園部友里恵

日々感じたこと、特に”ジェンダー”をめぐる何か、について記します。(個人的なものであり…

園部友里恵

日々感じたこと、特に”ジェンダー”をめぐる何か、について記します。(個人的なものであり所属機関とは無関係です)

記事一覧

「当事者」であること(4)「当事者でない」こととジェンダー

「当事者でない」からこそみえてくるもの、言えることがある。 ”ジェンダーの当事者”は誰か。 そんなことを前回までに書きました。 私は、いままで自分が ”ジェンダ…

「当事者」であること(3)「当事者”になる”」こと

「私はジェンダーの研究をしています」(正確には「したいと思っています」)と言うことに伴う「恐れ」と「勇気」の存在。 バトラーの「恐れなき発言」に関する論考、そし…

「当事者」であること(2)”ジェンダーの当事者”とは誰か

前回、「当事者」であることと「研究」について書きました。 そうしたことを考えてきたときに、ふと浮かんできた疑問があります。 それは、 ”ジェンダーの当事者”とは…

「当事者」であること(1)”研究すること”をめぐって

先日、SNSで偶々目にした「貧困」に関するトークイベントの案内。 そのコメント欄に「学者に貧困がわかるのか」という声がありました。 この声を目にした後、ずっと考え…

留守番電話

最近、お世話になっている、いわゆる「高齢者」と呼ばれる年代の方々のご自宅にお電話する機会がありました。 何人かはご不在で、「ただいま電話に出ることができません」…

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ハトと格闘した週末から

ベランダにハトが入ってくるようになって数ヶ月。 そろそろ暖房をつけたいなぁと思っていたのですが、 ハトがベランダの室外機の上や周りに糞をしてしまっており 子どもの…

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「ジェンダー」はいつから(2)

子どもの性別を意識したのは お腹に宿ってすぐでした。 周りからも「男の子?」「女の子?」と、 まだ性別がわからないときからたくさん聞かれ 私自身も、はやく知りたい…

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「ジェンダー」はいつから(1)

「ジェンダー」なるものはいつからつくられていくのか。 偶然、昨日と今日、おなじある子ども番組をみていました。 昨日は「女の子」のキャラクターが「不機嫌」になって…

「ジェンダー」のことをはなすということ

なぜ、「ジェンダー」のことをはなす、と誰かがいうと、 「めんどうくさいやつ」だとおもったり、 はたまた、はなそうとしている本人自身も 「「めんどうくさいやつ」だ…

なぜ、「ジェンダー」なのか

私はいままで、自分の研究論文等のなかで「ジェンダー」のことを書いてきたことがありません。 ですが、ここ最近、「ジェンダー」を避けては通れないような状況におかれた…

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はじめます

書きたいことがたまってきたので、 少しずつここに整理していくことにしました。 主にインプロ、パフォーマンス、ジェンダー、そしてそれと関連する日々の生活について。 …

「当事者」であること(4)「当事者でない」こととジェンダー

「当事者でない」からこそみえてくるもの、言えることがある。

”ジェンダーの当事者”は誰か。

そんなことを前回までに書きました。

私は、いままで自分が ”ジェンダーの当事者である” とは思っていませんでした。

そして、いまは、自分が ”ジェンダーの当事者である” と思っているし、「全員」が ”ジェンダーの当事者である”のではないかと思っているし、でも実際にはそうなっていないことに苦しさのよう

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「当事者」であること(3)「当事者”になる”」こと

「私はジェンダーの研究をしています」(正確には「したいと思っています」)と言うことに伴う「恐れ」と「勇気」の存在。

バトラーの「恐れなき発言」に関する論考、そしてその論考をもとにしたなかまとの対話は、その存在をすこしだけはっきりさせてくれました。

「ジェンダーの当事者”になる”」ということ、そして「ジェンダーの当事者”である”」と言うことは、

なぜこんなにも(少なくとも私にとって)むずかしい

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「当事者」であること(2)”ジェンダーの当事者”とは誰か

前回、「当事者」であることと「研究」について書きました。

そうしたことを考えてきたときに、ふと浮かんできた疑問があります。

それは、

”ジェンダーの当事者”とは誰か?

