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かるくつまむ雑記

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ミニマルなゆるい雑記。日々のなかで感じる「ちょっと思ったけど」をさらりと書くやつ。短め。
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「定住して暮らす」という新しい旅

「定住して暮らす」という新しい旅

オーストラリアから帰国して、神奈川県の海のほうで暮らしはじめた。

その経緯やらここ数年の出来事などは改めて書こうと思っていたのだけど、急に衝動に駆られたのでとりあえずの雑記として残しておく。

今、暮らしを築くことが楽しい。長いことシェア型住居やらホテルやら実家を物置きにしたノマド暮らしやら、モノを減らしていつでも動ける状態でやってきたため、ある程度腰を据えて暮らすのは5年ぶりになる。

物理的

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人と文化が定義するそれぞれの冬

人と文化が定義するそれぞれの冬

オーストラリアで2度目の冬を迎えようとしている。去年過ごした街よりだいぶ北上してきたとはいえ(北に行くほど温かい)、やっぱりこの寒さは苦手だ。中途半端な気温ゆえ暖房もろくになく、厚着をして湯たんぽを抱える日々がはじまった。

「オーストラリアは南半球にあるので、日本と季節が真逆です。シドニーやメルボルンなどの南のほうの都市には、日本同様に四季があります」

オーストラリア留学・観光の案内には、

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空間なき会話、記憶の拠り所

空間なき会話、記憶の拠り所

外出できない世の中になってから、何度かオンライン飲み会というのか、画面越しにちょっと話してみようかという会をやってみた。楽しかったはずなのだけど、数回それを経てみると、どの会もあまり記憶に残っていないことに気づいた。

何を話したのか、細かい内容があまり思い出せない。2時間、3時間、たしかに会話をしていたし、話題もあれこれと移り変わっていたのだけれど、断片的にしか記憶が呼び起こされないのだ。

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感情のバランスと言語の限界

感情のバランスと言語の限界

年末が近づき、1年を振り返るモードになってきた。

日本は寒いんだろうか。こちらは夏なので、どうにも年末感がない。サンタがサーフィンするイベントが盛り上がり、炎天下にクリスマスツリーがギラついていたりしていて、なんだか嘘っぽさが果てしない。

私にとっての2019年は、振り返るにはなんとも激動な年だった。

年明け早々に大きな転換があり、その後いろいろあってオーストラリアと日本を行き来することにな

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日本の夏に帰ってきて思うこと

日本の夏に帰ってきて思うこと

お盆前のある日、ちょっとだけ久しぶりに日本に帰国した。

房総半島に広がる田んぼを見降ろしながら「うわー、こんな田舎だっけ」と感激し、飛行機から一歩外に出ると、むわっと暑い空気がまとわりついた。一瞬、東南アジアかな?と思ってしまった。なんだか、匂いまでバンコクっぽかった。

もはやおなじみとなった某うどん@第三ターミナルで念願の日本食を堪能し、家へ向かう。どうでもいいけど、このうどん屋は昔、仕事で

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「海外に行ったほうがいい」と言われ続けて

「海外に行ったほうがいい」と言われ続けて

「あなたは海外に行ったほうがいいですね」

2年ほど前、横浜中華街の占い師がそう言った。

氏名と生年月日を書いた小さな紙を渡し、まだ数秒しか経っていなかった。どうなってるんだという驚きと、ああやっぱりかという諦念が渦巻く。

「とらわれたくない自由人なので、海外に行かれるとチャンスがありますよ。他人に指示されるより、なるべく海外に出て自分でやったほうがいいですね」

海外に出て自分でやれだなんて

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オルゴールの蓋をひらけばジャズの音

オルゴールの蓋をひらけばジャズの音

小樽駅から10分ほど歩いたところに、Free-Lanceというカフェがある。

廃線になった線路の横に佇む、蔦の絡まる一軒家。縦長の家屋の入り口には薪や木材が並べられ、まるでジブリ映画に出てくるような雰囲気だ。その風景とはちょっと不釣り合いな赤や黄色のパネルに、「甘味・軽食」「Free Wi-Fi」などの文字が書かれている。

