Haru

1996|文章を書いて食いつないでいます。

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  • 能登で暮らしたはなし

    能登で過ごした日々の思い出と、復興支援と

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固定された記事

自己紹介

ありがたいことに、昨日書いた無印良品購入品の記事を山門文治さんのマガジン「「今、このnoterが面白い」採用担当」マガジンに掲載していただきました。 記事への掲載に…

Haru
1か月前
95

行間に割りこむ

本を読んでいると、自分の知らない言葉や言い回しにたくさん出会う。 文学や日本語の文法を学んだことのない私にとって、新しい発見の連続である。 最近読んだ本のなかで…

Haru
15時間前
9

あめあめあめ

今日は雨。あめあめあめ。 雨が降ると、自分の周りの守られた空間を特に強く感じる。 それは家のなかだったり、車の中だったり、傘の下だったり。 雨の日の朝、子どもた…

Haru
1日前
9

続報「僕にはママが2人いるよ」

1週間ほど前に、「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」という長男の疑問をnoteに書いた。 その後、このことについて彼が私たちに聞くことは特になく、彼なりに受け止…

Haru
2日前
19

よるさんぽ

何年ぶりだかの夜の散歩。 ぐっすり眠った子どもたちを姉に任せて。 散歩のお供はキリンジ。 このアルバムは6年くらいずっと聴いてるんだけど、ずっと飽きない。 バンド…

Haru
3日前
11

頭の中の水風船

次男の頭のなかには、小さな水風船があるらしい。 正式名称は「くも膜のう胞」。 低身長の検査のためにおこなったMRI検査で、偶発的に見つかった。 後頭部のちょうど真ん…

Haru
4日前
13

夜のベランダで

最近の日課は、ベランダでお茶を飲むこと。 子どもたちが寝たことを確認して布団から抜け出し、マグカップ一杯のお茶をベランダでちびちびと飲む。 今日はとても寒かった…

Haru
5日前
9

反対|価値観の押し付け

話していて、すごく疲れる人がいた。 どうして疲れるのかなと考えたとき、まぁその人との関係性ってのもあるんだけど、一番の理由は「価値観の押し付け」というところにあ…

Haru
6日前
19

noteだから書ける

私のnoteを、実際の友人は誰も読んでいない。 実際の友人というのはnoteを介さずに出会った友人のこと。 数ヶ月に一度くらいしか投稿していなかった頃はInstagramと紐付け…

Haru
7日前
13

余白で伝える文章を

このゴールデンウィークは車で県内をたくさん走った。 会津へ、いわきへ、福島市へ。 2人の子どもをのせて。 高速道路は山の間を縫うように走る。 気づけば山は新緑で、可…

Haru
8日前
14

「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」

「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」 4歳の長男が、同居の姉(彼の叔母)に対して発した質問である。 この質問を私は隣の部屋で布団を敷きながら聞いた。 これを聞…

Haru
9日前
13

田の声

小さい頃から田んぼのそばで育った。 小学校低学年の頃は、幼馴染と田んぼでおたまじゃくしを捕まえたり、トンボを捕まえたり。 レアキャラのヤゴを見つけたり、田んぼに…

Haru
10日前
17

読む

長らく読書から遠ざかっていた。 小さい頃は本ばかり読む子どもだった。 徒歩20分の小学校の帰り道を、本を読みながら歩いて帰った。 読みたい本がある時には、それは何よ…

Haru
11日前
18

おいとま

今日はお暇。 何もかも忘れることにして、新幹線に飛び乗る。 22歳の頃に、何も考えずに特急あずさに飛び乗ったことを思い出す。 ラインを含めたSNSアプリを全部消して。 …

Haru
12日前
14

好戦的

久しぶりに日記を開いた。 日記というほどでもない。 20歳の時に1人で松島に行った際に購入した、書き心地の良い大学ノートに、たまに思いつくままの文章を書いているだけ…

Haru
13日前
10

感情は守っていい

自分は喜怒哀楽がはっきりあるタイプだと思う。感情的だともいう。 嬉しいときは嬉しい、幸せだと口に出して伝えるようにしている。 嫌なことがあるとむすっとしてしまう。…

Haru
2週間前
30
自己紹介

自己紹介

ありがたいことに、昨日書いた無印良品購入品の記事を山門文治さんのマガジン「「今、このnoterが面白い」採用担当」マガジンに掲載していただきました。

記事への掲載には至らなかったのですが、少しでも目に留めていただいたことがありがたいです!

