ぼろこ

言葉と絵と音楽が好きです。2人の娘を育てています。

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最近の記事

仕事

年末から繁忙期でずっと忙しかった日々が、少し落ち着いてきた。在宅で文字起こしの仕事を始めて、今年で12年目になる。会議や講演会やインタビュー、番組、裁判用資料など、さまざまな音声を打ち込んで文字にする仕事だ。 打ち込みながら、分からない単語が出てくるたび検索し、打ち終わったら最初から聞き直して聞き間違えや聞き落としを確認し、最後は全部読み直して、誤字脱字、表記の揺れなどの確認をする。地味な作業の繰り返しで、長時間作業していると、目も肩も腰もガチガチになる。特に音質のひどいとき

    • 太宰治とまふまふ

      中学生のころ『人間失格』を読み、ああこれは私のことだ、と打ち震えて以来、太宰治は私の一番好きな文豪だ。この人だけは私の暗い部分を分かってくれる……そんな甘く苦しい幻想を抱かせてくれる巧みな文体が大好きで、読むたび恋する気持ちになる。 20代前半のころ、太宰治を好きと言うと、訳知り顔で「そういうのに傾倒しがちな年頃だよね」というようなことを言う人がいて、何となく嫌な気持ちになったものだが、アラフォーの今でもちゃんと変わらず大好きだということを、声を大にして言いたい。 そして、今

      • 東京が大好きだった

        何かを少し書きかけては諦めて、下書きばかりがたまってしまった。日々のことを書こうとしても、これといって書きたいことが浮かんでこないのは、自分の日常に誇りを持ち慈しむことが、うまくできていないからだろう。だから、今日の出来事や思いを文章にしたいという欲求がなかなか湧いてこなくて、辛うじて浮かぶ今日一日の感想は、「まあ、ふつう」という具合。 東京に住んでいた頃は、自分の日常の中にいくらでも書きたいことがあって、日々しゃかりきにブログを書いた。大学時代から10年間、いちばん元気い

        • だれかへ宛てた歌

          さらけ出す覚悟を君がしたならば長く愛する準備をしよう 落ち着けよ泣かれちゃったら軽薄に笑い飛ばして許したくなる 大丈夫じつはそれほど好きだったわけじゃないから嫌いもしない ふたりとも夢の中では若いまま目も合わせずにじゃれ合っている うやむやなままでいましょう誰だって生まれながらの悪人じゃない 背を向けて時間をかけて洗濯をたたむあいだに謝りなさい

          娘たちの選ぶ絵本ベスト5

          先日絵本の話をここに書いたら、ますます本棚の絵本たちが愛しく思えてきて、娘たちに、「本棚にある絵本の中で、現時点の特別好きな絵本ベスト5を挙げるとしたらどれ?」と聞いてみました。ふたりは「急に何?」と言いながらも、楽しそうに選んでくれて、その結果がとても興味深かったので、ここに記録します。 長女『太陽へとぶ矢』ジェラルド・マクダーモット 長女は小さいころからこの絵本がやけに好きで、結構大きい子向けの内容に思えたので、なぜこの絵本が彼女にとって特別なのか当時はとても不思議で

          娘たちの選ぶ絵本ベスト5

          こういう人間

          自分の目の前にいる人を、いい人だと思い込みたがってしまう、全力で信頼したがってしまうところがある。スーパーのレジですら、それが発動してしまうから、ちょっとそっけない対応を取られただけで、大きなショックを受ける。そして、攻撃的な気持ちになる。もちろん本当に攻撃はしないけれども、心のなかで毒つく。勝手に期待しておいて、いい迷惑だ。 よくいわれるように、「いい人」というのは自分にとって都合のいい人でしかないわけで、実際、みんなそれぞれ事情を抱えて生きていて、都合のいい人でいられる

          こういう人間

          今、楽しく見ているドラマたち

          ピントのぼやけた私の心を生き生きと元気にしてくれる力の源、それはドラマ。楽しみなドラマがあるだけで、一週間が一段の五線譜となり、一日一日が音符になって、日々をすべらかに奏でるのです。 今、日本のドラマで楽しく見ているのは、『光る君へ』、『不適切にもほどがある』、『Eye Love You』の3本です。 始まる前から楽しみにしていた『光る君へ』は、期待以上のわくわくどきどきをくれています。オープニングから麗しい物語の世界に入り込んで、毎週あっという間に終わってしまいます。こ

          今、楽しく見ているドラマたち

          絵本とCDどうしよう問題

          本棚に並ぶたくさんの絵本を、気付けばちっとも読まなくなった。 娘たちが小さいころは、それを口実にして、古本屋を巡ってはどっさり絵本を買って帰った。最高に楽しい買い物だった。絵と文字と声を同時に味わえる絵本には、生きる力がみなぎっている。いい声をつくって、心を込めて朗読すると、心がふくふく満ち足りてくる。本棚に絵本のある風景が大好きで、絵本が増えるごとに幸せだった。 小さいころは、毎晩寝かしつけに絵本を読み聞かせていた。子どものためというよりも、ほとんど私の自己満足だ。寝る前

