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香港で23年広告の仕事をしてきた僕の独り言

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海外で仕事をするというのは①思ったほど大変じゃない😃②思ったとおり大変😂③いや、思ったより大変😰の連続ですよ。香港で23年間、広告やマーケティングの仕事をしてきました。その経験か… もっと読む
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海外でデザインや広告の仕事をしていて思い出す「心得」のようなもの

海外でデザインや広告の仕事をしていて思い出す「心得」のようなもの

どこで働いているにしても、クリエイティブな仕事に携わる人は早い内にレベルの高い(アイディア、デザイン、コピー、PMなど)仕事を経験するべきだと思う。毎日、学べることは多いと思うが、一つ二つ上の経験をすることで、また、そういう仕事に携わりたい、顧客やユーザーを喜ばせたいと思う。

だから、自分も精進しようと思うし、野心も背伸びも含めて満足の沸点が上がる。僕は日本を代表する家電メーカーの海外向け総合カ

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カールズバーグのキャッチフレーズ”Probably the Best Beer in the World"について思う(2)

カールズバーグのキャッチフレーズ”Probably the Best Beer in the World"について思う(2)

(カバー写真引用元:dailymail.co.uk)

Probably Not the Best Beer in the World
(恐らく世界でベストのビールなんかじゃない)

2019年、カールバーグ社は突然、これまで自社が発売していたオリジナルビールに持ち続けてきた自信を撤回しました。Probably the Best Beer in the Worldに”Not”を挿入しProbabl

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カールズバーグのキャッチフレーズ”Probably the Best Beer in the World"について思う(1)

カールズバーグのキャッチフレーズ”Probably the Best Beer in the World"について思う(1)

デンマークのビール、カールズバーグ。
(カバー写真引用元:www.financetwitter.com)

もちろん日本でも有名ですね。飲んだことがなくても、例えばサッカーの大きな大会などではスポンサーの常連となっているのであの印象的なロゴマークを見たことも多いと思います。

そして、ロゴマークとともにこんなキャッチフレーズを目にしたことはありませんか?

Probably the Best Be

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香港発「マーケティングを腰を据えて行わない(できない)のはどうしてなのか」

香港発「マーケティングを腰を据えて行わない(できない)のはどうしてなのか」

■A社様(大手の飲食店チェーン)とのやり取り

WEBサイトから問い合わせをいただく、メールで2回ほどやりとりをした後に電話でお話しさせていただくことになりました。

<電話にて>

という会話になったので、こちらからも明確なご返事はできずに一旦切らせていただいたのですが、何だかとっても残念な気持ちになりました。

何が残念かといって、ソーシャルメディアのリポジションングを行うなんて、もう絶対にが

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出前一丁は金の成る木である in 香港

出前一丁は金の成る木である in 香港

おじさんが店先に座っている。右手には数箱、段ボールが積み重なっている。左手には空の段ボールと少し大きめのビニール袋がある。

おじさんは右手でひょいと段ボールから何かを取り出す。

取り出したものに包装を破って中身を取り出す12、3センチ四方のものを空の段ボールの隅に縦にしゅたっと置く。返す刀で小さな2つの袋をビニール袋の方にぽいっと入れる。

しゅたっと。ぽいっと。しゅたっと。ぽいっと。しゅたっ

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尖ったままのブランドでいて欲しい - lululemonのメッセージ

尖ったままのブランドでいて欲しい - lululemonのメッセージ

多くのブランド、特にスポーツのブランドは尖ったイメージを提げて登場することが多い。Addidasが既にエスタブリッシュメントになっていた時代にNikeはすごく新しいイメージで現れてきた。

今ではNikeももはや老舗ブランドの一つと言えるだろう。老若男女を広くカバーし、スポーツを特に愛好しない人達にとっても簡単に手の届く存在だし、シーズンの終わりにはアウトレットやスーパーなどでもバーゲン価格で買う

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【重要】一日ひとつ自分に何かをプレゼントをしよう

【重要】一日ひとつ自分に何かをプレゼントをしよう

一生懸命ああでもないこうでもないと仕事を頑張っていると、煮詰まってしまうことってありますよね。煮詰まり方のサイズは日によって違うでしょうし、波があったり、何か特別な出来事に引っ張られてすることもあります。

昔々、見たアメリカの人気テレビドラマで主人公が言います。

「Everyday, once a day, give yourself a present(毎日、一日に一度、自分にプレゼントしよ

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ところ変われば品変わる / ドアは押して中に入る?