ちなみに、該当の記事はこちらです。

掲載していただいたことで、こちらの記事を普段よりも多くの方に見ていただきました。

今までなんとなくやっていたnote

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行間に割りこむ

行間に割りこむ

本を読んでいると、自分の知らない言葉や言い回しにたくさん出会う。
文学や日本語の文法を学んだことのない私にとって、新しい発見の連続である。

最近読んだ本のなかで、衝撃を受けた言い回しがあった。

「行間に割りこんでいかねばなりません。」

福田恆存著の「私の幸福論」という書の中の一節。

本当の教養を身に着けるためには、本を読む際に、その内容を鵜呑みにするのではなく、自分の意見を主張しながら、本

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あめあめあめ

あめあめあめ

今日は雨。あめあめあめ。

雨が降ると、自分の周りの守られた空間を特に強く感じる。
それは家のなかだったり、車の中だったり、傘の下だったり。

雨の日の朝、子どもたちはなかなか起きない。
私もなかなか起きない。
雨から守ってくれる四角い箱の中で、雨音に包まれてこんこんと眠る。

今も雨。
子どもたちを保育園に送った後の車内。
自宅の駐車場まで着いているけど、なかなか車から降りる気になれない。
早く

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続報「僕にはママが2人いるよ」

続報「僕にはママが2人いるよ」

1週間ほど前に、「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」という長男の疑問をnoteに書いた。

その後、このことについて彼が私たちに聞くことは特になく、彼なりに受け止めたのかなと思っていた。

今日、私の高校の友人と遊んでいて、彼女のお母さんの話になった。
すると唐突に、長男がこういった。
「僕にはママが2人いるよ!」

事情の知らない友人は戸惑ったようだったが、わたしは笑ってしまった。
これが

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よるさんぽ

よるさんぽ

何年ぶりだかの夜の散歩。
ぐっすり眠った子どもたちを姉に任せて。

散歩のお供はキリンジ。

このアルバムは6年くらいずっと聴いてるんだけど、ずっと飽きない。
バンド編成になったあとのキリンジの曲もちょっと聴いたけど、やっぱり兄弟でやってたこの頃の曲が何より良くて、私のなかでアップデートされない。

ボキャ貧なことがバレる感想だけど、ひたすら「エモい」んだよなぁ。

キリンジの曲を聴いているとどう

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頭の中の水風船

頭の中の水風船

次男の頭のなかには、小さな水風船があるらしい。

正式名称は「くも膜のう胞」。
低身長の検査のためにおこなったMRI検査で、偶発的に見つかった。

後頭部のちょうど真ん中あたり。
髄液が溜まった水風船が、彼の脳の中にあるという。

これ自体は先天性の良性疾患で、特に悪さをするものではないそう。

「ほくろと同じような感じで、あること自体は問題ではありません」
丸メガネが似合う若い男性の医師はそうい

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夜のベランダで

夜のベランダで

最近の日課は、ベランダでお茶を飲むこと。
子どもたちが寝たことを確認して布団から抜け出し、マグカップ一杯のお茶をベランダでちびちびと飲む。

今日はとても寒かった。
居住地の現在気温は9℃。ラジオによると、県内では今朝0℃を観測したところもあるそう。
0℃って。冬じゃん。5月なのに冬じゃん。

子供達の眠っている暗闇からマフラーを引っ張り出し、ぐるぐると首に巻く。
あったかいミルクティーを淹れてベ

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反対|価値観の押し付け

反対|価値観の押し付け

話していて、すごく疲れる人がいた。
どうして疲れるのかなと考えたとき、まぁその人との関係性ってのもあるんだけど、一番の理由は「価値観の押し付け」というところにあった。

私より長く生きて、いろいろな経験があって、いろいろな考えがあることは、わかる。
そのうえで形成された価値観があるのも、わかる。
だけどそれを押し付けないでほしい。こちらの価値観を畳みかけるように否定しながら。
押し付けられるものは

