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好きなことを好きなように語るだけの場所として。

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最近の記事

【この親にして】ボーはおそれている【この子あり】

 前売り券を購入しておきながら、公開から2週間以上経ってようやく鑑賞。  前作の勢いと異なり、公開規模が縮小されていると思うのも納得。2回目を見たいとは思わせない、3時間の大作である。  集中力のある、もとい勘のいい鑑賞者ならば、二転三転する本作でも、ある時点で「これはすべて母親が仕掛けているのでは?」という嫌な予感を抱くはずである。  私が気付いたのは「実家に辿り着き、階下に降りて、母親の遺体を確認する」というシーンでだが、その階段の柱に年齢ごとにボウの写真が飾ってある、

    • 【かわいい子には】哀れなるものたち【旅をさせよ】

       近所の映画館で平日に鑑賞。  R18ということで、落ち着いた客層。とてもよい環境だった。  ヨルゴス・ランティモスの作品は「聖なる鹿殺し」あたりから監督名を認知し始めたのですが、それ以前にも「籠の中の乙女」や「ロブスター」とかは見ていたので、テイスト自体は前から大好きだったようです。  そんなわけで「哀れなるものたち」。映画館にあったチラシのデザインに惹かれ、監督の名前を確認したら──! だったので、いそいそと見に行きました。  感想は1回だけの視聴での印象で書いてますの

      • 【わ、和田ァ…】カラオケ行こ!【映画感想】

        近所の映画館にて鑑賞。 脚本が野木さんなので基本的には何の心配もしていませんでしたが、キャッチコピーの「青春も延長できたらいいのに」を見たときに、そういう話だったかな?と一抹の不安を覚えました。 が、映画を見て、これは確かに青春映画だ!と思いました。うまくそこに着地させたというか。 というか、和田くんですよ、和田くん…。そして、映画を見る部の子! ※以下、読み返すと、ほぼ和田くんと映画を見る部の子の話をしています。狂児と聡実の話を読みたい人は他をあたってください。 ※書き手

        • 【満を持して】ダンジョン飯【大興行だよ】

          12/8に一度見てからの、12/10の舞台挨拶付きでおかわりしてきました〜! ※原作ファンなので先々の展開のネタバレを含みます トークショーメモ(印象に残ったところ、時系列ではない ・登壇者の方々はスタッフオリジナルのTシャツみたいなのを着ていた ドラクエの戦闘シーンパロ?みたいな?(ちょっと欲しい ・声優さんが出るトークショー初だったのですが、さすが芸能関係、喋りがうめぇ…となる(つい、スタッフ関係のトークショーと比べてしまう笑 ・ライオスの思考回路が掴めない熊谷さんは「

        【この親にして】ボーはおそれている【この子あり】

          【どうしようもなく面倒で】キリエのうた【かわいい女たち】

          この才能のために映画の1本も撮り下ろすよね。っていう説得力がアイナ・ジ・エンドの歌声にはあり、それがすべての映画だと思いました。 岩井作品は、短編含め、結構見てきましたが、今作にはセルフオマージュが多かったように思います。 その中でも、同じくウタモノとして共通点が多いのは「スワロウテイル」でしょうか。CHARAをボーカルとした円都バンドは、2016年に再結成されて新曲を出してびっくりしました。 しかし、岩井映画史的に、この作品はCHARAがいるから、ウタモノになったという言

          【どうしようもなく面倒で】キリエのうた【かわいい女たち】

          【おかわり】兎、波を走る【劇場に座り込んでいるのは誰か】

          運良くリセールに当たりまして、おかわりできました。 2回目を見て大正解。前回は席の近さと問題の理解度が足りなかったせいか、思った以上に引き摺り込まれていたようです。今、感想を読み直すと、大変恥ずかしい。 お譲りいただいた席が超良席で、ほどよく舞台から遠く、全体像が眺められ、かつほぼセンター! 演出意図を含め、かなり解像度が上がりました。1回目の時はラスト付近の奥はほぼ見えなかったからねw そして、前回、うまく受け取れなかった「あなたの話なのよ」(by『オイル』)をちゃんと受け

          【おかわり】兎、波を走る【劇場に座り込んでいるのは誰か】

          【感想】君たちはどう生きるか

          ジブリのババアキャラを愛する者として、開始数分でかわいいババアが7人も出てきた時点で、これはもう大ヒット間違いなしでしょ!?って思いました。グッズ化を期待しています。 いいか、鳥よりもだ!! ババアをグッツ化せよ!!! 以下、ネタバレ感想です。 映像表現については、私が書けるほどのことはないので触れてません。 長尺に感じた理由 いきなりマイナス面から書きますが、本作、かなり長尺に感じました。しかし、上映時間だけ見ると、「もののけ姫」や「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピ

          【感想】君たちはどう生きるか

          【猫は死ぬ】怪物【ミステリーなのか、ヒューマンドラマなのか】

          キャッチコピーとCM程度の事前情報で鑑賞。 原作があるのかと思えば、映画オリジナルっぽい。ノベライズがあるそうなので、映画のための脚本。からの、小説なのかな? ラストシーンと音楽が美しく、鑑賞後は満足感がありましたが、よくよく考えると設定に無理がある映画であとからイライラが沸いてくるw 脚本が良かっただけにとても残念。 三幕構成で、一つの事象に対して各章の視点者から語られることで徐々に「真意」が明らかになっていくという構造。パク・チャヌク監督『お嬢さん』を思い出しました。最

