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文学フリマ東京に参加します!


第一芸人文芸部について

2023年6月1日に行われた書店員さん向けのイベント『第一芸人文芸部』で、又吉さんを部長として、吉本に初めて『文芸部』が誕生した。

部員は僕と、2022年エッセイ集『こんなにバイトして芸人続けなあかんか』を上梓したピストジャムさん

主な活動として毎週水曜日22時〜、stand.fmで今週読んだ本についての生配信を行なっている。アーカイブも聴くことができるので、ぜひ!

第一芸人文芸部

文学フリマについて

2023年5月。
初めての小説『きょうも芸の夢をみる』を出版して2ヶ月が経ったころ、より多くの人に読んでもらいたいと考え、文学フリマに一人で参加した。
存在は知っていたけれど、参加するのは初めて。
Googleで写真を検索していたから会場がどんな感じか、なんとなく想像はできていたけれど、当日どのように具体的に動けば良いか、何をしたら良いかわからなかった。手探り状態であることで、ある種の不安もあった。

当日、羽田空港に行く時にしか乗ったことがなかった東京モノレールに、本がパンパンに詰まったトランクを持って乗り込んだ。
僕以外のトランクを持った人たちは文学フリマの参加者か、羽田空港に向かう人かどっちなんだろう。文学フリマだといいな。
そんな事を考えていると、満員になったモノレールがゆっくりと動き出した。

会場のある流通センター駅が近づき、椅子から腰を上げると乗車客のほとんどの人がモノレールから降りるために出入り口に移動している気配がした。
え? こんなに?
他にもなにかイベントやってるのか?
と言うのが正直な感想だった。

この時はまだ文学フリマの熱気やエネルギーを知らなかった。

モノレールから降り、改札を出る。意思を持たずとも人の流れについていくだけで会場までは辿り着けた。
敷地内に入ると、驚きの光景が広がっていた。なんと長い長い入場待ちの列が出来ていたのだ。

文学が好きな人って、本を買いたい人って、こんなにいるんだ!
そう思えたことが嬉しかったし、僕の中で発見だった。こんなにたくさんの人に、執筆したことを後押ししてもらっているんだと、支えてもらっていたんだと思えた。

自分に割り当てられたブースに辿り着いた頃には自信がみなぎっていた。
あとは届けるだけだ。
なんとしてもたくさんの人に自分の本を、自信作を読んでもらいたい。

僕は足を止めてくれた方や、ブースの前を横切る方に声をかけ続けた。
結果的にトランクに本を詰めこみ30冊ほど持っていったのだが、なんと完売させていただいた。

なにより嬉しかったのが直接、本を手渡しできたこと。
どんな思いで、何を書いたのか、自分の口で届けることができた。
すでに読んでくださっていた方もわざわざ感想を言いに来てくれ、握手してくださったり、Amazonや投稿サイトでは見られないような細かい感想が聞けたり、本のことについて質問してくださったり、充実した時間だった。

文章を書き始めて、運よく出版できて、誰かに届いて、その実感を得ることができた喜びは今まで味わったことのないものだった。書くのしんどい時期もあったけれど、最後まで書き続けて良かったと思った。

会場を見渡すと、参加者みんな思い思いの本を売っていて、自分の本に込めた想いを述べていたり、著者同士の繋がりができていたり、全体としてとても温かい空間だなと感じた。同時に多くの著者さん、表現者の方が集まっていて、熱量が高く、ポジティブなエネルギーが渦巻いていた。
僕もショートショート投稿サイトで名前を知っていた方々の著書を買い、交流させていただいた。

終わるころには、もっとこの空間に居させて、と思った。
文学フリマが大好きになった。書き手にも読み手にもなんて優しいイベントなんだろうと。

そして終わった瞬間に決めた。必ず次回も参加することを。

それから第一芸人文芸部の活動が始まって、文学フリマの魅力をピストジャムさんと運営に携わってくれている吉本の方に熱弁したところ「次回は第一芸人文芸部で参加しましょう!」という流れになった。

さらに「せっかく参加するなら」と、ピストジャムさんと文芸誌を作ることに決まった。

——となれば、どんなものを書くか。

内容を考えている最中、部長・又吉さんに話を持ちかけると「俺も書くで!」の一言。飛び上がって喜んだ。

動き始めたものが少しずつ大きくなっていくワクワク感に包まれた。前回参加したことが、新たな本が生まれることに繋がったことに興奮した。本当に参加して良かったなと思った。

届けられる本を増やして参加できるというのは、嬉しすぎる誤算だ。

又吉さんは、忙しい時間の合間を縫って自由律俳句とそれにまつわる散文を9本、執筆された。さらに編集長となり、芸人と文学についての編集後記も綴ってくれた。どれもめちゃくちゃ面白くて、感覚を言語化するのがうますぎた。

ピストジャムさんはstand.fmでも、めちゃくちゃ解像度の高いブックレビューをされていて、その延長で書評を10本書かれた。どれも読み応えが抜群で、何よりオリジナリティがあふれていた。

僕はショートショートを5本書いた。短いものを3本、長いものを2本。短いものは端的に自分の作風を表現し、長いものは思いつく限りのことを書いた。今のベスト。

こうして第一芸人文芸部、初の文芸誌『第一芸人文芸部 創刊準備号』が誕生した。合計132ページ。装丁もかなりシブくてカッコ良いものに仕上がった。

今回の文学フリマでは自分たちの著書はもちろん、出来立てほやほやの文芸誌も販売します!

ぜひ読んでください!かなり面白いものに仕上がっています。

そして当日、熱狂の中、皆様にお会いできることを楽しみにしています!

文学フリマ東京37
日時:2023年11月11日(土)12:00-17:00
場所:東京流通センター 第一展示場・第二展示場

僕たち『第一芸人文芸部』のブースは、第二展示場1階Eホール『あ-27,28』です。

文学フリマの公式サイトはこちらです。

目印は藍染め

前回は右も左もわからないまま参加したので、机剥き出し、その上に本を平積みして売っていましたが、経験値の高そうな参加者の方は自分のブースをお店みたいに装飾していて、美しさを感じました。

それも本への愛情に繋がるなと。

なので今回は装飾にもこだわりたいと思っていたのですが、世界観を決めるのは、まずはテーブルクロスだと考えました。

すぐに頭に思い浮かんだのは、地元の徳島県で有名な藍染めです。
藍染めで作ることができたら、シブくて格好良いものが仕上がりそうだし、あまり他のブースと被らなさそうだなと。

僕は親戚が趣味で藍染めをしていて、今年の一月に帰省した時に染めに連れて行ってもらったところでした。

そこでお願いしたところ、なんとOK!
「面白そうやし、やってみるわ〜」と告げられた一週間後、趣味でやっているとは思えないレベルで仕上がりました。感激です。

第一芸人文芸部の目印は、藍染めです!ブースでお待ちしています!

「きょうも芸の夢をみる」から1話無料公開しています

最後に、3月に発売したショートショート&短編小説集「きょうも芸の夢をみる」から、1話ショートショートを無料公開しているのでぜひ気になった方は読んでみてください↓↓

ショートショート好きの方、お笑い好きの方におすすめです!

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