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銀食器の鳥とんでいる?墜ちている?生きるならただこういうふうに
エックスでお金のつかいみち、みたいな話をしていて自分は意外と"なにによって得られた金か"というのを気にしているように思った。やや過剰なほどに。
短歌でもらった賞金や原稿料では基本的に短歌の本を買っているし、過去にはあまり持っていたくないと急に思い立ったぶんのお金を持って夜の神社へ行き一枚ずつ賽銭箱へ入れたりしたことがある。
まっとうな労働で得た金が尊いとかいう話ではなく、まあ金は金なので別に誰にな
シルバー・シップ、火を
炎を噴き上げて人混みに突っ込んでくるジャンボジェットから、アフリカの一国の在日大使の一家を守ることが今回も私の役目だった。
屋上遊園地のようなところにいる大使とその夫とまだ幼い二人の娘に、あらゆる手を尽くしてここは危険だと伝える。けれど言葉が通じないこともあれば、こちらの姿が見えていないこともあり、彼らは何度でも飛行機事故に巻き込まれた。
巨大な機体はもちろんそれなりの速度でほとんど墜ちながら近づ
君に薦められた映画を埋めよう私を供えて 器の虚ろ/音羽
君に薦められた映画を埋めよう私を供えて 器の虚ろ/音羽
第一歌集『Immoral Baby_Pink Trap』より
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「私」に「映画」を供えるのではない。
墓穴(なのだと思う)に埋まるのは私ではなく、「君」に薦められた映画なのだ。
よく、感じたものはすべてが血肉になるという人がいるけど、血肉の主人であるはずの私、私の器(からだ)そのものよりも「君に薦められた映画」こそが実であるかのような
かつて眼科だった一角ごうごうと蒲公英ゆれることなく更地
この投稿をしたときに、「あんまり誰にでもついていかないほうがいいですよ……」と言われたことを思い出していた。
その人はよく、迂遠なことばでわたしに「あなたはとてもばかだ」というようなことを言った。でもばかにされているわけではなかった…と思う…。少なくともそうは感じなかった。
体とこころが程遠いところにあったり、大体のことは受け入れてしまう(それは決して優れていない)こころの状態では、そういうふうに
紙船をあざやかに折るその指であなたはだれも殺さないでね
信頼に足るものを書きたい、ってこの前もエックスにポストしたけどいま本当にその気持ちが強い。
出鱈目に信じてほしいというよりは、わたしを信じてくれている人たちを優勝させたいという気持ちがある。
(芸術作品そのものに貴賎というか勝ち負けはないというのにわたしも同意するが、作家の書くものを心から信じて楽しめることは「勝つ」ことだとわりとはっきりと思う。)
魂のアカウントで来い、といつも思ってるし
魂の
あの頃のたましいは糖蜜のなかに朝はすずしく大人はひとり
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ディズニー/ピクサーの映画『インサイド・ヘッド』で主人公の女の子がピーマンを嫌がるシーン、元々はブロッコリーなのを日本公開版のみピーマンに変わっているらしいです。(もちろんCGまで差し替えられている。)
突然のトリビア恐縮ですが、この話聴いたときにこのスタジオを盲信しようかな……と思いました。信頼ができすぎる。
『インサイド・ヘッド』好きです。ひとが抑うつ状態になってしまうときの脳の様子やイマ
ゆうがたに鳴るユモレスク
花泥棒。
というと、なんだかエモい感じの言葉に聞こえる気もするんだけど普通に泥棒で犯罪なので、詩歌にするのはどうなのかなとこれまで何度か立ち止まったことがあった。
今日の短詩の風("X"上のイベント)ではじめて花泥棒という語をつかった短歌を発表したので、すこしそれに纏わることを書いておこうと思う。
わたしの中の花泥棒は花おばさんだ。
花おばさんというのはわたしが小学生のころ地元の、それも実家の
きみの窟はすずしい日陰たくさんの水たまりをそのうちに抱えて
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歌集(ジャッカロープ)の手元の在庫がなくなりました🦌🐇
ありがたいことです。一年経つといろんなことが変わるもんだね。
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生きたり死んだり、そういう創作をしていると思うけど死への憧憬みたいな感情はもうない。死はあまりにも身近だからだと思う。
病院で働いていたとき、患者が亡くなることを「ステる」と言っていた。ドイツ語の「sterben」(死)が語源で、特に医師は日常的に使っていた印象がある
出てゆきたいひとは出てゆく雨後の町あしたは花梨飴のあかるさ
このまえエックスに井上陽水さんの「傘がない」の歌詞について書いたけど、子どもの頃この歌普通に好きじゃなくて、暗いし、なんかずっと言い訳してるし、何度も「君に逢いに行かなくちゃ」って言ってるけどなんだかんだ絶対会いに行かないだろ…と思ってた。
大人になると、ああ、傘がない(比喩)ことあるよね、行きたいのは本当なんだけどさ…みたいに思う。
井上陽水は父が好きだったから聴く機会があった、のだと思う。わ