ということ。

私の考えは、

「全員」

なのですが、おそらくそうはなっていないのではないでしょうか。

数か月前から、なかまと「ジェンダー読書会」なるものを続けているのですが、

昨日、ジュディス・バトラーの「恐れなき発

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「当事者」であること(1)”研究すること”をめぐって

先日、SNSで偶々目にした「貧困」に関するトークイベントの案内。

そのコメント欄に「学者に貧困がわかるのか」という声がありました。

この声を目にした後、ずっと考えていました。

振り返れば、

私は、「当事者」ではない者としていろいろな研究をしてきました。

修士課程のときには、劇場運営のおしごとをされているひとについて。

博士課程のときには、いわゆる「高齢者」とよばれるひとについて。

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留守番電話

最近、お世話になっている、いわゆる「高齢者」と呼ばれる年代の方々のご自宅にお電話する機会がありました。

何人かはご不在で、「ただいま電話に出ることができません」というアナウンスが。

これがとても興味深く。
流れてきたのは次の2つのうちのどちらかでした。

1、既成のもので、女性によるアナウンス
2、自作のもので、男性によるアナウンス

あれ、この方は確か女性で1人暮らしなはずなのに、「2」が流

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ハトと格闘した週末から

ベランダにハトが入ってくるようになって数ヶ月。

そろそろ暖房をつけたいなぁと思っていたのですが、
ハトがベランダの室外機の上や周りに糞をしてしまっており
子どものことも心配だし、
となりの部屋との兼ね合い(ベランダが薄い板いちまいでつながっているため)もあるので
管理の方に来てもらいました。

ある程度のおそうじをしてもらった後、
やはりもう少しきれいにしておきたいと夫が提案してくれたので、

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「ジェンダー」はいつから(2)

子どもの性別を意識したのは
お腹に宿ってすぐでした。

周りからも「男の子?」「女の子?」と、
まだ性別がわからないときからたくさん聞かれ

私自身も、はやく知りたいなぁ、と思うのでした。

そして、どんどんかたちづくられていくからだ。

エコー写真を通して、
「ああ、男の子ですねぇ」
とわかる。

「女の子」よりも先に「男の子」であることが確定されることが多いそうです。

うまれる前から、性別を

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「ジェンダー」はいつから(1)

「ジェンダー」なるものはいつからつくられていくのか。

偶然、昨日と今日、おなじある子ども番組をみていました。

昨日は「女の子」のキャラクターが「不機嫌」になって「周りに迷惑をかける」物語。

そして今日は「女の子」のキャラクターが「問題を起こして」(大人を心配させて)、「謝って」おわる物語。

偶然かもしれないけれど、
トラブルを起こすのは、2日間とも「女の子」のキャラクターでした。

そうな

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「ジェンダー」のことをはなすということ

なぜ、「ジェンダー」のことをはなす、と誰かがいうと、

「めんどうくさいやつ」だとおもったり、

はたまた、はなそうとしている本人自身も

「「めんどうくさいやつ」だと思われるかなぁ」とおもったりするのでしょうか。

なぜ、
そんなつもりはないのに、
いつのまにか「被害者」「加害者」のような構図でそうしたはなしを捉えてしまうのでしょうか。

もっと「ふつうに」(?)、「ジェンダー」のことをはなせる

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なぜ、「ジェンダー」なのか

私はいままで、自分の研究論文等のなかで「ジェンダー」のことを書いてきたことがありません。

ですが、ここ最近、「ジェンダー」を避けては通れないような状況におかれたと感じることがあり

だけどそれがなんなのか、自分がなににひっかかっているのか、そうしたこと自体もつかめず

そうした自分の状態にきもちわるくなってきた

こうしたことがこのnoteをはじめようと思ったきっかけの1つです。

つかみのどこ

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はじめます

書きたいことがたまってきたので、
少しずつここに整理していくことにしました。
主にインプロ、パフォーマンス、ジェンダー、そしてそれと関連する日々の生活について。
明日から、ぼちぼちとはじめます。