外から店内の様子はまったく見えない。想像もつかなければ、人の気配すら感

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ビリヤードとダーツと、8年後のある夜

ビリヤードとダーツと、8年後のある夜

学生のころ、ビリヤードとダーツにハマっていた時期がある。

きっかけは何だったか。思い出せないけど、まあ多くの学生がそうであるように、バイトの先輩なんかに連れられて〜だったと思う。

女子会よりは男っぽい遊びのほうが好きで、男友達とそういう遊びをしているほうが楽しかった。普段は女扱いなんてしないくせに、ゲームのときだけちゃんとハンデを付けられて拗ねていた気がする笑

そのうちに大学の友達にもハマる

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来た道を戻らない、同じ道を通らない

来た道を戻らない、同じ道を通らない

昔からずっと無意識にやっている習慣というか、マイルールがひとつあることに気づいた。

それは、「何がなんでも来た道を戻らない、同じ道も通らない」ということ。物理的な意味で、本当の「道」の話。

知らない街をぶらぶらと歩いているとき。

そろそろ駅や宿泊先に戻ろう、と思ったとき、クルッと振り返ってそのままの道を戻っていく人は多いと思う。そのほうが確実だし、何も考えなくても安全に帰れる。きっとそれが、

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「なかなか休みが取れない」人生なんて

「なかなか休みが取れない」人生なんて

また、航空券を取った。

ようやく近場のアジア圏から脱し、今後は中南米カリブ海へ。このまえ「もうしばらく行けないだろうな」と慌ててシンガポールに行ったばかりなのに、2ヶ月経たずに次の行き先が決まってしまうなんて。

私にとって、旅はライフワークみたいなもの。18歳くらいから、最低でも半年に1回は海外に行く生活を続けている。

最初は、アジアから。次に南国に行って、聖地インドに行って、またアジアを周

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好きになれない人と向き合う

好きになれない人と向き合う

どうしても好きになれない人というのはいる。

わたしは博愛主義者でも平和主義者でもないので、好きじゃないと思ったらけっこうハッキリと遠ざけてしまう。ストレングスファインダーの「公平性(Fairness)」は32位/34位だ。

だけど、傷つけたいとは思っていない。わたしはその人を好きになれないけど、きっと誰だって誰かに愛されて育っただろうし、今のその人を好きだという人もいるんだろう。別にそこにわざ

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ゆっくりと思い出す、1年前のこと

ゆっくりと思い出す、1年前のこと

フルタイムで働くようになって、2ヶ月が経とうとしている。

あまりにも早い。この9月なんて、人生最速スピードで終わりが見えてきた気がする。なにもできていない。あれもこれも、まるで片付いていない。

最近は、ゆっくりと時間をとって考えることが全然できていなかった。

そこまで「あー忙しい!」という毎日ではないのだけど、なんだかんだ気にしておくべきことがたくさんあると、頭を空っぽにして考えるのはむずか

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ブログが続く人、続かない人

ブログが続く人、続かない人

世の中には、ブログが続く人と続かない人がいる。とても残念なことに、私はどちらかというと続かないほうの人だ。さすがにそろそろ認めようと思う。

ここではブログ=noteのことだけど、2週間ほどすっかり放置してしまっていた。時間がないというのはただの言い訳で、本当はただ「書く」ところまで関心が届かなかっただけ。

他に興味や関心があることが出てくると、すぐにそっちのけになってしまう。だって、どう考えた

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時間をずらして、空間を手に入れる

時間をずらして、空間を手に入れる

会社で働くようになって1ヶ月が経った。リモートワークOK&フレックス制ではあるのだけど、なんだかんだ平日はだいたいオフィスに通っている。

とはいえガチガチに決められているわけではないので、仕事にしてもプライベートにしても、時間をずらしがちだなあとふと思った。

朝は5時に起きて、みんなが寝ている間に活動をはじめる。どうしても予定がある日以外、満員電車には乗らない。「誰もいない空間」が好きなので、

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