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本や映画や音楽のnote。

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読みたい本や映画や音楽について。
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#読書感想文

「阿久津隆」という人の文章を知って、と8月9日の日記

夏休み最終日です。

最後が3連休って、あえてそうしたのですが、やっぱりちょっとだけホッとします。

心身の調整日に使えるというか、今週仕事が4日間しかないということもあって、リハビリには丁度いいんです。

そんな中、少し気になる「人」と本を介して出逢うことができたので、夏休みの宿題的なノリで読んでいる本の読書感想文(まだ読み終わっていない)を書いてみますね。

東京は初台にある<本の読める店>「

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「書く」をアップデートするために読んだ本、と8月7日の日記

ここ最近、「書くこと」について、考えたり、学んだりすることが多くなってきました。

ぼくは「書くことは、マラソン」だと思っているんです。

呼吸、手足の動き、向かう方向を一定のペースに保ち、少しずつ前に進んでいくスポーツ。

一時的にガーッとスピードをあげるとバテてしまうし、続けるのが大変になっていきます。

逆説的なんですが、ぼくにとっては「毎日続けること」こそが、健康的に「書く」運動を続けられ

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本を汚す人きれいに読める人、と8月1日の日記

本を汚す人きれいに読める人、と8月1日の日記

こんな本を最近買いました。

この本の著者、ジョンキムさんについて少し。

この方の社会人向けの「キムゼミ」という講座があるんですが、ちょうど30歳になった時くらいに受講していた時期があったんです。

ぼくはその4期生だったんですが、今でもその当時の仲間とは近すぎず、遠すぎずちょうどいい関係を保っているんですね。

今度、その中の一人が始めたオーガニックカフェに行くんですが、とても楽しみです。

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吉本隆明の『共同幻想論』を読む、と7月27日の日記

吉本隆明の『共同幻想論』を読む、と7月27日の日記

NHKの「100分de名著」という番組をよく観ています。

今月は吉本隆明さんの「共同幻想論」でした。

ちなみに来月はミヒャエル・エンデの「モモ」です。これも楽しみ!

この本は、“戦後、最も難解な本”とある通り、とても難しいんですね。

普段、読みやすいリズムとか、息抜きとしての読書をしているから、久々に真剣に取り組んで、頭と心を使った1冊でした。

と言っても、本編ではなく、NHKテキストの

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人生100年時代の社会に対する創意工夫  ("The New Long Life" 『LIFE SHIFT 2』リンダ・グラットン) | きのう、なに読んだ?

人生100年時代の社会に対する創意工夫 ("The New Long Life" 『LIFE SHIFT 2』リンダ・グラットン) | きのう、なに読んだ?

リンダ・グラットン&アンドリュー・スコットの新著「The New Long Life」を読みました。2016年に出版された「ライフ・シフト」(The 100-Year Life) の続編です。

「人生100年時代」というフレーズは、もはや目新しくもないほど、頻繁に耳にするようになりました。その発端となったのが、リンダさんたちの前著「ライフ・シフト」でした。リンダさんは2017年には安倍首相の諮問

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「あえて飲まない」という選択、と7月14日の日記

「あえて飲まない」という選択、と7月14日の日記

ほぼ日でおもしろい対談企画がありまして、それを読んでいたのですが、これです。

糸井重里さん(下戸)と、投資家の藤野英人さん(下戸)の下戸対談。

もうこの時点でおもしろいんですが、内容はもっとおもしろくて、下戸な人たち、つまり「お酒を飲めない、飲まない人たちの市場って、かなり大きいですよね」という話なんです。

サントリーの社員さんとか、元博報堂でサントリーの担当を20年くらいやっていた方のイン

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風はいつか雨になるし、親は子どもに傷を託す ー 村上春樹「猫を棄てる」を読んで

風はいつか雨になるし、親は子どもに傷を託す ー 村上春樹「猫を棄てる」を読んで

めずらしく、最初から最後まで大真面目です。

ムラカミハルキとキシダナミ28年の人生で、こんなにもたくさんの作品名を言えるのに、一度も読んだことのない作家は村上春樹さんだけだった。

14年前に突然死んだ父の本棚には「ノルウェイの森」が並んでいた。

ときどき場所が変わっていたから、たぶん、父は何度も読み返したのだと思う。

父の熱量は、すさまじかった。

「春樹、春樹」と、知人でもない名前が、時

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「女帝 小池百合子」はファンタジーのようなノンフィクションだった、と6月26日の日記

「女帝 小池百合子」はファンタジーのようなノンフィクションだった、と6月26日の日記

今週、久しぶりに夢中になって読み耽っていたこの話題の本。

何度も書いてしまっているけど、とんでもなくおもしろい内容でした。

もし、気になっている人がいたら、このタイミングで読んでみてほしい。全力でおすすめできるし、きっと読んだら同じような気持ちになると思うんです。

奇妙だったのは、読み進めているうちに「この本は小説だっけ?」って思うほどに、出てくる内容は衝撃的だし、いろんな人々の人生が小池さ

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湯を沸かすほどの熱い愛ってなんだ?

湯を沸かすほどの熱い愛ってなんだ?

金曜の夜は大体森下の居酒屋でまぐろユッケを食べていたのだけど、コロナ禍ということで、別の楽しみ方を見つける必要が出てきた。
そんなわけで最近の花金は映画を観ている。
動画配信サービスさまさまなのである。

所属している会社は、コンテンツの勧め方が上手な人が多くて嬉しい。
先週は同僚さんの書いたnoteを読んで、「湯を沸かすほどの熱い愛」を。そして今週はまた別の同僚さんの勧めで「インター・ステラー」

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『モモ』は傾聴とリーダーシップの書だった | きのう、なに読んだ?

『モモ』は傾聴とリーダーシップの書だった | きのう、なに読んだ?

『モモ』を久し振りに再読した。

『モモ』を初めて読んだのは小6の時。中学入試の面接の待ち時間に読む本を買おうと、書店で偶然手に取ったものだ。以来約40年、大切にしてきた。今も本棚のトップポジションに置いてある。

この物語の世界では、人々はゆったりと生活を楽しんでいた。世間話をし、自然に親しみ、子どもたちは空想にふけっていた。しかし、時間泥棒がいつのまにか人々の間に忍び込み、「時間を節約して貯蓄

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