          【猫は死ぬ】怪物【ミステリーなのか、ヒューマンドラマなのか】

          【観劇】兎、波を走る【当日券チャレンジ記録あり】

          先に、当日券チャレンジの記録を残します。 ご参考までに。 1人でも多くの方にこの舞台を見てほしいです。 チケの販売開始は18時。18:15にロビー開場、19時開演なので、前方であれば1時間くらいの空きがあるので軽食くらいは取れる。 今回は、平日の19時公演狙い。15時くらいに並べばいいかな〜?と思いつつ、13時頃に顔を出したら既に4〜5人並んでいました…。慌てて後方へ並ぶ。S席ゲットだぜ。3時間ノンストップ公演なので、立ち見は死ぬと思ったからすごく嬉しい。 野田地図は毎度、

          【観劇】兎、波を走る【当日券チャレンジ記録あり】

          【LOOP8】ネタバレ感想② 個別エンドについて

          個別エンド感想 まとめ ネタバレ感想①と一部内容を重複するやも。 小説既読済み、各人の全イベントを見た前提。 クリアした順に並べてますが、感想の時系列はバラバラです。 小説を読んでからまた回収して、感想を書き足しました。…しかし、キャラ毎の贔屓が露骨じゃない? わかりやすく個人の所感をまとめると、以下の通り。 ◎タカコ、ベニ、マックス、ミッチ ◯イチカ △テラス、ホオリ、マキナ イチカ 個別エンド解放後、即回収しました。確認したいことがあったので2回も見てしまった。「ダ

          【LOOP8】ネタバレ感想② 個別エンドについて

          【LOOP8】ネタバレ感想② UI的な話と今後の展開について

          巷で散々出ている通り、ともかく動きが悪いです。加護や戦闘も演出カットできますが、微々たるもので、特に戦闘に関してはカットオンとオフの違いがわからないくらい。もう少しスピーディーにしてほしい。パーティキャラに指示もできないため、回復手段がない、体力が低いキャラは死ぬ、効率の良い戦い方ができないという不便さがある。 このあたりはそのうちアップデートで改善されると思いますが……。RPGとしてテンポが悪過ぎるので! 戦闘が苦痛になるのはマイナスなので! 繰り返しの会話と、主人公の動き

          【LOOP8】ネタバレ感想② UI的な話と今後の展開について

          【LOOP8】真エンド?クリア、ネタバレ感想①

          5周目にしてようやく プレイ時間35時間以上(スリープ含む Switch版 タイトルにループがつくが、ループの回数はトリガーにはなっていない? おそらくこの世界そのものが、神事としての繰り返しが元にあるので、1周目で真エンドに辿り着いたとしても、印象はそう変わらないと思う。 エンド条件とか確認したいけど、そういうのはひとまず置いておいてキャラ周り中心に感想をしたためる! コノハ コノハルートが真エンドである、を元に、ここから個別エンドが解放されると思うと信じている。 こち

          【LOOP8】真エンド?クリア、ネタバレ感想①

          【再演】Q:A Night At The Kabuki【感想】

           初日が延期になる中、果たして無事に幕は上がるのかと、当日、その席につくまで不安でした。そして、どうにか無事に見ることができました。  初演の時は2回見に行きまして、1回目は舞台にどえらく近い位置で役者の演技に巻き込まれ気味に感動を浴び、2回目は端っこの席でもその気持ちを引き摺って鑑賞を終えました。  再演の今回の席は遠からず近からず、しかし真ん中の良席でした。この舞台、後半が上下段に分かれて進行するため、全体を見渡せる位置で鑑賞したいと思っていたので、まさにうってつけの席位

          【再演】Q:A Night At The Kabuki【感想】

          【感想】女神の継承【犬は無事じゃない】

           タイトルでネタバレしていますが、犬は無事じゃない作品なので苦手な方は見ないでください。元より作中人物の生業が犬肉店だからさ…。  『哭声/コクソン』のスピンオフというか、続編というか、そういうところから出てきた作品だそうで、救いも容赦もない、無慈悲なホラーとして仕上がっています。モキュメンタリー形式と知らずに見ていたので、始まった時は「ん?」となりました。後半になって気持ち悪くなってきたのが難点でした(酔いやすいみたい)(カメ止めでも同じ状態になった)  特に後半の、完全

          【感想】女神の継承【犬は無事じゃない】

          【感想】劇場版「輪るピングドラム」後編【おかえりなさい】

           前編で興奮のまま綴った感想がこちら。  真面目な方の感想はこちら。  前編を見てから腑抜け状態で帰り着き、自宅の布団で号泣するという、「遅れてきた感動に打ちのめされる」映画体験を初めてしまして、その時に受けたものは先の二つで大体言語化できていると思います。  後編はだから、ある意味で予定調和な流れで、落ち着いて最後まで見ることができました。言うても、やっぱりこちら側へ帰ってきたときにはダダ泣きしましたが。今もこれを書きつつ、目が潤みます。  ありがとう、ピングドラム。  

          【感想】劇場版「輪るピングドラム」後編【おかえりなさい】

          【「語り手」の問題としてみる】アニメ「平家物語」【感想】

          はじめに  『平家物語』はミリ知らではない、3ミリくらいなら知っている。そもそもの興味関心は「物語」そのものではなく、成立史にある。そんな中途半端な立ち位置で、先日、映画『犬王』を鑑賞しました。  その映画には、私が「平家物語」という作品で知りたかった、琵琶法師たちの生活が、当時の受け入れられ方が、現代のロックで物語るというアレンジで確かに綴られており、大きな感動と満足と共に映画館をあとにしました。その時の感想はこちらに記しております。  さて、その最後に「アニメ版『平家物語

          【「語り手」の問題としてみる】アニメ「平家物語」【感想】