Ayane Tanizaki (谷崎文音)

📖Women's Romance Fiction Author (Conte…

Ayane Tanizaki (谷崎文音)

📖Women's Romance Fiction Author (Contemporary・Fantasy・Historical・Mystery・Erotica・BDSM・Kinbaku) おまとめリンク:https://potofu.me/ayane-tanizaki

マガジン

記事一覧

固定された記事

【新刊】鈴のアンクレット

といっても販売する場所が増えた、ってことなんですが……(笑) これまでAmazonのみで販売していた電子書籍をそのほかの配信サイトからでも買えるようにしました。これも…

慰めてくれるもの

「ひとなのか」が過ぎた。 過ぎてみると、この一週間、時間の感覚というものが全くなかった気がする。母が亡くなった当日、アラームが鳴り響く中顔を合わせた母は、もう亡…

供養は「感謝状」

もろもろの手続きをあらかた済ませた。あとは来週、一気に法的な手続きをするだけになった。それが終われば今度は仏壇やらなにやらと用意せねばならない。 喪明けとなる四…

ひとなのか

亡くなった日を「一日目」としたとき、今日が七日目である。 香典返しの手配をしたり、親族に挨拶回りしたりと多忙といえば多忙であった。それに家事もあったし、一人の時…

火葬を終えて

火葬→納骨と忙しかった午前中。帰宅してすぐ昼食そして寝てしまった。自分では疲れていないと思っていたがそうではなかったらしい。 今朝はいつもと同じ時間に起きた。ち…

墓掃除

晴天のした、墓掃除をしてきた。およそ10年ぶりに墓に行き、せっせと雑草を取り除いて、母を収める場所を綺麗にしてきた。一緒に掃除してくれた従兄弟とその奥さんといろい…

墓掃除、前夜

母が亡くなった翌日は、葬儀屋との打ち合わせから一日が始まった。 青森市では、死亡診断書を提出する前に火葬場の仮予約をする。打ち合わせに入る前に火葬場にスケジュー…

一悶着

もともと朝が弱いのに、仕事についたおかげで早起きになってしまった。そしてそれは休みの日も、今もである。夫氏が起きるまでコーヒーを飲みつつボーっとする30分のあいだ…

臨終

母が亡くなった。かぞえ81才、長生きと言われれば長生きだろう。 「そのとき」うろたえたり動揺するかもしれない、と思っていたが、自分でも驚くほど冷静だった。 金曜日…

たぶん、さいご

6月後半グアムに行く。たぶん最期の海外旅行になるだろうから、夫氏はグアムでゴルフ三昧を計画しているようだ。 夫氏が勤務している会社に連なる福祉厚生グループでは、…

「先」を知っているだけに……

シーズン3見終えました、バビロン・ベルリン。最終話は世界大恐慌襲来。 ドイツの歴史に詳しくない私でも知っている「ナチスドイツの台頭」からの第二次世界大戦、ドイツ分…

近代ドイツの光と影

ミステリー作品が好きです。特に海外の、歴史を絡めた謎解きが好きです。そういう意味では【バビロン・ベルリン】は、謎解きしながら近代ドイツの歴史を学べるいい作品と言…

Zu Asche, zu Staub. -灰へ、塵へ-

1929年ドイツ。第一次世界大戦の折心に傷を負った刑事が、ある特命のためにベルリンに向かったが……。というのがドイツ発ミステリードラマ【バビロン・ベルリン】の序章。…

後悔→反省→変化

GWなので夫氏の実家へ行ってきた。正月から継続している義弟の妻の「追い込まれよう」はさらにひどくなっていて、どうしたものかとずっと考えている。 義弟の妻の悩みは、…

【金の糸と黒の糸】販売終了のお知らせ

Amazonで販売している「金の糸と黒の糸」ですが、4月26日(金)を持ちまして販売を停止します。それに伴いKindleアンリミテッドも終了となります。 📕【合本版】金の糸と…

「前にも言ったでしょ」は禁句

3年ぶりに仕事をして三ヶ月が過ぎた。一応新人、若葉マーク、先輩方に教えを請う機会が圧倒的に多いのだが、そんななかで「あー……」と遠い目をしてしまうというか、すん…

