Wanon

随筆。エッセイ。 喉元を搔き切って出た言葉達を書き切ります。 経験から得た教訓と後悔の…

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随筆。エッセイ。 喉元を搔き切って出た言葉達を書き切ります。 経験から得た教訓と後悔の頬袋。

最近の記事

15.小説より奇なる現実の寄せ集め

「お前の××ってあんな感じで泣くんだな」 これは私が高校時代に恋人を盗られた際に言われた言葉。 「貴方のことがずっと好き、付き合って」 これは貞操観念の捻じ曲がった大学生が情事の際に言われた言葉。 「多分私は貴方を忘れられないし、これから別れたことを後悔すると思う」 これは結婚予定だった社会人が恋人から唐突に告げられた言葉。 生々しい現実と私の血がついた足跡だけを残して。 毒々しい文章と私の身のついた痕跡だけを置いてって。 「貴方がいるから」頑張れた人から「貴方」を抜き取

    • Xフォロワー様1000人企画草案メモ

      背景・理由 SNSを個人でこれまでほとんどやってこなかった私がここまでフォロワー様に恵まれたので還元できるようなことをしたい! そして何より私が「脱出ゲーム」的なのが好きなので凝ったものはできなくとも、拙いゲームマスターになるだろうけど楽しめることをやってみたい!!!今考えるとアイコンがゲームマスターっぽいしw 注意したいこと 既存のフォロワー様をないがしろにするような企画はしたくない。 「お金配りでフォロワーを増やす」的な強者の選択はしない、そもそも不愉快に感じられる(私も

      • 14.淡さに纏わるエトセトラ

        皆さんは"でっけーラブホテル"を見た事があるでしょうか……。私はあります。めちゃくちゃに煌びやか且つデカかったのです。 さて、いつもの如く話を逸らしていきますね。 なぜ『若さ』を『淡さ』として表現するのか考えたことがあります。白黒付けない感覚。"何か"を"それ"と断定しない感覚なのかななんて考えておりました。 とある日、都内から千葉の九十九里浜方面までドライブに行きました。特筆する必要はありませんが男女でのことです。高速に乗って、グングン進んで行くと装飾の煌びやかな大きい

        • 13.無知は馬鹿だが恥ではない

          自分がいれば他人がいるのも世の常である。おそらく他人がいなければ自分も存在していない。残念ながらそんな単純な事を理解していない人間は多い。 表題の件。特に人と関わると必ずと言っていい程感じること。 とある無知な人間がいました。彼は自分以外の"普通"を知らない人間でした。それは容姿であれ内面であれ変わらずでした。 「キモイ」「ウザい」「死ね」「最悪」が口癖でした。 とある時なにかの拍子で機嫌を損ねたのか咄嗟に「死ねっ」と口走りました。私の大切な人はその少し前に亡くなったばか

        15.小説より奇なる現実の寄せ集め

          12.ビジネス書や自己啓発本の『怪しさ』を解明しようとしたんだ

          私の数多い趣味の中には珈琲でもなく観葉植物を愛でることでもなく、「本屋さんの間取りを覚える」というものがある。そうすることで次回行った時に自分の欲しい本がどこにあるか、比較的簡単に分かるようになるからだ。 そして毎回思うことがあった。 自己啓発本とビジネス書コーナーから感じるあの『怪しい』オーラ、なんとも言い難い『胡散臭さ』それらはどうやっても理解ができなかったし、読んでみてもなぜ怪しいのかということを言語化することができなかった。長年、ずーっと気になっていた疑問。しかも結構

          12.ビジネス書や自己啓発本の『怪しさ』を解明しようとしたんだ

          11.思考中の矛盾の1つ

          先ほど「無邪気を素で出せる人ほど幸せだ」と書いたがSNSなんかの誹謗中傷で一番ダメージを受けやすいのはこのタイプだとも思う。誰もが仮面を被っているなかで自分そのものを否定されると逃げ場がなくなるから。 演じている側の苦悩をつらつらと書く人ほど素でいられる人間を攻撃しがちな気がする。自分側の側面だけを見るのは愚かなこと。貴方が幸せだと決めつけたモノにも苦悩があることを忘れてはいけない。 歳をとると自身の考えを見聞と自分の経験で論理を正当化する根拠を作りたがる。自分が正しいと

          11.思考中の矛盾の1つ

          10.風通しの良い密室

          それは私にとって教室でした。窓を全開にして風が通り抜ける。でもそこには同時に透明な膜が張っていて息苦しい閉鎖的な空間でした。風は通るのにまるで酸素だけが薄い。そんな雰囲気を持った場所。 勉強の成績や運動能力においては多様性を大いに認める。だが、考え方には"学生らしさ"を刷り込ませようとする。平坦であることが求められる。出る杭は打たれるなんていいますが、打たれていればどれだけよかったでしょう。出た杭は無関心に無視されます。打たれていればまた出ればいいだけのこと出たままの杭はそ

          10.風通しの良い密室

          9.匂いと香りと記憶の連鎖

          場所にはそこ特有の香りがある。 東京と大阪と沖縄と地元の田舎を行き来していた時期があった。当時は「東京の匂いだ」なんて思ったのを覚えてる。 「そりゃあ鶴橋駅にいくと焼肉の匂いがするだろ」なんて声も聞こえてきそうなので、訂正すると場所の気温と何があるかも関係しているがやはり場所には特有の匂いというものがあると思うのです。 私の場合それは就活なんかで忙しかった大学時代。その香りで場所の雰囲気に自分を馴染ませる感覚。異質な自分を溶け込ませる感覚。その辺の感覚は少しだけ敏感になって

