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ホストファミリーとしてデビューするまで

「ホストファミリーボランティアをしたい」とダンナさんに言ったのは、かれこれ10年以上前。末っ子が1歳のときだった。

フルタイムの共働きで、双方の実家から遠く、ダンナさんと2人で毎日を何とかまわしているようなドタバタ生活。保育園の送り迎えやら、上の子たちの少々お年頃の時期やら、学校行事やらで、わちゃわちゃしていた頃。

部屋が余分にあったわけでもなく、3LDKに家族5人暮らし。そんな状況でホストファミリーの話を持ち出したものだから、「なんで今この状況で、ホストファミリーなん?」とダンナさんが面食らっていたのも、まあ当然か。

ホストファミリーを希望した理由は3つ。

1つ目はとてもシンプル。“私がやりたいから”。

学生の頃のホームステイプログラムで、ホストファミリーにとてもお世話になった。その恩返しの意味で、日本に来る留学生たちを迎えてあげたい。

 
2つ目は育児目線。“子供たちの情操教育のため”。

島国で、文化や人種の多様性が乏しい日本。自分とは異なるものをヘンだと思ったり排除しようとしたりする傾向は、残念ながら否めない。コレって、明らかにおかしいよね?違ってていいやん、と思っていた。

自分の育った環境や文化がグローバルスタンダードではないこと(むしろ日本はガラパゴス)。この地球上には、自分とは違うバックグラウンドを持った人たちがたくさんいること。

これらを、子供たちに少しでも知って欲しい。小さい頃から、自分たちとは違う文化や人にたくさん触れて、その違いを受け入れるようになって欲しい。そうすれば、違いを楽しめる大人になるはず。

 
3つ目は金子みすずさんへの敬愛を込めて。“『みんなちがって、みんないい』を家族で体験しよう”と思ったから。

 
ダンナさんにこれらの想いを話すと、二つ返事でOKということにはならなかったが、『まぁ、とりあえずやってみよか』と、なんとなくのGoサインを出してくれた。家族を巻き込むボランティアなので、ダンナさんの了解が出たことはありがたかった。感謝。

Goサインが出た後の、私の行動の早かったこと。地域の国際交流協会やホストファミリープログラムに早速登録し、あれよあれよという間に手続きは進んだ。

 こうして我が家は、晴れてホストファミリーデビューをすることになったのである。

 
つづく。

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