"社会" ソサエティー Society

1. 明治における最大級のイノベーションは語の発明であろう。

2. "社会"という言葉が作られたのも明治期である。

3. "社会"という言葉が作られることによって各人において社会が相対化されるが、その所作は社会そのものも変えてしまう。その平衡状態によって"社会"が発現する。よって、"社会"という言葉が作られる以前は社会があったとしても、"社会"ではない。

4. Societyと"社会"はなぜ

物理的距離の再認

1. そこに生活がある、そこに営みがある、そこに街がある

2. コミュニティが自然に形成される"不便さ"は重要だ

3. 過去を探すことは未来を探すことのように楽しい

4. 完璧なまでに合理化され、画一化された都市に文化はあるだろうか

5. 情報があっという間に伝達される社会であるからこそ、物理的距離が果たす役割を考える必要があるだろう

6. 例えばコロナ禍によって大学に行けなかった学生に

"欲を満たそうとする"ことと"豊かさを求める"ことは本質的に異なる

人間らしくあること

すでに個人におけるpreferenceの多くがアルゴリズムによってもたらされている現実について考える必要がある。

このことは、"人間らしくあること"そのものがアルゴリズムによってもたらされうることを意味している。

近い将来、人間を雇ったほうが安いか、ロボットを導入したほうが安いかを汎用レベルの作業で判断する時代が訪れる。

そのとき、"人間らしくあること"の性質について考える機会があるだろう。

失われた団欒

もう戻ってこないのか
夢の中の記憶

みんなが向かい合って
話していたころ

スマホの中に
逃げ込まないで
同じものを見ていた光景

離れているからこそ、近い

　
　インターネットの発達した現代において、私たちが日々目にするスマホや、PCの中の空間では、さまざまな情報が行き交っている。最近の流行りは、デジタルでアナログを代替するサービスだ。

　GAFAの代表格、Amazonはその先駆けと言って良いだろう。インターネット上にデジタルショッピング空間を形成することによって、"ショッピモール"というアナログ空間をデジタル空間で代替した。私たちはインターネット

時間

世界の上澄みは
どことなく掬われて

果てた私の
夢の時間

魚が飛んで
拓ける山が
クルクル回る

果てた私の
夢の時間

アルゴリズム

東京には何でもあるらしい

夜、東京駅に降り立つとまず目に入るのは
暗く、明るいビル群だ

本当にこのビル一つ一つの灯りとともに
人がいるのだろうか

何か精巧なプラモデルを見ているかのような
錯覚を覚えるほどの完璧なビル群は
夜の光を増幅して
幽かな離散性を感じさせる

このビルの灯りは
メモリに格納されたデータのようだ

対称的なビルの中から零れ落ちる
非対称な灯りは
人が人である所以を表現し

すべきだったこととは

私は本当にそうすべきだったのだろうか
因果の中で
なすがままに生かされて
明日を過ぎ

東に「こうした方が良い」
と言った人が現れて
東に向かい、

西に「ここは避けた方が良い」
と言った人が現れて
南へ向かい、

何か道しるべにそって
あたかもそうであるかのような道を
歩いているような気分で

何もその根拠がないはずなのに
それが答えであるわけでもないのに
流されて
孤独のような毎日が
ひたすら

笑顔

あなたの笑顔の裏に
私はいるだろうか

あなたの笑顔の横に
私はいるだろうか

あなたの笑顔の縦に
私はいるだろうか

あなたの笑顔の表に
私はいるだろうか

笑顔の縦ってなんだ笑

したいことを知る

自分が何をしたいか
わかるほど
自分を知らない

あなたが何をしたいか
わかるほど
あなたを知らない

知らないことだらけだな
むしろ
知ってることってなんなんだろ

知ってることってどこから来るんだろ
どこから来るかも
知らないのに

知らない？
本当？

何者

何かになろうとすると
その何かがなんなのか

分かっていれば
なることができない
なぜなら、
何かはすでにあるから
すでにあるものにはなれない

分からなければ
なることができる
なぜなら、
何かはまだないから
すでにないものにはなれる

まずは
ないものをめざそうかな
すでにあるもののために