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誰もが透きとおっている

美しく破綻していく夜の隅で

少女がめくる指先の季節に

透明な夢をなくしたようで

世界がまるごと滲んでいく

少年の名を思い出した

神様の寝言も聞こえる

ねえ、雨の匂いがするよ

誰もが忘れ物をしてしまうから

「今、向こうで林檎が落ちたよ」

冬のキッチンは清潔なのに

七曜日の唄

手作りの永遠を信じていた

透明な「さようなら」を

世界の終わりに、恋をして。

歌われない楽譜を破った

一緒に雨宿りをするために

最初の願い事はなんだっけ

夜空に指切りをする

ひとときでいい、魔法をかけて