【新刊】鈴のアンクレット

【新刊】鈴のアンクレット

といっても販売する場所が増えた、ってことなんですが……(笑)
これまでAmazonのみで販売していた電子書籍をそのほかの配信サイトからでも買えるようにしました。これもすべてブリック出版さまのお力添えのおかげです。この場で申し上げることではないのですが、昨年からずっとご指導いただきましたブリック出版さまに心より感謝申し上げます。

はじまりは「誘惑」
悠里(ゆうり)は仕事のかたわら大人の女性向け恋愛

もっとみる

慰めてくれるもの

「ひとなのか」が過ぎた。

過ぎてみると、この一週間、時間の感覚というものが全くなかった気がする。母が亡くなった当日、アラームが鳴り響く中顔を合わせた母は、もう亡くなっていたので、死亡確認するまでの短い時間くらいしか悲しむ時間がなかったと思う。実際、感情を御しきれず落涙したのは母と対面してから死亡確認する医師が来るまでだったし、その後葬儀屋に連絡したあとは、夫氏とともにこれからのスケジュールを確か

もっとみる

供養は「感謝状」

もろもろの手続きをあらかた済ませた。あとは来週、一気に法的な手続きをするだけになった。それが終われば今度は仏壇やらなにやらと用意せねばならない。

喪明けとなる四十九日のあとに来る盆が新盆というので、今年の盆がそれにあたる。本音を言えばそれまでにちゃんとした仏壇をと思っているが、今年の盆は難しい。なので一周忌までにと目標を変えた。

供養は、結局のところ自己満足でしかないと思っていた。が、時間が経

もっとみる

ひとなのか

亡くなった日を「一日目」としたとき、今日が七日目である。
香典返しの手配をしたり、親族に挨拶回りしたりと多忙といえば多忙であった。それに家事もあったし、一人の時間がほぼなかった。
今日も夫氏を会社に送り出し、昨日の後片付けをする。全てやり終えてすぐ睡魔に襲われた。二時間ばかり横になっただろうか。すっきりはしない。だるい。もう少し眠かった、これ以上寝たら一日中倦怠感を抱くことになりそうだったし起きた

もっとみる

火葬を終えて

火葬→納骨と忙しかった午前中。帰宅してすぐ昼食そして寝てしまった。自分では疲れていないと思っていたがそうではなかったらしい。

今朝はいつもと同じ時間に起きた。ちなみに母が亡くなった日の夜から眠れないということはなく爆睡なので、めざめはすっきりだった。ただ、その日やらねばならないことを頭の中で整理しながらコーヒーを飲んでいるうちに気持ちがどんどん重くなるだけ。
今朝は気合いが入っていた。母の古くか

もっとみる

墓掃除

晴天のした、墓掃除をしてきた。およそ10年ぶりに墓に行き、せっせと雑草を取り除いて、母を収める場所を綺麗にしてきた。一緒に掃除してくれた従兄弟とその奥さんといろいろな話をしながらやったところものの30分で終わった。

従兄弟の奥さんから聞いた話だと、母が死んだ日は、月こそ違えど母の姉の夫が旅立った日らしい。それに火葬にする日も、同じく月違いだが母の姉の命日だという。不思議なこともあるもんだと心の中

もっとみる

墓掃除、前夜

母が亡くなった翌日は、葬儀屋との打ち合わせから一日が始まった。
青森市では、死亡診断書を提出する前に火葬場の仮予約をする。打ち合わせに入る前に火葬場にスケジュールを聞いてくれていたようで、そのなかで一番早い日にした。

昔むかし、遺族年金やら年金受給者の死亡届に添付されている死亡届の写しを見飽きるほど見たものだった。仕事なので「資料」としてしか見えていなかったものだが、母の死亡診断書はそれらとはま

もっとみる

一悶着

もともと朝が弱いのに、仕事についたおかげで早起きになってしまった。そしてそれは休みの日も、今もである。夫氏が起きるまでコーヒーを飲みつつボーっとする30分のあいだ、寝床へ向かうハムスターを眺めていることが多い。

母が亡くなって二日目の朝はいつもどおりだ。昨日だってそうだ。昨夜は大変だったなあと振り返りつつ、ふだんと変わらぬ朝を迎えた。
母が亡くなった当日の夜は爆睡、そして昨日も爆睡。昨日は葬儀屋

