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写真というメディアを考える

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イメージ・コンテンツを制作する事は、視覚を通過して、人の心に問いかけることが一番のポイントだ。 人の心に問いかける事は、感性の同一性を得るということで、国境、時間という領域を超え… もっと読む
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2020年4月の記事一覧

Alfred Stieglitz-写真という方法論の確立の要だ!

Alfred Stieglitz-写真という方法論の確立の要だ!

アルフレッド・スティーグリッツ(Alfred Stieglitz, 1864-1946 US)
写真家、そして、近代における写真という方法論に多くの影響を与えた。
アルフレッド・スティーグリッツは、後継の多くの写真家に大きな影響を与えたことは確かだ。

1946年、ホーボケン(ニュージャージー州)に生まれる
1881年、ベルリンポリテクニック(Polytechnic)で写真化学を学ぶ。写真への動機

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写真家Edward Westonと「Group f/64」

写真家Edward Westonと「Group f/64」

その精密な即物的な造形美は哲学だと言われる。            エドワード・ウェストン(Edward Weston,1886-1958 US)
アメリカの写真家、「Group f/64」(*ストレートフォトグラフィ)の創設メンバー(1932)だ。
多くの作品は、8×10inch(8 by 10)の大判カメラ(木製)で撮影されている。
ストレートフォトグラフィ(Straight Photogra

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Charles Sheelerとモダニズム-アメリカの風景

Charles Sheelerとモダニズム-アメリカの風景

本日の主題は、チャールズ・シーラー(Charles Sheele)と、アメリカ・モダニズムです。

チャールズ・シーラー(Charles Sheeler,1883-1965)
アメリカの画家・商業写真家。
 アメリカ・モダニズムの創始者であり、精密派(Precisionism-準写真)と言う用語は、チャールズ・シーラーによって作られたと言われる。    また、そのスタイルは写真にも及び、20世紀の

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女性写真家Berenice Abbot-パリとニューヨークの文化的ハブ

女性写真家Berenice Abbot-パリとニューヨークの文化的ハブ

ベレニス・アボット(Berenice Abbott、1898-1991 US)アメリカ合衆国の女性写真家。ストレートフォトグラフィでの視点が著名だ。写真を通して、パリとニューヨークの文化的ハブの役割を果たした。

1898年、スプリングフィールド(Springfield-オハイオ州)に生まれ。
1921年、パリで、彫刻での活動を行っている。当時は、アメリカは、第1次世界大戦後の空前の大繁栄と言われ

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写真家Lewis W Hine-児童労働の社会的ドキュメンタリー

写真家Lewis W Hine-児童労働の社会的ドキュメンタリー

ルイス・W・ハイン(Lewis Wickes Hine, 1874 - 1940)
児童労働慣行の記録画像で著名だ、それは、社会問題を追求するドキュメント写真だった。
そして、児童労働法の成立に重要な役割を果たした。

正確には、ルイス・ウィックス・ハイン(ルイス・W・ハイン-Lewis Wickes Hine)20世紀初頭のアメリカ合衆国の写真家でインパクトのある倫理観を持って社会問題を追求して

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写真家Paul Strandの作品と理念

写真家Paul Strandの作品と理念

ポール・ストランド(Paul Strand, 1890– 1976 US)
アメリカ合衆国の写真家、映画監督・撮影監督。
アルフレッド・スティーグリッツやエドワード・ウェストンのようなモダニズム写真家と共に、写真を芸術としての確立した。いわゆる、*ストレートフォトグラフィ(Straight Photography) の作家だ。
ポール・ストランドのカメラワークは、アメリカ、欧州、そしてアフリカにも

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#3)写真史-ストレートフォトグラフィを考える(ベンヤミンの批評から)

#3)写真史-ストレートフォトグラフィを考える(ベンヤミンの批評から)

ストレートフォトグラフィ(Straight Photography,20th-21st)、その前夜に、ヴァルター・ベンヤミンは、その草稿で多様な予測をしている。(抜粋)

ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940,ドイツの哲学者・批評家)の著作「複製技術時代の芸術」から、部分引用すると・・・
写真や映画が出現したことで、「芸術作品の一回性」とともに「いま ここにしかない」という感覚は作品から追放

