【長編小説】 閉じこもりの日々に別れが来る、そして再会の物語
〈あらすじ〉
1999年12月末。自分の部屋から忽然と姿を消した当時高校2年生の青野優(あおの すぐる)は研究者の父が開発した時間基盤を使い、未来へとタイムスリップした。偉大な研究者であった父だったが研究所の爆発事故に巻き込まれ、2年前に他界。父が残した時間基盤で見える未来は7回までとなっており、時間基盤は2000年4月に記録が途絶えていた。
それから23年後の2023年。青野の担任であった私と弟の悟(30歳)によって海に漂流した時間基盤を発見し、残されていた年月日と海の近