記事一覧
浦島太郎(ohuton remix)
海辺をゆっくりと歩きながら水平線を眺めて、あの先に何があるのか想像している。その想像が今後の未来に、何かしら役に立っでもなく、ただ想像の快楽に身を委ねて漂うだけ。そんな、退屈な休日に起こったこと。
遠くで、何やら少年たちが大騒ぎしながら棒で何かを叩いているのが見えた。僕はその騒ぎに心底近づきたくないと思ったのだけど、何を叩いているのかだけは気になった。少年たちに気づかれないギリギリの距離を保ちな
桃太郎(ohuton Remix)
それは、昔の話だけど、ただの「昔」ではない。難しい言葉で言うならば有史以前。ブロリーの筋肉が60%ぐらい無くなったような様相のおじいさんが、お婆さんの反対を押し切って山へ芝刈りに行った。その山は、「竹」と呼ばれる、恐ろしいほど真っ直ぐで成長が早い棒がたくさんある場所。おばあさんはその奇妙な棒を神の一物か何かだと思っているみたいで、それを刈るおじいさんを恐ろしく思っていた。
しかしおじいさんは行く
蒟蒻ゼリーの美味しさの謎
蒟蒻ゼリーを食べていた。
21年生きてきた僕が、何かのきっかけでこの文章を書いていて、そのくせ始まりの1文がこれだ。なにか、最後に起こるんだろうなぐらいの期待感を込めてこの文章を読んでくれたら有り難い。
改めて、蒟蒻ゼリーを食べていた。
蒟蒻ゼリーは不思議だ。口に運んで噛んでいるとき、もう次のゼリーを開けて口に放り込む準備をしている。ここまで3秒ほど。無意識に行う至福の機械的で単純な運動は、
異世界転生したらたんぽぽだった
異世界へ何かただならぬものに変わって転生したいと思うことは、私のこの世界における諦めの一種のようだった。生きる世界を間違えた。こんなに息苦しいのは、もしかしたら自分が地球外生命体であるのではないかという考えを浮かべてしまうほど。また、それを本当の本当だと自分の中で錯覚してしまうほど、自分は自身の内側における限界を感じていた。だからこそ、異世界へ。この途方もない苦悩から開放してくれる、ただ一つの、
もっとみる最後にあんまり面白くないことを言う日記
自分が不幸になれば他の人が幸福になるのではないかとたまに思うことがあります。でも、そう思うことで今の自分に満足していて、変わろうと思う自分から逃れようと一生懸命になっている事も確か。
変わることは面倒くさいよね。
走って転んで、そのまま起き上がらずに地面で這いつくばってたほうが楽ちんなんです。
絶望にもいろいろな種類があり、希望にもいろいろな種類があります。
たくさんの人間に関われることを希
今年の冬は鋼鉄のようでした(訂正前)
将来、科学の力で天国へ行けるようになります。
天使の頭のあれがプラスチックで出来ていたことにあなたは興醒めした様子でした。あの時の沈黙は、一瞬人類が消えたような恐ろしい美しさすら感じました。
その後、あなたは私に冷たく微笑んでこう言ったのを今でも覚えています。
「今年の冬は鋼鉄のようだ」
人間の作った最も大きな後悔
84mm×153mm×10mm
某動画サイトに公開された
人間が天使になる様