会社がしたのに対し、責任者はその意見を飲み込みました。


責任者が許可を出したから反対しにくい。

周りも反対しないということは、賛同したということだ。

自分一人だけが反対意見になるかもしれない。


こんな心理が働いた結果、誰も何も言わずに初回の会議が終わったのです





2.責任者はどうすれば良かったのか?

問題なのは初回会議が終わった後です。

とりあえずお手並み拝見のスタンスは、最善手とは言えませんが論外とまではいきません。

この段階では、コンサル会社が無能であるという証拠がないからです。

その証拠を集めるために泳がすのはありと言えます。



さて、この案件。

どうやら社長命令だったそう。

私であれば社長に報告をします。

もしも直接社長にいきづらい環境であれば、上長に相談します。


「あのコンサル会社は少々信用なりません。
次の会議までに、ここまでできなければ継続困難だと判断しますが、いかがでしょうか?」


重要なのは、意見とその根拠。

信用ができない理由。

ここまでできなければの、「ここまで」をボーダーにした理由。

そしてそれが却下された場合、社長の中のボーダーを探ります。



証拠がない初期段階で社長に言えない環境の場合は、証拠集めをします。

しかしこの段階で相談をする理由は、時間をかけることがマイナスでしかないからです。

時間がかかればかかるほど費用が上がっていきますし、もしかしたらどうにかしての改善を社長が望んでいるのかもしれない。

別のコンサル会社に再依頼することも考えられるのなら、早めに決着をつける必要があります。


可能ならここまで踏み込んでもいいですね。

会社のことを考えての提案ですから、姿勢をアピールできます。





3.部下はどうすれば良かったのか?

初回の会議は様子見、は場合によってはありです。

しかしおかしいと思うのであれば、その疑問は解消しましょう。


責任者の意見を確認するのです。

もしも責任者が「やばいね」と答えたら、2回目の会議で発言をしやすくなると思いませんか?

逆に「信頼できる」という回答だったら、情報量にもよりますが、「私はこう思います」と意見を伺いましょう。



しかしこの行動、責任者以外は基本的にしません。

「自分は責任者じゃないし」
「誰かがやるだろう」
「積極的になって敵視されたくない」


誰かがやるだろうの精神の人は出世しませんよ。

歴を積むだけである程度出世するかもしれませんが、出世するのは他よりも抜きん出ている人です。

周りに流されているということは、その周りと同化しているということ。

抜きん出るとは程遠い状態です。





4.会議で周りに流されず発言するコツ

政治は交渉に着く前から決着がついている、という言葉があります。

今回の問題は、コンサル会社ではなく身内です。

意見が言いにくいのであれば、言いやすい環境を事前に作ればいいだけ。



さて、肝心の『会議中、周りに流されず発言をするコツ』についてお話しましょう

立場にもよりますが、決裁権や発言力が弱い立場ならば、「NO」を言ってはいけません。

あなたの仕事は、おかしいという事実を露呈させることであり、コンサル会社に矛盾していると認識させることです。

思考力が上回ればいいので、「なぜ?」の形式で確認をしましょう。

「○○のことで確認してもよろしいでしょうか?」から始まって、その後はストレートに質問を繰り返します。


〜2回目の会議〜
「先ほどのスケジュールについて、1つ確認してもよろしいでしょうか?」

「どうぞ」

「前回2週間で達成できるとおっしゃっていた結果、間に合わなかったわけですが、先ほど、あと1ヶ月が必要だとのことでした。まず、見通しが甘かったという認識でよろしいでしょうか?」

「その通りでございます。申し訳ございません」

「であれば、1ヶ月後も私としては不安です。1週間後、または2週間後の段階でどこまで進む予定ですか?」

「(回答)」

「承知しました。(責任者)さん、よろしいでしょうか?」

「ああ」


実はこのやりとり、私が実際に経験した内容です。

私の場合はコンサル会社ではありませんが、「コンサル会社とのやり取りは初めてなので知識がなくて(教えてください)」のスタンスを見せると本音と建前が分けられていいですね。

2週間の期限で全く達成の目処が立っていないのに、1ヶ月を無条件で飲み込めるわけがありません。

1ヶ月経ってダメだったら最悪です。

時間も労力もお金も大損ですよ。


さて、この私のセリフ、何一つ私の意思で決定を下していません。

全て確認にとどめています。

ただし言葉の裏には、「1週間後にお前が提示した作業が達成できなければ切るよ」と言っているのに等しい内容です。

最後に責任者へ許可を求めるのも大事。

でなければ、結果的に私が独断をしてしまったと思われるから。

問題があれば、確認をした時に責任者が問題ありと答えますよね。



コツは、「なぜ?」に対する根拠も合わせて伝えること。

立ち位置によりますが、下の者なら「分からないので確認させてください」のスタンスだと嫌な感じがしません。





5.気持ちは分かる

言えない気持ちは痛いほど分かります。

私も最初はそうでしたし、今でも友人同士でたまに発揮します笑

特に今回例に挙げたものは、対外的に見たら上司の意見に反対の意を示しているようなもの。

しかしこの行動を貫くことで、間違いなく認められるようになります。

微妙な反応をされるのは最初だけです。

もし、今回早めに切ることができたなら、その人は英雄となったことでしょう。



本来であれば、この判断は責任者がすべきこと。

しかし会議に出席したのなら、全員に責があります。

あり得ないとは思いますが、もしも「黙って座っていろ。余計なことをするな」と言う上司であれば、別の対策が必要ですね。

私はいつも、ふざけた組織なら辞めてやるの精神で臨んでいます。


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