          9.匂いと香りと記憶の連鎖

          8.深夜散歩と怪異譚

          あれは少し肌寒かった頃、11月だった。東京深夜の温度が好きで散歩をよくしてた。毎回決めてたことは『自分が自力で帰ってこれないところまで行く』だった。なんとなくで方角を決めて、歩いたことのない方の道をいく。 池袋から少し行ったところ、(今でも当時でも場所は全く分からない)高速道路の高架下にひっそりとした公園を見つけた。深夜2時だから周りに人は全くいなかったが、ブランコに揺られる女性がいた。自動販売機の灯りぐらいしかなかったはずなのにやけに目立って見えてハッっとしたのを覚えてい

          8.深夜散歩と怪異譚

          7.バナナは逆から剥いて食え

          私は反復が苦手な人間だった。テレビCMなんかに幼い頃はよく苦しめられた記憶がある。同じことが繰り返されるとなんだか胸が苦しくなってしまう。刷り込まれることが苦しい、新しくアップデートしたい。その癖別に新しいものが好きなわけではない、捻くれてただけかもしれない。 大人になってからも変わりはない。通勤の際にわざと逆方向に行って迷ってみたり、「新しいカフェだー」なんてアホになってみたりする。新しい発見が常にないと、同じ景色をずっとみているのが辛いのだ。前世はきっと方向音痴の鳥だっ

          7.バナナは逆から剥いて食え

          6.余裕のある人間になりなさい

          私の母親はそういった。 以来、運転中にスピードを出している人がいると「子どもが生まれるんだろうな」なんて思うようにしている。苛立ちや焦りなんかは常につき纏うけれど考え方ひとつで少しだけ優しくなれる。自分にも他人にも。

          6.余裕のある人間になりなさい

          5.死にたがり行進曲

          私がもし魚類に生まれていたのならマグロかイワシだっただろう。泳いで進むことでしか生きている実感を感じられない。目的地がないと前に進めない、理由や大義がないと価値を感じられないそんな人間だった。 中学時代にみんながこぞってしていたゲームを始めた。「これをすることでどんな意義があるのだろう」と考えた瞬間からゲームをすることが無為な時間に感じられてできなくなった。当時は勉強か部活動しか意味のあることに思えなかった。それはただ真面目だったというよりもその方が"学生らしい"と思ったか

          5.死にたがり行進曲

          4.凡人思考

          私の友人に東大院生がいる。しかも筋骨隆々でスポーツもできる。それでいて明朗な性格である。彼が最悪最低な性格であってくれたならと小さな私などは思ったことがある。彼や周りの優秀な人間なんかは天才と一言で表現される。しかし、彼らの口から自身を天才などと評価する者は一人としてみたことがない。天才を自覚する人間に天才などいないから。凡才だと思うから努力する。努力を続ける。凡才が天才を自覚した瞬間にそれは単なる驕りになる。凡人たる認識が天才を生む。凡人であり続け、天才なんぞの記号に踊らな

          4.凡人思考

          3.池袋深夜2時を強かに

          夏の暑さが少しだけ和らいだ9月の金曜深夜。池袋駅前の喫煙所での出来事だった。上司が「もう辛い……。家族に会いたい」と煙と一緒に吐き出した。そりゃあないよ……が私の正直な感想だった。 プロジェクトの佳境で水曜日から金曜の仕事が終わるまでに私も上司も計4時間も寝ていない。家にも帰れていない。金曜にやっとの思いでひと段落した瞬間には会議室で抱き合うでもなく、胸を撫で下ろした記憶は辛うじてある。しかし、次の瞬間には社長から「まぁ、こんなもんだよね……」という心無い言葉。 続けて「こ

          3.池袋深夜2時を強かに

          2.知識の本質

          貴方がこれまで必死で勉強した国語や数学は会社ではなんの役にも立たないと言われるだろう。でもそれはよろしい。会社で役に立たせるために貴方が必死で勉強したのではないから。学校の先生に「社会とはなにか」と問うてみてください。多分"先生が想像する社会っぽいもの"が出てきます。先生であれ聖職者であれ知らないものを教えることはできません。 「じゃあ何のために……」勘がいい貴方はきっとそう思うでしょう。 生きる為に自らの生涯に彩りを与える為に勉強をするのです。学校教育に於いて言うならば人

          2.知識の本質

          1.悔いのない終わりなどない

          自らの経験から得た教訓と後悔と思考に纏わる金魚のフン達を全てまとめてみることにした。さて、読み物を読むときや読んだ後に著者について知りたいと思うかどうかはあなた次第だが、知りたいと思う人間がいることを考慮して冒頭で自己紹介をしておく。 生き方や生きた過程をまとめたものが自己紹介の本質だと考える質なのでここでは簡単に死に方の理想を語って自らの自己紹介と代えさせていただく。「おっと、これは厄介なヤツだ」と思ったそこの貴方「ご名答!」 私は大概厄介なヤツである。だから貴方もその気

          1.悔いのない終わりなどない