もっとみる

臨終

母が亡くなった。かぞえ81才、長生きと言われれば長生きだろう。
「そのとき」うろたえたり動揺するかもしれない、と思っていたが、自分でも驚くほど冷静だった。

金曜日、仕事を終えて帰宅したあと病院から電話が来た。呼吸が苦しくなったようで酸素吸入を始めたが、午前中はまだ会話ができていたが午後からはできなくなったという。意識レベルも低下しており、覚悟をしてくださいとのこと。このとき思ったことは、覚悟など

もっとみる

たぶん、さいご

6月後半グアムに行く。たぶん最期の海外旅行になるだろうから、夫氏はグアムでゴルフ三昧を計画しているようだ。

夫氏が勤務している会社に連なる福祉厚生グループでは、数年に一度全社の人間とその家族を対象に海外旅行を企画している。ここで「あw」と思った方はお口にチャックな。で、結婚してから何度かこの旅行に参加していたりする。

最初に参加したのはラスベガスだった。奇しくも新婚旅行で行った場所だ。で、ハネ

もっとみる

「先」を知っているだけに……

シーズン3見終えました、バビロン・ベルリン。最終話は世界大恐慌襲来。
ドイツの歴史に詳しくない私でも知っている「ナチスドイツの台頭」からの第二次世界大戦、ドイツ分割……と、これから起きる出来事に登場人物たちがどう絡んでくるのか気になるけれど見るのが怖い。

シーズン1から駆け足で見てきて、なんとなくですが、ドラマで描かれるヴァイマル共和国が現在の日本と重なっている気がします。心に潜む未来への漠然と

もっとみる

近代ドイツの光と影

ミステリー作品が好きです。特に海外の、歴史を絡めた謎解きが好きです。そういう意味では【バビロン・ベルリン】は、謎解きしながら近代ドイツの歴史を学べるいい作品と言える気がします。

Zu Asche, zu Staub. -灰へ、塵へ-でも書きましたが、第一次世界大戦後のドイツ・ベルリンが舞台。
歴史に詳しい方は分かると思いますが、第一次世界大戦時はまだ専制国家だったドイツが敗戦で共和制になります。

もっとみる

Zu Asche, zu Staub. -灰へ、塵へ-

1929年ドイツ。第一次世界大戦の折心に傷を負った刑事が、ある特命のためにベルリンに向かったが……。というのがドイツ発ミステリードラマ【バビロン・ベルリン】の序章。
ちなみに掲載した動画で歌を歌っているのはシーズン1・2の鍵を握る男装の歌手で、画像に写っている女性は、いずれ彼の助手となる、いわゆるヒロインである。

【バビロン・ベルリン】は、ドイツ人作家 フォルカー・クッチャーの「ベルリン警視庁殺

もっとみる

後悔→反省→変化

GWなので夫氏の実家へ行ってきた。正月から継続している義弟の妻の「追い込まれよう」はさらにひどくなっていて、どうしたものかとずっと考えている。
義弟の妻の悩みは、義母から監視されているのがしんどいだった。正月に話を聞いたところ、パートに行くとき、帰ってくるとき、義母から「見られている」という。しかも帰宅時には、家の玄関でまるで自分を待っているような行動をしているとか。それに加えて、たびたび義母のも

もっとみる

【金の糸と黒の糸】販売終了のお知らせ

Amazonで販売している「金の糸と黒の糸」ですが、4月26日(金)を持ちまして販売を停止します。それに伴いKindleアンリミテッドも終了となります。

📕【合本版】金の糸と黒の糸(電子書籍版:イラスト・あとがきつき)
表紙・イラスト:コマKOMA

📙【合本版】金の糸と黒の糸(電子書籍版:イラスト・あとがきなし)
表紙:コマKOMA

※いずれもKindleアンリミテッド(読み放題)対象

もっとみる

「前にも言ったでしょ」は禁句

3年ぶりに仕事をして三ヶ月が過ぎた。一応新人、若葉マーク、先輩方に教えを請う機会が圧倒的に多いのだが、そんななかで「あー……」と遠い目をしてしまうというか、すんとなってしまうことが多発している。

「前にも言ったよね」
指摘の後のこの言葉、実は禁句なのだ。なぜならこの言葉を口にされたら聞けなくなってしまうからだ。結果どのようなことが起きるか、それはこの言葉を言った相手に教えを請うことをしなくなるし

もっとみる