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エッセイのようなもの

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エッセイと呼んで良いのだろうか?
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記事一覧

チョコレート盗み食いの真実。

チョコレート盗み食いの真実。

「最近noteでどんな記事書いてるの?」と夫が聞いてきたので、「この間は、夫にあげたバレンタインのチョコをこっそり食べたら、残り3つになったところでついに夫にバレてしまった話を書いたよ」と答えたところ、夫が「いやいや…」と呆れた顔をした。

「気づいてたよ。もっと前から、とっくに気づいてた」

へ!?

「だって、〇〇ちゃん(わたし)の好きなホワイトとかイチゴのチョコばっかりなくなっていくから。俺

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夫がホワイトデーを忘れていますように。

夫がホワイトデーを忘れていますように。

現在、3月14日の夕方。わたしは今、とてもドキドキしながら夫の帰りを待っている。夫がホワイトデーのことを覚えているのか、それとも忘れているのか。

どうか忘れていてほしいと願いながら、ドキドキしている。

遡ることたぶん5年。夫はホワイトデーをすっぽかすというミスを起こした。あれ、何もないのかな?そんなはずはないよな?さては23時59分にサプライズだな?と、あれこれ考えながら時間だけが過ぎた。日付

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今も書くときに思い出す、国語の先生の教え。

今も書くときに思い出す、国語の先生の教え。

尊敬する人のひとりに、中学時代にお世話になった国語の先生がいる。先生はおそらく当時40〜50代の女性。わたしは昔から書くことが好きで、その先生に文章表現やスピーチの極意を教わった。

先生は、結構スパルタだった。たとえばスピーチ大会の予選を通過したときは、「今の原稿のままだとまだ弱いから書き直そうね」と赤字がぎっしり入った原稿を返され、シャーペンで手のひらの横を黒くしながら何度も書き直した。「スピ

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夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

バレンタインデーに夫に30個入りのチョコレートをプレゼントしたところ、自分も食べたくなってしまった。普段、チョコレートにあまり興味がないし、自分のために買おうとは思わないのに。人の手に渡った途端、輝きを増してくる。渡してすぐ、「ちょっとちょうだい」と言って恵んでもらったが、その翌朝も、どうしてももうひとつ食べたい。夫はすでに出勤している。

箱の蓋を開けてみた。とても、いけないことをしている気がす

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なんでもエビマヨに換算する夫婦。

なんでもエビマヨに換算する夫婦。

2023年12月23日。あの日を機に、わたしたち夫婦は変わった。

クリスマスを記念した食事を、とあるホテルの見晴らしのよい中華レストランですることにした我らは、ずっしり重いメニュー表を開いてたまげた。

お高い…。ひと皿1万円を超えるメニューもある。せいぜい2500円くらいだろうと思っていた大本命のエビマヨは4500円。ホテルの中華レストランをわたしたちは完全に舐め切っていた。これがぐるナイのゴ

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好きになってくれなかった人。

好きになってくれなかった人。

今でこそ、わたしにとってバレンタインとは家族にチョコレートをあげるだけの平和な日になったが、かつては戦闘モードで迎える日であった。今日はちょっと書くのも恥ずかしい、わたしのダサい昔の恋の話をしてみる。

子どもの頃からわたしはいつも誰かに恋をしていて、小、中、高、大と入学するたびに、「運命の人を見つけてしまったかもしれない!」と一人で、時には仲のいい友人を巻き込んで大騒ぎしていた。モテたわけではな

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朝4時、突然の来客。

朝4時、突然の来客。

午前4時。玄関の方からガチャガチャと音がして目を覚ます。

夫か。「今日は忘年会だ!」と大張り切りで出社した夫がこんな時間に帰宅したようだ。しかし声も聞こえる。酔っ払いのひとりごとにしてはずいぶんハキハキと。なぜ?