          絵本とCDどうしよう問題

          大切にされないなら大切にしない

          この人、私のことそれほど大切じゃないんだな、と、気付いてしまう瞬間があって、そういうとき、胸の奥が、ずんと痛む。もう私は若くないけれど、その痛みの強さと重たさは、少女の頃と変わらない。むしろ、若い頃ほど跳ね返す力がないぶん、悲しみが長く尾を引く。 自分を大切に思われていないという実感は、生きる力を著しく削ぐ。私にとってとても深刻な痛みだ。そういうことが続くと、誰かを大切に思うのが怖くなるし、自分自身のことも、大切に思えなくなる。だからいつの頃からか、私は自分の心を守るために

          大切にされないなら大切にしない

          おかあさんといっしょ

           幼いころからの習慣で、子どもたちの朝にはEテレが欠かせない。10分刻みで移り変わる番組を時計代わりにしながら準備して、『みいつけた!』のオープニングとともに次女が出発し、エンディングの流れ始めるころ長女が出発する。  子どもたちを送り出してから、自分の朝食を準備して、ほっと腰を下ろすと、付けっぱなしのテレビでは『おかあさんといっしょ』が始まっている。NHK朝ドラの時間まで、それをぼんやり眺めながら朝食を食べるのが、私のお決まりパターンだ。子どもはとっくに対象年齢を過ぎてしま

          おかあさんといっしょ

          君に決めた

           noteでこうして文章を書くようになって、何となく、日々が楽しい。もともとこうして書くことが好きで、数年前まで長いあいだブログで日記をつけていたのだけれど、生活の変化がいろいろあって書くことがしんどくなり、やめてしまった。それからしばらくして、このままでは完全に自分を見失いそうだと思い、何度かまたブログを始めてみようとしたものの、まともな記事は書けないまま消してしまい、一度投げ出してしまったことをもう一度始めるのは、最初に始めたときよりもずっと力がいることなのだと知った。

          君に決めた

          土日。思春期。

           冬休みが終わって1週間たち、私の仕事も始まって、2024年の日常が動き出した。この土日は日用品の買い物へ出たり、家族で桃鉄ワールドをしたりして、穏やかに過ごした。冬休み中に買って4人プレイで始めた桃鉄ワールド、今はもう何十年目かに突入していて、休みのたびに数年ずつ進めている。現在、次女が1位、夫が2位、長女が3位、私が最下位だ。  数年前まで、土日休みには一家で頻繁に公園へ行っていたものだけれど、子どもたちが大きくなるにつれて、だんだんとその回数は減ってきた。もう、ちょっと

          土日。思春期。

          『トッケビ』で短歌

          去年の晩秋『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』を見て大好きになり、できることなら素晴らしいシーンの数々を絵にしたくて、実際少し描いてもみたのだけれど、画力が全然足りなくて断念しました。それでも、あふれる想いを何か形にしたくて、短歌にしてみました。短歌は、私の好きな表現のジャンルです。今日は主に前半から中盤ぐらいまで。 あなたからぶっきらぼうに告げられた花言葉その意味を眺める ウンタクとキム・シンの出会いのシーン。初めてのトッケビ召喚。そばの花束と海が、こんなにロマンチックな

          『トッケビ』で短歌

          今年の目標?

           今日から娘たちの新学期が始まった。正月明けから部活の始まっていた長女と違い、次女は2週間ぶりの学校ということで、昨日、少し憂鬱そうにぐずぐずと準備をしていた。それでも今朝は、きぱっと起きて、朝ご飯もしっかり食べて登校していったので、一安心。3学期、楽しく健やかに過ごせますように。私は久しぶりに自分一人の家で、家の掃除など思い切りできて、気持ちが良かった。  掃除機をかけながら、今年の目標を考えてみたものの、どうもふわふわして、これといった目標は定まらない。まずは、健康に気を

          今年の目標?

          ここ一年ではまったドラマ

          最近、私にとって一番の楽しみは、ドラマを見ること。見た作品数は少ないのだが、2023年は、ドラマにたくさん元気をもらった。現実社会を生きていくため、心にフィクションを敷き詰める。 NHKの朝ドラは、毎日習慣で見ている。『らんまん』はとても楽しかった。最終回はボロボロ泣いた。現在放送中の『ブギウギ』は、今つらい展開で朝見るのが少ししんどいけれど、これから戦争が終わって、明るくなっていくのを心待ちにしている。 夜のドラマでは、『ブラッシュアップライフ』がとても良かった。リアル

          ここ一年ではまったドラマ

          今日に似たあしたが続きますように

          10歳の次女が、元日から日記を書き始めたので、私も真似して始めてみる。紙のノートに書きつけるのでは続かないから、こちらのnoteで。続けられるかな。 お正月に、大きな地震が起こり、遣る瀬無さが募った。どんなに多くの人が平穏な日常を祈っても、思いがけないことが、思いがけないタイミングで起こってしまう。それでもやっぱり、祈ることしかできない。多くのことは望まない。ただ、平穏な日々を。苦しみに救いを。 夫は今日から仕事、中学生の長女も今日から部活が始まった。私はまだ今のところ仕事

          今日に似たあしたが続きますように