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読書暮らし

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7月に読みたいわたしの本棚

7月に読みたいわたしの本棚

夏だ〜〜〜。6月からとっくに暑かったし、9月になってもずっと暑いのに、いつまで経っても「夏」のイメージは7月と8月にしか持てないのはきっとわたしだけじゃないはず。

やっぱり夏休みがあったり、カレンダーのイラストとかのイメージだったりするんでしょうか。刷り込みの力ってすごいなあと思いつつ、夏だから花火しちゃおう、浴衣着ちゃおうって季節にかこつけて遊ぶのがとってもすきです。

概念としての”夏”はと

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6月に読みたい、わたしの本棚

6月に読みたい、わたしの本棚

6月に入って30度近い日が続いていますね。暑さにめっぽう弱いわたしはすでに瀕死の状態なのですが、本格的な夏が来る前に「梅雨がある」と思うと、まだほんの少しだけ生き残れそうな気がしています。

気圧の変化にやられがちではあるのですが、雨の気配だったりとか、音とか、匂いとか。とてもすきです。特にすきなのは雨の日にお散歩すること。傘のなかの閉じられた世界で、雨音だけを聞きながらぼーーっと歩いてると、あた

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5月に読みたい、わたしの本棚。

5月に読みたい、わたしの本棚。

もう5月だなんて。びっくりしちゃいますね。

4月は誕生日があることもあって、けっこう自分を見直したりこれからのことを考えたりと内に入ることがここ数年多かったのですが、そんな隙も許されないくらい個人的にとても「え、しんどくない?」って思うことが盛り沢山でした。

あまりにもあまりにも多かったし、大きかったので、落ち込みすぎて一周回っていい感じに開き直ってしまいました。今はとっても元気です。

来月

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あなたのための一冊。米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』

あなたのための一冊。米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』

「あなたのための一冊。」

最近、お話をしたその人にぴったり合う一冊を一緒に探してみることを始めてみました。

今日はお話したのは、会うたびにお互いの読んだ本の話をよくするお友達。その子自身もよく本を読むし、本屋さんに一緒に行くこともあるからなんとなくどんな本がすきなのかは把握できている(はず)

お互いに書くことを仕事にしていることもあるので、それなら一冊ずつ選んでそれについて書いてみようよ、と

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4月に読みたい、わたしの本棚。

4月に読みたい、わたしの本棚。

気がついたらもう月半ばを越えようとしている。

…けど、今月も書いておきますね。4月に読みたい本。だってまだ半月あるし、読もうと思えば読めるはず。

本棚を見直しながら「どれが今の気分かなー」って選んでたら、わくわくしちゃいました。わたしは自分の本棚のことがとてもすき。

『それからはスープのことばかり考えて暮らした』吉田篤弘とある路面電車が走る町に引っ越してきた青年が主人公。

彼は商店街のはず

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心地よい言葉探し

心地よい言葉探し

このごろ「言葉」についてよく考えるようになりました。

文章を書くお仕事をさせてもらっているので、もちろん「伝える」とか「読んでもらう」ための工夫はしているつもりだけれど、それは自分が純粋に心地よいと感じるものとはやっぱり少しだけ違うように思うのです。

お仕事で書く文章はわたしのものであって、わたしのものではないので、そんなの当たり前かもしれないけど、じゃあわたしが自分のために文章を書くときに大

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とある本読みのいちにち

何をやり通すとか、貫くことがとことん苦手なのでルーティンなんて夢のまた夢の言葉だったのだけど、このごろ少しできてきました。

…ので、忘れないようにの備忘録。

なんだかんだと毎日PCを開く日々が続いているのですが、あんまりそういうのはすきじゃないなあとどこかできゅっと頑張って、週のうちでいちにちは画面に向き合わない日を作るようにしています。