ベッドから起き上がり、寝室のドアを開け、「おかえりー」と声をかけてみる。すると夫はわたしを見て、ばつの悪そうな顔で「あぁ…起きたか…」とこぼし、「ほんとにごめん!!これは緊急事態なん

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一大プロジェクト『ロイホのオムライスを食べる』

一大プロジェクト『ロイホのオムライスを食べる』

これは、ロイヤルホストのオムライスを食べるために前日から準備をした記録です。

ロイヤルホスト。それは、田舎の超庶民派家庭に生まれ育ったわたしにとって、子どもの頃は存在さえ知らないファミレスだった。

そのためデビューは遅く、たしか今から5年ほど前。義理の父母と一緒に食事に行ったときである。メニュー表を広げてわたしはおどろいた。

お義父さま、お義母さま。これが、ファミレスなのですか?

どのメニ

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忘年会がひとつもないことを懸念した結果。

忘年会がひとつもないことを懸念した結果。

11月某日。わたしは、あることに気づいて焦っていた。

もしかしたら今年は、忘年会がひとつもないんじゃないか?

飲み会が好きなわけじゃない。行けば四方八方に気を遣ってへとへとになり、どうせ後で「あんなこと言わなきゃよかったー」なんて思い出して凹むんだ。会社員だった頃、いくつかの忘年会はかったるいとさえ思っていた。だがしかし。ひとつも予定がないとなると感じ方は変わってくる。これはさみしいかもしれな

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夫にとってわたしは何なのか、わかった。

夫にとってわたしは何なのか、わかった。

なかなか衝撃的なできごとがあった。以前、夫から聞いた中学時代の思い出話の中に、文化祭の準備に不真面目に取り組んでしまったことで女子と大バトルになり謝罪までさせられたという重大事件があり、すこし前に会話の流れからその話を持ち出したところ、「覚えてない。そんなこともあったっけなあ?」と、とぼけた返事が返ってきたのである。

自分で言ってたじゃんかよ。たしか、7年前くらいに言ってた。あなたの口から聞いた

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プロの仕事に出会ったとき、いつも感じること。

プロの仕事に出会ったとき、いつも感じること。

みなさんは包丁を研いだ(もしくは研いでもらった)ことが、あるだろうか?

恥を忍んで言う。わたしはこれまで一度もなかった。まあまあ長かった一人暮らしの間も、結婚してからも、一度も。酸いも甘いもなんでもかんでも一本の包丁で切り続けてきた結果、切れ味はどんどん悪くなった。刃の鋭さですぱん!はなく、力を加えることでなんとかぐににににと切る感覚。でも、こんなもんだろうとも思っていた。

そんなわたしが先日

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食べたこともないライスバーガー作りに挑む。

食べたこともないライスバーガー作りに挑む。

わたしは、記憶が正しければ、人生で一度もライスバーガーを食べたことがない。食べたことないけど食べてみたい、食べたことないけど作れそう、と思い立ったのが先週で、昨夜さっそく作ったので、本日はそのレポートをさせていただこうと思う。

作れそうと言っておきながらレシピを見て作るのはなんだか負けた気がするので、今日は自分の料理の腕だけを信じてやっていく。

まずは、具材の準備から!具材は雰囲気で、だし巻き

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寝られなくても、たのしくなくてもいいや。

寝られなくても、たのしくなくてもいいや。

昨夜は睡眠の体勢に入ってからすぐに寝つけた。朝まで起きずにぐっすりと眠って、目覚めたときに「あ~!わたし寝たー!」と力がみなぎってくるなつかしい感覚があった。何日ぶりだろう。

昨年あたりからかな。睡眠第一、寝るの大好きだったわたしが、寝ることに苦戦する日が増えた。わたしが寝ようとすると、これから起こるかもしれないことへの恐怖や、過去にやらかしてしまったことへの恥ずかしさや悲しさなんかがむくむくと

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「道まちがえてよかった」と思えるようになってきた。

「道まちがえてよかった」と思えるようになってきた。

あるとき、夫の運転する車ででかけていたところ、ナビが教えてくれる最短ルートから外れてしまった。夫が「あ!まちがえた」と気づいてしばらく進んだとき、目の前に突然、でっかくてド派手なテントが現れた。なんじゃこりゃ!とびっくりして調べてみると、サーカスだった。サーカスなんて子どもの頃に行ったきり。まだ期間が始まったばかりだというので、チケットを取ってふたりで見に行こうと話が盛り上がった。そのとき夫がぽつ

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