純 太

写真家。 日常の風景と暮らしの瞬間に美と感動を見いだして撮影。 文学や画家、音楽に深い…

純 太

写真家。 日常の風景と暮らしの瞬間に美と感動を見いだして撮影。 文学や画家、音楽に深い影響を受け、DJとしても活動。観る人たちに新たな視点とインスピレーションを提供。 独自の距離感と感性で、感性豊かな人々から高い評価を得ている。

記事一覧

日常に霞む囁き

現場からの帰り道、最寄り駅までの水路沿いの小径で目にとまった。iPhoneで撮影し、スクリーンの露出を上げると、薄暗い壁の際に白い花が浮かび上がった。 この写真には「…

純 太
10時間前
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ちがう飲み方で

純 太
5日前
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水晶の中に広がる景色

純 太
12日前
3

朝の薔薇と夜の薔薇

iPhoneのフロントカメラで下から撮った。 少し背徳な気分がよぎる。 それを察してか薔薇は微笑みながら そっとポーズをとってくれた。 同じ日に撮った、同じ薔薇の花。

純 太
2週間前
2

撮影は毎日、朝と夕

いくつかの現場があり、そこに向かう際に撮る事が多い。 好きなのは暗渠の上につくられた公園で、地元の方が咲いた草花を手入れされているところ。 家の前からホースを引い…

純 太
3週間前
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課題図書『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』から広がる超現実と世界

昨今、課題図書として読み始めたのはシュルレアリスムの奥深い世界への入口となるアンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』。本書を手にしたのは、シュルレ…

純 太
1か月前
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ディテールを写し、マクロを映す

毎日の生活のなかで、ずっと興味を持ち、写真を撮るときに意識することがある。 「ディテールを『写す』ことは、マクロを『映す』」という捉え方だ。 これは日常の中に非日…

純 太
1か月前
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路傍の草花🪴

純 太
1か月前
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それを美しいと思う心を祝福したい。

純 太
2か月前

スナップとしての私の写真

プロフィールで触れた通り、撮影した写真は全てiPhoneでの成果物だ。移動中、仕事中、食事時など、日常のさまざまな隙間に、思いがけず撮影することが多い。 気になる何か…

純 太
2か月前
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路傍の春

純 太
2か月前
2

グレン・グールドで逍遙

部屋を出て歩く時、撮る時、あるいは書くときに耳にするのはアンビエント音楽かドビュッシーかバッハだ。気持ちを整えようとするときに聞くのはバッハで、中上健次は代表作…

純 太
2か月前
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シュルリアリズム礼讃

純 太
2か月前

ラナンキュラスを買った。

純 太
3か月前

「怒れ、怒れ、消えゆく光に (ディラン・トマスの詩)」自戒と希望のメモ書き

心に留め置きたいのはディラン・トマスの詩「穏やかな夜に身を任せるな(Do not go gentle into that good night)」の一節。これを知ったのはクリストファー・ノーラン監…

純 太
3か月前
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自分の写真体験の臍になった、バタイユの「空の青み」を再読する。

純 太
4か月前
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日常に霞む囁き

日常に霞む囁き

現場からの帰り道、最寄り駅までの水路沿いの小径で目にとまった。iPhoneで撮影し、スクリーンの露出を上げると、薄暗い壁の際に白い花が浮かび上がった。

この写真には「壁の向こう:日常に霞む遠い囁き」という文章を添える。シュルレアリスム作品が現実の背後にある無意識の世界を探求するように、色調を抑えたこの写真もまた、日常の中に隠れた真実や感情を映し出す。モノクロームの時間は、形や陰影、質感を際立たせ

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朝の薔薇と夜の薔薇

朝の薔薇と夜の薔薇

iPhoneのフロントカメラで下から撮った。
少し背徳な気分がよぎる。
それを察してか薔薇は微笑みながら
そっとポーズをとってくれた。
同じ日に撮った、同じ薔薇の花。

撮影は毎日、朝と夕

撮影は毎日、朝と夕

いくつかの現場があり、そこに向かう際に撮る事が多い。
好きなのは暗渠の上につくられた公園で、地元の方が咲いた草花を手入れされているところ。
家の前からホースを引いて水をやったり、雑草を抜いたりされていて、
もともと、その部分は局地的に風光明媚なのか見事に咲き誇っている。

どう撮るかはiPhoneのモニターに被写体が映ってから考える。世界は肉眼で捉えている景色だけではなく、さまざまな景色を創り出し

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課題図書『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』から広がる超現実と世界

課題図書『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』から広がる超現実と世界

昨今、課題図書として読み始めたのはシュルレアリスムの奥深い世界への入口となるアンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』。本書を手にしたのは、シュルレアリスムの視点から私の写真に共感と関心を示してくれた人が愛読書にしていたことがきっかけ。その方の視点を通じて私は写真を撮る者としての自己確認ができた。そうした経緯からシュルレアリスムの核心に近づきたいと思ったのだ。

シュルレアリズムの鍵ご

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ディテールを写し、マクロを映す

ディテールを写し、マクロを映す

毎日の生活のなかで、ずっと興味を持ち、写真を撮るときに意識することがある。
「ディテールを『写す』ことは、マクロを『映す』」という捉え方だ。
これは日常の中に非日常が潜んでいるという考え方にも通じている。
そうした視点に通じる数々の興味深い世界観がいくつか存在する。

ウイリアム・ブレイク 〜一瞬のうちに永遠をとらえる〜まず一つは、18世紀のイギリスで活躍した詩人、視覚芸術家であったウィリアム・ブ

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スナップとしての私の写真

スナップとしての私の写真

プロフィールで触れた通り、撮影した写真は全てiPhoneでの成果物だ。移動中、仕事中、食事時など、日常のさまざまな隙間に、思いがけず撮影することが多い。

気になる何かを目にした時、いつもと違う風景を見つけた時、そんな瞬間にはすぐにiPhoneを取り出し、被写体や風景をスクリーンに捉える。距離感や角度、画角を素早く決めてシャッターを切る。その一連の流れは、たぶん5分程度で済む。

常に音楽を聴いて

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グレン・グールドで逍遙

グレン・グールドで逍遙

部屋を出て歩く時、撮る時、あるいは書くときに耳にするのはアンビエント音楽かドビュッシーかバッハだ。気持ちを整えようとするときに聞くのはバッハで、中上健次は代表作の「枯木灘」を『ブランデンブルク協奏曲』を聴きながら書いたという逸話に影響されて、聞き始めた。さらには「バッハを聴くにはグレンでしょう」というY氏の言葉もあって、グレン・グールドというピアニストが奏でる『ゴルトベルク変奏曲』を聞くようになっ

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「怒れ、怒れ、消えゆく光に (ディラン・トマスの詩)」自戒と希望のメモ書き

「怒れ、怒れ、消えゆく光に (ディラン・トマスの詩)」自戒と希望のメモ書き

心に留め置きたいのはディラン・トマスの詩「穏やかな夜に身を任せるな(Do not go gentle into that good night)」の一節。これを知ったのはクリストファー・ノーラン監督の映画『インターステラー』で引用されていたのがきっかけだった。

人類の危機を救うべく、宇宙飛行士が引き止めようとする家族を置いて地球を離れるシーンなど、重要な局面で、度々、朗読される。

「怒れ、怒れ

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自分の写真体験の臍になった、バタイユの「空の青み」を再読する。