マガジンのカバー画像

ブラック企業の頃の伝説

11
運営しているクリエイター

記事一覧

羽田空港のベンチで一泊した話

羽田空港のベンチで一泊した話

東京のブラック企業で働いていた頃、会社の会議で札幌に行く事になった。
いつも夜中まで仕事をしていたけど夕方に仕事を切り上げ急いで空港に向かい飛行機に乗り、私は札幌の友だちと会う約束をしていた。
札幌には専門学校に行っていたので友達が沢山いたのでみんな私に合わせて集まってくれていた。

「今から飛行機に乗るね〜」「もうみんな集まってるよ〜」とやりとりをして楽しみにしていた。
新千歳空港にもうすぐ着く

もっとみる
警察にナンパされた話

警察にナンパされた話

昔々ブラック企業で営業をしていた頃、北海道の田舎道を車で運転していると迷子になった。

いつも携帯のナビで運転していたけどなんだか住宅街な気がする。
こんな細道じゃなくてもっと広い道に出たい…と思ってグルグルしていると営業の歳上の後輩から電話が来た。

私は運転したまま電話に出て「今迷子ー!」と話していた。
5分くらい話していると後ろの車が赤く光ってる。王蟲なら大激怒。

「あーーーー警察ーーーー

もっとみる
ブラック企業の頃オススメされまくったいかにもブラック企業がオススメしそうなクソ研修

ブラック企業の頃オススメされまくったいかにもブラック企業がオススメしそうなクソ研修

社長がやる気に満ち溢れ暑苦しくなった初夏、経理の人も同じく暑苦しくなった。

どうやら研修に行って熱気を上げまくってる様子。それから部長、他の人…とフロア沸かせてる。DJ社長なんですか。

私にもついに声がかかった。
「無理に行かせるものじゃないけど出来れば行ってもらいたいな…」とめちゃくちゃ控えめにお願いされた。いつも命令口調なのになんだ急に。

3日間外部の研修に行き、その分の給料は出る。研修

もっとみる
トイレに行きたいんで出勤して下さい!と電話が来た話

トイレに行きたいんで出勤して下さい!と電話が来た話

ブラック企業に勤めている頃、仕事内容がめちゃくちゃだった。

服の卸の会社で私は営業だった。
ある日社長が急に「セレクトショップをやる!半年だけだから頑張って欲しい。ぬきさん店長やって!でも営業が本業だからそっちの仕事内容はそのまま!出来ない事は上司に仕事を振ってね!仕事を上司に頼るのも仕事の一つだよ」と燃えていた。

今考えると無茶苦茶だけどその頃はブラック企業に慣れて心を失った人造人間に化けて

もっとみる
社員旅行で行った台湾で上裸になった話

社員旅行で行った台湾で上裸になった話

ブラック企業で働いていた頃、社員旅行で台湾に行った。台湾初めてだった21歳の私。
メンバーは社長や部長や社長のご両親(昔社長してて相談役と会長になってた)オールドチームと行った。1番歳が近い人で10個上くらい。
若い事務の先輩は行かなかったが、私はただ海外に行きたいという理由で参加した。

台湾に着くと夜だったので全員でご飯を食べに行った。屋台で適当に食べるとトイレのバラの芳香剤のような味がしてみ

もっとみる
AKBが好きだった上司の話

AKBが好きだった上司の話

ブラック企業にいた頃、上司がAKBのファンだった。
あっちゃんがセンターで神セブンと呼ばれてAKB総選挙が盛り上がっていた頃の話。

「僕は総選挙でこじはるに入れる為CDを1枚買った。」
参加してやったんだ!と凄いドヤ顔だった。

「たかみなはホント凄いよ。ドキュメンタリー見た?あ、見てないんだ?そっか。(謎マウント)あの年でみんなをまとめて『やる気が無いなら帰れよ!』って言うんだ。凄いよなぁ」と

もっとみる
ジェルネイルVS上司の話

ジェルネイルVS上司の話

ブラック企業で働いてる頃、私も事務の先輩もジェルネイルをしていた。

二人ともオシャレだから。

ネイルを新しくしたら朝一で「みてみて!今回はこんな感じ〜」と見せて「あら可愛い可愛い〜!」とキャッキャするのがお決まりで剥がれかけてくると「剥がしたらダメ!やめられなくなるよ!!朝より凄い減ってる!剥がしたな!」と言い合っこする。

これはすごく大事。
根本から隙間が開いてきてそこに爪を突っ込んでパカ

もっとみる
上司のカードが使われていた話

上司のカードが使われていた話

ブラック企業に勤めていた頃、仕事は出来るけどちょっと変わってる上司がいた。  

エンターキーをターン!と恨みでもあるんかというくらい強く押し酒を飲む事を「飲みニケーション」と言うあの上司。

上司は忘れ物が激しい。
よく忘れるのに電車に乗ると必ず網棚にカバンを置いていた。
「ぬきさんのも置く?」を聞いてくれるが私はいつも断っていた。
大事な書類や貴重品を手から離す不安や、手に持っていないと絶対忘

もっとみる
プリン片手に自転車乗ってたら知り合いに見られた話

プリン片手に自転車乗ってたら知り合いに見られた話

ブラック企業に勤めている時
たまたまお昼に帰れる日があった。

機嫌のいい社長からみんなにプリンが配られた。
スーパーに売ってる3つで100円のじゃなくて
ケーキ屋さんに売ってる瓶のやつ。
あの高級のアレ。
貴族が食べるタイプのプリン。
ドゥルドゥルの飲み物みたいなプリン。

私はその場ですぐ開けた。すぐ!!
受け取ったか取ってないかくらいですぐペラっとした。腐るといけないしね!
すると他の人は

もっとみる
落ち込んで闇に喰われた上司が倉庫で転がっていた話

落ち込んで闇に喰われた上司が倉庫で転がっていた話

ブラック企業で営業として働いている頃、
私には少し変わった上司がいた。
悪い人ではないけれど、なんというか個性的で仕事は出来るんだろうけど落ち込むと闇の世界へ引き込まれ落ち込みまくり誰も手をつけられないような人だった。

社長(出張が多く月の半分しか会社にいない)は上司とは対照的で松岡修造のような熱血!やれば出来る!みんなで団結して頑張るぞー!!!とめちゃくちゃ暑苦しい人だった。

波に乗り調子の

もっとみる
マンションの花壇で寝てる酔っ払いを神様と助けた話

マンションの花壇で寝てる酔っ払いを神様と助けた話

ブラック企業で働いてる頃、夜中12時くらいの暗い住宅街を歩いて帰っていた。
ふと前を見ると歩道と車道の間くらいにぐでんぐでんになってる女の人が寝っ転がっていた。
明らかに酔っ払っている。

巻き込まれるのは面倒だけど若い女の人なので一応声をかける。

『ねぇ!!!!!大丈夫?』

たぶん年上だけど意識のはっきり具合で言うと私の方が今は年上なのでもちろんタメ口で。
ぐでんぐでん女はヘラヘラしたり寝そ

もっとみる