やぎの

私だけが覚えてる。君が忘れても全部とっとく。

やぎの

私だけが覚えてる。君が忘れても全部とっとく。

最近の記事

その日の湯気は、やけに白く見えた。

最高気温5度。 今年の冬初めてヒートテックを出した。 劈くような寒さ。耳がもぎれるかと思う。 寒さを忘れるために音楽で耳を満たす。 1〜2月の寒い時期、よくチャットモンチーの湯気を聴く。 短くしたスカート分の寒さ。教室についた時のストーブの匂い。受験に向かう氷のような緊張感。その緊張感を溶かすようなあったかい、でも、張り詰めた教室。 受験への不安を認めないのに、慰め合った私たちはもう、受験の色を忘れてる。 当時、絶望しきっていた私は未来の自分を全く想像できなくて、壊れてしまい

    • 積み重なった過去から、未来を決める。

      朝、母と一緒に1階に降りた。 母は家の目の前にコンビニに用があるらしい。 私は仕事に向かうため、母と別れようとすると、母はなかなかコンビニに入らずコンビニの横でしゃがみこんでいた。 何をしているのかと思ったら、落ちていたタバコを拾っていた。 母はコンビニの横にタバコが落ちてると必ず拾っているのだという。 タバコが落ちてることすら気にしたことなかった。 母ほどの善人を私はみたことがない。テレビ以外で。 今日は主任が定年になりご勇退される日だった。 朝礼で主任からの挨拶があった

      • パンばさみの如くヘアアイロンで威嚇する

        毎日ヘアアイロンで髪の毛のセットをする。 いつものように朝の支度をしていくと、母親が洗面台にやってきた。 パンばさみの如くヘアアイロンで威嚇すると、「その子に食べられたら熱いよ。」と言われた。 挟むことを食べるという発想はなかった。 母は万物にすぐ命を宿す。 そろそろ、社内チェックが入る時期らしい。 なのにもう何年も来ていないそうだ。 上司が「何か掴んでからくるのかな。」と言っていて、少し面白かった。 誕生日に普段使っているスマートウォッチの後継機種を頂いた。 最近はずっ

        • 初めてタクシーアプリを使った。

          初めてタクシーアプリを使った。 どのナンバーの車が来るかもわかるし、タクシーの現在地もわかる。 タクシーってうまく止まってもらうのが1番大変だと思っていたけど、これならそのストレスがなくてとても助かる。 すぐにタクシーが来てくれた。 目的地に着いてお金を払う時、うまく曲がれなかったんでと2100円から100円引いてくれた。 自分のサービスの質を追求している運転手さんだった。かっこいい。 最近は電動キックボードの貸し出しが街にあったりで、「電車乗るほどでもないけど、歩くと遠

        その日の湯気は、やけに白く見えた。

          アレクサが病気になった

          朝起きた父に急にありがとうって言われた。 何のことかわからずにいると、昨日お酒に酔い潰れて倒れてたのを助けてくれたからだそうだ。 他の家族は酔い潰れている父にいつも呆れているから、少しでも優しくされると嬉しいらしい。 肩を貸そうかと声をかけただけなのだけど。 一方母からは「アレクサが病気になった。」と連絡が来た。 反応はしてくれるけど、音楽はかけてくれないそうだ。 ネットがうまくつながっていないだけだったみたいで、「風邪ひいただけなんだね。」と母親は解釈していた。 万物に優

          アレクサが病気になった

          年賀状のはがきがあたった。

          た。 今日は年賀はがきのくじの当選発表日だった。 今年は例年よりも多く3枚届き、1枚のはがきが切手シートに当たった。 3枚中1枚が当たるなんてすごい確率である。 その当たったハガキなのだけど、昔から友達の夫婦からきた2人が結婚した時の写真のハガキだった。幸せは運も呼び寄せるらしい。 今日はその素敵な夫婦2人について日記に書きたい。 長い付き合いだと思うけれど、実はすごい2人のことを知っているわけではない。 女の子はすごい賢い。会話から滲み出る賢さがある。すごすぎて賢さ

          年賀状のはがきがあたった。

          例えばお札とか。

          ドラマの告知が電車の広告に溢れる時期になってきた。 広告にも人がたくさん写っているので、電車の中の人口密度が普段よりも多くなる時期だと思った。 最近気づいたのだけど、いつもお昼ご飯を買うコンビニのおにぎりの位置が毎回違う。 まいたけおこわを買ったつもりが、炒飯おにぎりを買っていたので気づいた。 おにぎりには値札がないから毎回位置が変わるのだろう。札はいつでも物の動きを制限してくるなと思った。例えばお札とか。 会社で仕事をしていたら、別の部署の先輩たちが話している声が聞こえ

          例えばお札とか。

          冬の朝日は黄色い。

          冬の朝日は黄色い。 起きると電気をつける癖があるので、明るくてもつけてしまう。 私の部屋の電気は暖色だから部屋が黄金に輝く。 光に包まれてる感じがする。 私は朝がとても苦手で、毎日布団の中で今日は休んでしまおうかという気持ちと葛藤している。 でも、大体今日やらなきゃいけない仕事を思い出し、えいやっとなんとか起きる。 今日も、職場の人に早めに確認しないといけないことを思い出しぐずぐずと起きた。 家を出て、マンションのエレベーターに乗った。 今気づいたのだけど、私の住んでいる

          冬の朝日は黄色い。

          初詣に行った。

          初詣に行った。 去年買ったお守りを持ってくために探していたら、スーツのポケットに入っていた。 去年はそういう年だった。 スーツで戦い勝ち得た年。 最近初詣に行っているのは、乃木神社。 ここのお守りは中身とガワがカスタマイズできるお守りが売っている。 他にも夫婦で持つお守りもとても可愛らしくて人気らしい。 可愛らしく、神様が日常に馴染むお守り。 乃木神社のお守りを持つと、神様がささやかながら見守ってくれているに違いない。 しかし、私はいつも違うお守りを賜る。 もちろん最初、

          初詣に行った。

          新幹線発車します!