ところ変われば品変わる / ドアは押して中に入る?

■押すのか?引くのか?で揉める・・・

以前からずっと思っていた事。

どうして香港の住宅のドアは玄関から各部屋に至るまで押して入るように作られているんだろう?🤔

きっと香港で暮らすことになった多くの日本人に共感される疑問に違いないです。玄関にせよ、台所にせよ、一つ一つの部屋にせよ、あらゆるドアは押して中に入るようにできています。

ドアを押して中に入るということは→

◎より窮屈な姿勢で中に

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何故、香港で働こうと思ったのか、一度書き起こしてみることにした。

何故、香港で働こうと思ったのか、一度書き起こしてみることにした。

香港という場所が直接惹きつけてきた要素もあれば、香港で働くという選択をすることによって自分の中から何かが変わるだろうという期待の要素があった。

実際にはさまざまな気持ちが渾然としていたのだろうと思う。そこを今から思い起こしつついくつかにまとめてみたら、以下に挙げるような7つの要素になった。

❶ごちゃごちゃ感とスピード
❷独特の空気と匂い
❸エンタメ・文化・歴史への興味
❹未知な物に飛び込む

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うさぎのいない卯年キャンペーン

うさぎのいない卯年キャンペーン

香港のショッピングモール「タイムズスクエア(時代広場)」で、旧正月に向けた面白いキャンペーンが実施されていて、たくさんの買い物客を引きつけています。特に親子連れが大喜びでキャラと一緒に写真を撮っていますね。

あれれ、来年はウサギ年ですよね?

このショッピングモールは今回、ディズニーとタイアップしたのでネズミとアヒルがアンバサダーになっているのですね。あ、そうだ。ウサギと言ったらバッグス・バニー

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スローガンで世界観を共有する

スローガンで世界観を共有する

京都発の大人気カフェ「%」(arabica.coffee)。香港ここ数年のカフェブームの中で間違いなくリーダーです。このところ朝ランの後に、ほぼ毎日のようにここのアメリカーノを飲んでいます。

ファウンダーの方がビジネスマンとなって世界を旅しながら、私は何者だろう、どんな人生を送りたいのだろうと考えながらたどり着いたコーヒーという世界。

そしてスローガンは「SEE THE WORLD THROU

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香港の人達の食習慣も変わったなー

香港の人達の食習慣も変わったなー

今日、聞いたNHK中国語のレッスンの中でこんなフレーズが出てきました。

「并非所有中国人都不吃冷饭。 因为饮食习惯正在迅速改变。」つまり「全ての中国人が冷たいご飯を食べないわけではない。飲食習慣はどんどん変わっていくので。」

という意味です。

その心はというと、中国では人々は冷たくなってしまったご飯を食べる習慣は無いとされて来たのですが、それも昔の話でモノの流通やライフスタイルが変わっていく

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中学生にデザインや広告という仕事に興味を持ってもらえるように(職場体験・後編)

中学生にデザインや広告という仕事に興味を持ってもらえるように(職場体験・後編)

さて、前編から引き続き読んでいただきありがとうございます。いよいとワークショップで広告を作ってもらいます。

さて、初日の最後に三人には話し合って「香港の人たちに売り込みたい日本のサービス」を選んでもらいました。ああでもないこうでもないといくつかのサービスが出ては消えたり、それぞれ別のサービスの広告を作ろうかと迷った結果、彼らが選んでくれたのは?

なんと、それは〈カプセルホテル〉でした😮な、な

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中学生にデザインや広告という仕事に興味を持ってもらえるように(職場体験・前編)

中学生にデザインや広告という仕事に興味を持ってもらえるように(職場体験・前編)

もう先々月のことになってしまいますが、現地の日本人学校の生徒さんが三人、職場体験のプログラムでオフィスに来てくれました。このプログラムに参加させてもらうのは今年で3回目。去年はコロナの為に残念ながら直前に中止になってしまったのでが、今年は割とスムーズに行うことができたのです。

名だたる日本の大企業さんの香港法人が、プログラムに参加している中で、うちのような小さな会社を選んでくれるなんて嬉しいでは

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