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#2)現在形写真史-ストレートフォトグラフィとデジタル時代の今

#2)現在形写真史-ストレートフォトグラフィとデジタル時代の今

ストレートフォトグラフィ(Straight Photography,20th-21st):作家の主観を排除した客観的表現(ストレート)は、現在系のプレス(報道写真)にも求められる。もう、報道カメラマンの演出は要らないということだ。

現在系(デジタル時代)ストレートフォトグラフィは、RAW画像(生データ)で撮影して、それを現像・加工して、JPEGにしてからクライアントに引き渡すことが多い。印刷が前

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#1)写真史-ストレートフォトグラフィの周辺

#1)写真史-ストレートフォトグラフィの周辺

ストレートフォトグラフィ(Straight Photography,20th初頭):それは芸術の1つのジャンルとして、写真を取り込んだ。

写真の創成期から、考える時、写真の創成期は、ダゲレオタイプの発生の前夜からだろう。
学際(がくさい)という言葉があるが、それは、知の共有だが、まさに、その時代は、その状況だった。
それまで、画家の仕事は、カメラ・オブスクラで肖像等を描く事であったが、それが、化

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女性写真家Dorothea Lange-障害からの展開

女性写真家Dorothea Lange-障害からの展開

ドロシア・ラング(Dorothea Lange, 1895-1965 US)
アメリカ合衆国の写真家、主には報道写真家。大恐慌時代の作品で著名だ。ドキュメント写真の発展に大きく寄与した。

1985年、ホーボーケン(ニュージャージー州)で生まれる。(ドイツ系移民の2世)
1902年、ポリオ(脊髄性小児麻痺)を発症し、衰弱し右足の機能を失った。(その当時は治療法がなかったのだ)
そして、足を引きずら

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Howard Kanovitzのハイパーリアリズムとは

Howard Kanovitzのハイパーリアリズムとは

ハワード・カノヴィッツ(Howard Kanovitz,1929- 2009 US)
画家(ハイパーリアリズム)・写真家(フォトリアリスト)
抽象的な表現主義からコンピューターイメージングまで50年のキャリアを持ち、フォトリアリズムとして知られる芸術運動の最前線だった。それは、表現の本質と主観、意味論、記憶との、複雑な関係の表象だ。その素材は、既存のメディアからの流用か、また、自分で撮った写真を使

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Larry Riversの絵画と評価の多様性

Larry Riversの絵画と評価の多様性

ラリー・リヴァース(Larry Rivers,1923-2002 US)
アメリカのアーティスト、画家、ミュージシャン、映画製作、そして俳優も行う。
ポップ・アートの先駆的者だ。ある意味、アンディウォーホルなどのアーティストの前身(祖父)と言われる。
簡単に言えば、抽象表現主義のスタンスと広告の商業的イメージを融合させた。
その業績は、アメリカの大衆文化の日常的なオブジェクトを、自然主義的アートと

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写真家Lee Friedlanderとコンテンポラリー写真

写真家Lee Friedlanderとコンテンポラリー写真

リー・フリードランダー(Lee Friedlander、1934- US)は、アメリカの写真家。ゲイリー・ウィノグランド、ダイアン・アーバス等と共に、いわゆるコンテンポラリー(現代的な)写真家(Contemporary Photographer)を代表する1人であるとともに、20世紀後半を代表する写真家の1人でもある。

そのフリードランダーの写真は、気負いなく、どこにでもあるアメリカの風景を写

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Marvin Israel-伝説のアートディレクターの絵画

Marvin Israel-伝説のアートディレクターの絵画

マーヴィン・イズラエル(Marvin Israel,1924-1984 US)
:アメリカのアーティスト、写真家、画家、そして、アートディレクターだった。
今回は、そのMarvin Israelの絵画に、スポットを当てる。
その絵画は、モダンでシュールであり、抽象的な視点で知られている。
その絵画の語っているものは、多様な解釈ができるだろう。
それは、どうやら、こちら側の解釈の問題かも知れない。

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