その結果生まれるいちにちは、前日からわくわくを仕込み

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「未来は過去を救う」という言葉について

「未来は過去を救う」という言葉について

少し前に読んだ本に「未来は過去を変えることがある。未来が過去を救うことだってあるんだ」と書いてあった。

これを読んだとき、ああそういう表現でこの感覚が言葉にできるんだ、とすとんと落ちる感覚があった。

そのときに考えていたのは羽海野チカさんの『3月のライオン』のこと。

いじめに遭ったひなちゃんという女の子が「わたしは悪くないから絶対に負けない」と主人公の零くんに宣言したシーン。零くんも子どもの

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本の世界で過ごした年月

本の世界で過ごした年月

読書が趣味だということを小さい頃から自覚してきたし、多分この先もずっと変わらない気がするけど「なんで?」と言われたらなんでだろう、と思っていた。

思って、考えだしてみるといくつか思い当たるうちのなかでやっぱりいちばん大きな理由は「違う世界をのぞけること」だと思う。

片手で持てるくらいのささやかなモノのなかで、想像することすらできないような世界が広がっている。

それはたったの何時間かの世界を切

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「やらないではいられないこと」ってなに?『ムーミン谷の11月』

「やらないではいられないこと」ってなに?『ムーミン谷の11月』

ムーミンシリーズのこと、実はずっとずっと気になってました。

去年の夏、初めてムーミンを読んでからいつかシリーズ通して読んでみたい。ムーミンのことをもっと知りたいって考えていて。

よしゃ読むぞ!と決めてから、どうせならとお友達を誘ってムーミンバレーパークにも足を運びました。

これが最高に楽しかったです…!物語のシーンがあちらこちらで再現されていてここかああああと興奮しました。

何よりよかった

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英雄じゃない主人公。『ローワンの魔法の地図』

英雄じゃない主人公。『ローワンの魔法の地図』

今年はもっと意思をもって本が読みたいなと、毎月課題図書を設定することにしていました。

読む本のテーマは「名作児童文学」。

すきだすきだといいながら、もしかしたら忘れてしまっているものもたくさんあるんじゃない?と、思ったから。

一月のはじめに毎月のなんの本を読むかを決めたから、それをひと月でシリーズを読み通す。可能であれば作者のことも調べる。たったの12回ではなんにも変わらないかもしれないけど

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3月に読みたい、わたしの本棚

3月に読みたい、わたしの本棚

3月に入るとすぐに桃の節句がきて、そしたら寒い日と暖かい日が交互にやってきて、ああもうすぐ春が来るんだなあと少しずつ心がうきうきするのを感じています。

このごろはおうちで働く人や、おでかけを控えようだなんてお話もたくさん聞くけれど、わたし自身はあまり変わりなく、ぼやりぼやりと毎日を生きています。

今日は春先に読みたい本を思い出してみることにしました。

◆『アラビアの夜の種族』古川日出男間違い

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わたしが2月に読むのなら

わたしが2月に読むのなら

1日に書きたいな〜と思っていたのに気がついたら節分も、そして立春も終わろうとしている…!

(なんなら1月から書きたかったのです、月日が経つのってほんとうに早い)

読みたい本がとにかくたくさんあるわたしは、目につくものをひたすらに読み尽くす日々を送っています。

だけど、季節だったり時期を大切にして味わうように読んだら、もっと一冊一冊が大切な思い出になるんじゃないかしら、と年末にふと思いました。

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今はただ「過去は変えられる」のだと思いたい。/『マチネの終わりに』

今はただ「過去は変えられる」のだと思いたい。/『マチネの終わりに』

基本的にあまり恋愛小説を読まない。

嫌いなわけではないのだけど、ファンタジーや推理小説、青春ものと違って、恋愛というジャンルはあまりにも身近なものすぎるのだ。

わたしは本を読むときは徹底的な”物語性”を求めているのだと思う。

そうなると自分に置き換えられすぎてしまうと苦しい。特に「泣ける」「切ない」だなんて恋愛ものは避けて通ってきた自信がある。

だから『マチネの終わりに』を読んだのも、本当

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