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noteだから書ける

noteだから書ける

私のnoteを、実際の友人は誰も読んでいない。
実際の友人というのはnoteを介さずに出会った友人のこと。

数ヶ月に一度くらいしか投稿していなかった頃はInstagramと紐付け、「投稿しました」とストーリーにあげて友人たちにも読んでもらっていたが、毎日投稿を始めてからはそれもやめた。

よくいくコーヒー屋の友人に、noteを書いていると話したところ、「アカウント教えて」と即座にスマホを構えられ

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余白で伝える文章を

余白で伝える文章を

このゴールデンウィークは車で県内をたくさん走った。
会津へ、いわきへ、福島市へ。
2人の子どもをのせて。

高速道路は山の間を縫うように走る。
気づけば山は新緑で、可愛らしいモコモコとしたフォルムになっていた。
たまに現れる山間の集落は、水を張ったばかりの田んぼがキラキラと光っている。
会津の山々はまだ冠雪していた。

遊び疲れて眠ってしまった子どもたちを乗せた夕暮れ。
子どもたちの寝息を聞きなが

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「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」

「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」

「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」

4歳の長男が、同居の姉(彼の叔母)に対して発した質問である。
この質問を私は隣の部屋で布団を敷きながら聞いた。

これを聞いた時に色々なことを同時に思った。
まず、「お母さん」も「お姉さん」枠なんだなと。笑
これは単純に嬉しいかも。
あと、私ではなく姉に聞いたところに、長男らしさを感じた。
それから、もう彼にはごまかしは効かないのだと気がついた。

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田の声

田の声

小さい頃から田んぼのそばで育った。

小学校低学年の頃は、幼馴染と田んぼでおたまじゃくしを捕まえたり、トンボを捕まえたり。
レアキャラのヤゴを見つけたり、田んぼに石を1つ投げ入れて、近所のおばあちゃんにしこたま怒られたり。
田んぼがあるのは私の普通だった。

福島は暑いけど、夜は比較的涼しい。
自室の窓を全開にして、扇風機を回せば快適に眠れる。
開け放した窓からは、田んぼで生きるカエルたちの大合唱

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読む

読む

長らく読書から遠ざかっていた。

小さい頃は本ばかり読む子どもだった。
徒歩20分の小学校の帰り道を、本を読みながら歩いて帰った。
読みたい本がある時には、それは何よりも優先されるべきことで、本を読んでいる途中に友だちが家に遊びにきても「本読んでるから」と断ったほど。

いつだって本は生活の一部だったんだけど、子どもが生まれてからは読めなくなった。
ページ上の文章をなぞれなくなり、読んでも頭に入っ

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おいとま

おいとま

今日はお暇。
何もかも忘れることにして、新幹線に飛び乗る。

22歳の頃に、何も考えずに特急あずさに飛び乗ったことを思い出す。
ラインを含めたSNSアプリを全部消して。

3月の安曇野。
きらきら光る清流。
今だから言えるけど、死のうと思って行った。

死にたいなんてもう絶対に思わない。
悔しいから。
ここまで頑張って生きてきたのに、死にたいとしか思えない人生にしてしまうことが悔しいから。

1人

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好戦的

好戦的

久しぶりに日記を開いた。

日記というほどでもない。
20歳の時に1人で松島に行った際に購入した、書き心地の良い大学ノートに、たまに思いつくままの文章を書いているだけ。

1番最初は2017年の1月。
いろいろと悩みを抱えた時、私はそのノートを開いてそのときの考えや気持ちを記していた。

1番最後に書いたのは2021年の8月。そこからパタリと書かなくなったのは、余暇の時間をすべて睡眠に充てるように

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感情は守っていい

感情は守っていい

自分は喜怒哀楽がはっきりあるタイプだと思う。感情的だともいう。
嬉しいときは嬉しい、幸せだと口に出して伝えるようにしている。
嫌なことがあるとむすっとしてしまう。これは直したい。

そんな私だが、結婚して1年たったくらいの頃から、夫に対して感情表現ができなくなっていた。
その頃は、初めての出産育児で産後鬱に片足をつっこみつつ、授乳で1ヵ月1キロペースで体重が落ちつつ、第二子妊娠中でつわりに苦しみつ

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