          年末年始のボードゲームトライアスロン期間が終わり、今日は祖母の家に行った。 両親と姉家族と妹家族、そして私。 結婚していない私は肩身が狭いが、祖父が亡くなった時、祖母にも会える時に会っとかないと後悔するなと強く思い、家族が揃う時は行くようにしている。 車で祖母の家に向かう。 祖母の家の近くで、全員で昼食をとった。 甥っ子の「新幹線発車します!」という声に振り向くと、白いおしぼりが一直線に並んでいた。 自分が好きなものを、好きだからこそ手段を選ばない表現力に脱帽した。 妹

          新幹線発車します!

          私もそう思う。骨がなければ。

          月曜日は週の初めで疲れるので、なるべく家に帰って早く寝るようにしている。 今日も何がなんでも定時に帰った。 家に帰るとまず、1階で働いている母親に「ただいま。」と挨拶しに行く。 母親は定時という概念をあんまり持っていないため、定時過ぎてることを知らせに行くためだ。 今日も挨拶すると、「え!もうそんな時間なの!」と驚き、いそいそと仕事の片付けを始めた。 片付けを手伝っていると、窓がコンコンとノックの音が聞こえて、「こんばんは〜」と声がした。 甥っ子がプールが終わって帰り道に

          私もそう思う。骨がなければ。

          お祝いできて、嬉しかった。

          仕事に行く時間が少しずつ遅くなってきた。 気を張らず行くようになったとも言える。 そのせいか、お昼をいつも買うコンビニで、ずっと売り切れだった粗挽きソーセージのおにぎりが買えるようになった。 ここ店舗に置いてなかったわけではなくて、今まではただ単に、品出しの時間より早く会社に着いていただけだった。 どこかに通い続けることが、ずっと苦手だった。 初めて、通い続けることも悪くないなと思った。 会社のエレベーターの音が上に行く時と下に行く時で到着の音が違うことに気づいた。 構成は

          お祝いできて、嬉しかった。

          いつだってボードゲームと私たち。

          関西3日目。 ベランダでクラスクをして1日がスタート。 空気が澄んでいる朝にクラスクを屋外でするのはとても気持ちがよかった。 ランチは「いづも庵」といううどん屋さんへ行った。 開店30分前に着いたのに既に前に7組待っている人気店。 暇な待ち時間もボードゲーム女子はたった一つの冴えた暇つぶしを知っている。インサイダーゲームを車内で遊んだ。 ランチを食べ、お土産探し。 玉ねぎと、玉ねぎソースと、吹き戻しを買った。 なぜ吹き戻しかというと、淡路島には吹き戻しの里というのがあり、

          いつだってボードゲームと私たち。

          女の子たちはただ楽しいことがしたいだけ!

          関西2日目。 電車で神戸まで向かった。 奈良や京都は修学旅行で来たことがあるのだけど、その時はタクシーやバス移動だったため、電車には乗ったことはなかった。 街並みや人が東京と同じような景色で当たり前そこにある。 ここにも人が住んでいる実感。 生活があるという意味ではここも何も変わらない世界だ。 神戸まで着き車に乗せてもらい淡路島へ。 まずはおしゃれなカフェでランチをしながら、みんなとご対面。 ランチを食べ、夜のバーベキューの食材を買いにスーパーなどを巡った。 関西のスーパ

          女の子たちはただ楽しいことがしたいだけ!

          昨日の夜、上手に塗れたマニキュアを可愛いねって褒めてほしい。

          初めてジェルネイルをした。 普段はしてないマスカラをつけた。 服もお気に入りのもので粧しこんで。 約10年ぶりに関西の地に降り立った。 向かう先は「ボドゲグランピング女子会in淡路島」。 その前に前日入りをして、京都にある「くろいこひつじ」さんへ。 ここのボードゲームカフェは、店長さんのこだわりで日本語版のボードゲームが置いていない。 そして何よりHABAのゲームが大量にあるのだ。 関東のボードゲームカフェのHABAを集めてもこの量以上はないのではなかろうか。 聞くと

          昨日の夜、上手に塗れたマニキュアを可愛いねって褒めてほしい。

          私の1日が終わる音。街の今日が始まる音。

          仕事が終わって家に帰る途中。 スマホを見たら母親からラインが入っていた。 私の通勤途中の街にいるから、買い物終わったら一緒に車で帰ろうとのことだった。 合流し、母の買い物が終わるのを待つ。 母は買い物の目的があっても、通った店で気になったら全部寄り、全部買うか悩む。 そのため、帰りには想定の3倍くらいのものを買っているし、想定時間の3倍はかかる。 母は楽しそうに「これ買おうかどうしようかな〜」と私に話しかける。 私は目的のものを買ったらすぐ買い物を終わらすタイプなので正反対で

          私の1日が終わる音。街の今日が始まる音。